表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ぎゃるめがっ!!!〜ときめきが魔力になる学園で、魔力ゼロなチョロかわギャルとバディになった話〜  作者: 河津田 眞紀@5/2ゼロラブ第1巻発売!
11.視聴者と配信者

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

38/50

***




 ――私の父は、財界でも有名な実業家だった。


 家はお屋敷と呼べる程に広く、お手伝いさんもたくさんいて、何不自由ない中で私は育った。


 その経済力のお陰で、私は国立ライゼント学院の財神(ミスミ)科に合格した。

 卒業後は防衛省に入職してキャリア組になるんだろうなぁ、なんて漠然と考えていた。

 父のような商才はないけれど、賜魔術(アコード)の力で人の役に立つのは嫌いじゃなかったから。



 けれど、二年生になってすぐ、私の人生は狂った。

 父の会社がある問題を起こし、倒産したのだ。


 資産家から一転、父は莫大な負債を抱えることになった。

 当然、私の財魔力(ザイチカ)もなくなり、学院を中退せざるを得なくなった。


 家も車もすべて売り払い、私たち家族は極貧生活へと転落した。

 まさに、天国から地獄。

 私も生活のためにバイトを始めたけれど、労働はおろか家事すらしたことがなかったから、ミスしては叱られる日々を送った。


 どうしてこんなことに。

 私は何も悪いことをしていないのに。

 ……ううん。親の財力にあぐらをかいて、何もしてこなかったからこうなったんだ。


 強い後悔と自己否定。

 身も心もボロボロになって、生きる程に生きる意味を見失っていく。

 そんな生活の中で、私が唯一笑顔になれるものがあった。


 それは、ホトヤンのユーウォッチチャンネル。


 彼の動画はいつも全力で、熱くて、サービス精神旺盛で、とにかく面白かった。

 言動の一つ一つに彼の人間性が滲み出ていて、自然と応援したくなった。


 年下なのに、お金持ちなわけじゃないのに、自分の力だけで成功を掴んでいく姿から目が離せなくて……

 彼のチャンネルを視ている間だけは、辛い現実を忘れることができた。




 そして、ある日の配信で、ホトヤンがこんな発表をした。


「実は……あのライゼント学院に合格しました! 来年の春から通いまーす!!」


 この時ほど、自分の運命を呪ったことはなかった。

 あんなことにならなければ、ホトヤンの先輩になれていたのに。

 悔しさに、涙が出た。


 ……もう一度、学院に戻れたら。

 私に賜魔術(アコード)を使えるだけの財魔力(ザイチカ)があれば。


 その願いが通じたのか、私の元にこんな話が舞い込んできた。



「ある少女の影武者になってほしい。引き受けてくれるなら、君のお父さんが抱える負債をすべて肩代わりしよう。ただし……君自身の名前と顔は、永久に失われることになる」



 なんでも私とその少女は背格好がよく似ているらしい。

 加えて、その子は春からライゼント学院に入学する。

 同じ神律師(ハーモナイザ)である点においても、私は影武者としてぴったりの人選だったみたい。


 ……ホトヤンのいる学院に、同級生として通える。

 その上、父の負債がゼロになる。

 こんな好条件、飲まないはずがなかった。


 ホトヤンに会えるのなら、本当の自分を売ったって構わない。

 私にはもう……彼しかいないのだから。




 そうして私は、名前を隠し、顔を変え、ある少女の身代わり人形になった。

 整形後の痛みに耐えながら、ホトヤンに会えるその時を心待ちにした。


 なのに……それなのに。




「実は、ホトヤン…………彼女ができましたー! しかも年上の超美人!! 今回はそんな彼女との初デートをレポしたいと思いまーす!!」




 ………………………………………………どうして。



 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ