最適解
僕はオナニーについて考えていた。より良いオナニーについて考えていた。アダルトビデオ、グラビアアイドル、想像...
想像☆
さっき僕は明日花さんを想像してオナった。想像の中で僕は、明日香さんとあんなことやこんなことをした。電気を消して、暗闇の中で、研ぎ澄まされた脳内。僕は昇天した。
不思議なことが起こった。アダルトビデオやグラビアアイドルで抜いた後、僕はどうしようもなく孤独になって、最悪の場合、死にたくなるのだ。だから、しょうもない逃避をする、宇宙について考えたり、戦争について考えたり、基本的人権について考えたり、様々、難しいことを考えて、罪悪感とのバランスを取ろうとするのだ。だが、だが、だがしかし、明日花さんで抜いた後の僕にはそうした絶望感がなかった。これはなんだ?
愛だ。と、僕は思った。愛、愛、愛。なんと美しい響きだろう。僕は根っから明日花さんを愛しているのだ。けれど、あの陽キャ、イケメン、高橋英雄。あいつが、明日花さんを狙っている。という。梨田によれば。
どうすりゃいいんだ?
そうすりゃいいんだ?が頭の中をずっとぐるぐる。高橋英雄と俺。天秤にかけられたら、ぼっかーんって天秤はぶっ壊れるだろう。高橋英雄の圧倒的、重さ。
はああああ。なんで好きになっちまったんだろう。高嶺の花もいいところ、断崖絶壁に咲いた花。いや無理だろう。無理だ。
でも好きなんだよな。僕は丸まった布団をぎゅっと抱きしめた。好きでいる、この気持ちはなんと心地よいのだろう。僕はこの先、明日花さんを愛し続けることが出来るだろうか。
新聞配達のバイクの音が聞こえている。もうすぐ夜が明ける。夜が明けたら高校か。まあ、明日は文化祭だし、適当に過ごせばよいだろう。しっかしなあ、恋か友情か。僕が「夢見る童貞ではいられない」と言ったときのスギムーの顔は冷たかったな。でも、僕はいく。進む。そんなことでは僕らの友情は壊れない。そう信じて。明日花さんとの恋を温めるのだ。って、今日、一言二言、会話しただけじゃん。高橋英雄を見ろ。簡単に会話して、冗談まで交わすじゃないか。はあああ。なんちゅうライバル。
「負けんかよ」
そうつぶやいて僕は眠った。




