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かぐら骨董店の祓い屋は弓を引く  作者: 野林緑里
奪われた瞳と放たれた銃弾
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かぐら骨董店①

 どうしてこうなってしまったのだろう。

 別にお金に困っているわけでもない。

 母は専業主婦だけど、父は大手企業の課長なんてやっているから、それなりに稼ぎもいい。バイトしないといけないほどにほしいものはないし、毎月のお小遣いももらっている。

 けれど、なぜ俺はこんなところへ来てしまったのだろうか。

 杉原弦音すぎはらつるねは頭を抱えながらも、学校から家とは反対方向へ向かう電車に乗り、三鷹へとむかった。

 三鷹にはたしか井之頭公園があったような気がする。

 その敷地内には「ジブリの森」

 中学生の妹が行きたいと言っていたのだが、いまだに行けていない場所だ。別にジブリに興味があるわけではないのだが、一度はいってみてもいいかもしれない。

 東京生まれの東京育ちではあるのだが、すべてを知っているわけではない。むしろ、知らないことが多い。基本、全国民が知っていそうな地名と、学校のある付近。自分の家のある付近といったところだろう。三鷹なんて初めてくるのだから、電車に乗るのにも少々戸惑った。

 どの線に乗ればいいのやら、いまいちピンとこない。

 ちゃんと詳しく教えてもらうべきだった。

 改札口を抜けて、駅の外へと出て、喫茶店の前で待っていろと言われている。そこにいけば、迎えが来る。そういうことで、目についた喫茶らしき店の前で待つことにした。

 本当に来るのだろうか。

 弦音はまっている間、先日の出来事を思い出していた。


 

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