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大赦
「大赦令が出たぞー!」
宮城の方から叫び声が響く。わあっ、と盛り上がるような声には明るさがあった。軽微な罪を犯したものが市井に帰ることを許される。勿論同じことを何度も繰り返すような輩はそれを赦されない。きちんとした基準はあるのだ。
「ねぇちゃん、どうしてるかなぁ」
ぼそっと呟いたのは、市井に置いては目を惹く程の美少年である。年齢は十歳あまりというところだろうか。まだ大人のものへと変わっていない軽やかな声が、少し憂いを帯びたような気配を漂わせている。
「にぃちゃんがちゃんと守ってくれるだろうけど、魑魅魍魎の巣窟だからなぁ」
浮かれたような騒ぎの中で、少年は遠くに視線を向かわせたのだった。
遥か、宮城のあたりに。
その頃の美少年。




