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守る力
「あーあ」
どこかのんびりと、でも疲れたような声を出したのは、美貌の少年である。それを見た母は片眉を跳ね上げて見つめている。言葉ではなく視線で問われて、少年は肩を竦めた。
「にいちゃん、面倒なことになっちまったなぁって」
皇籍にはあったものの、ほぼ平民として生活してきた人物のことである。それなりに生活力はあるし、何より一般的な皇族より余程見聞を広めて暮らしてきたので、視野もなかなかに広いのだが、いかんせん政治的な後見はないので、皇帝として立つとなると、かなり弱いのだ。それでも。
「まあ、ねぇちゃんを守るためには頑張るだろうけど」
ただ、思い合う心だけでは権力の中枢にいる身を守る力には足りない。先に広がる未来に思いを馳せ、少年は若い夫婦の行く末が少しでも明るいものになるように、と祈ったのだった。
そろそろまた美少年と夫が遭遇する筈なんですがいつになるんだろう。
とりあえず美少年は可愛いおねぇちゃんが幸せでいてくれればいいと思っているようです。




