第195話 ウルフズブルグ6
38階層に降り立ってすぐ、氷漬けにされた。勿論、結界が張られているので、体から1メートル位は空洞なため、剣で簡単に氷を砕くことが出来た。
「シルバーフェンリルです。攻撃力も魔法も今迄よりも強力になります!」
ディアナはシルバーフェンリルだけを拘束した。
トーマスがウルフ系魔獣達の半分を麻痺させ、ロイズとジンが剣で倒した。残りはベアトリーチェとキースと沙織が、魔法で倒した。
「…私、必要?」
ディアナが不満気に言った。
「「あ…」」
「つ、次は好きなだけ暴れていいから!」
洞窟の角を曲がる。
シルバーフェンリルにウルフ系魔獣にオーガと遭遇。
「オーガが犬っころに、使われてんじゃねー!」
ロイズが切り込んだ。
「あっと言う間に38階層終わったなぁ…」
「やはり、この人数では過剰でしたかね?」
結局、ディアナに出番は無かった。
ホテルへの通路を繋げ、ギルドに38階層のマップを報告。
他のパーティも順調に行っていると言うので、安心して39階層に向かった。
階段を降りた途端、雷魔法を受けた。結界で何の被害も受けてはいないのだが…。
「長くない?」
「もう3分位、足止めされてますが…」
「よし、皆で切り込むぞ!GO!」
切り込んで見て判った事実。ホワイトフェンリル、ブラックフェンリル、シルバーフェンリルのモンスターハウスだった。
念のため、40階層に向かう前に39階層に戻ると、またもやモンスターハウス。38階層に向かう階段で戻ると、39階層はやはりモンスターハウスだった。
「39階層のモンスターハウスは、固定のようですね」
「こういう事が出来るのも、ディアナがいるおかげだわ」
「モンスターハウス3回の戦闘で、僕はレベルが10もアップしてます!」
「フェンリルの牙や毛皮に魔石も大量入手!」
ホテルへの入り口を繋ぎ、39階層が固定モンスターハウスで出現魔獣がフェンリル三種である報告をした。
また、25階層までを攻略していたパーティ『白い翼』が戦線離脱したとの連絡を受けた。
「怪我とかは?」
「大丈夫です。その前に離脱するという事らしいです。『力及ばず申し訳ない』と伝えてくれと…」
「わかった。無事なら良かった」
40階層に降りた。
大広間に出た。奥に転移の魔法陣も見える。
「最終階層40階層!?」
「ラスボスは、5メートル級フェンリル2頭にレッドドラゴン2頭!」
ディアナが草魔法で拘束、トーマスが麻痺効果のあるナイフで4体の動きを封じようとしたが激しい抵抗に合い、ドラゴン一体のみが麻痺状態に。そのドラゴンをロイズとジンが2人がかりで首を落とす間に、ディアナが残りを再び拘束。トーマスがまた動きを封じる為に飛び回った。残り3体の動きが鈍くなってから、キースとベアトリーチェがフェンリルをそれぞれ一体ずつ、心臓を狙ったアイスランスで倒した。
残るレッドドラゴン一体。
「トーマス、沙織、行っていいよ。遺体は回収になるから、傷は少なくね」
「「はい!」」
トーマスのナイフの効果もあって、完全に動きを封じる事に成功したため、20分もかからずに討伐出来た。
「ぼ、僕がドラゴンを倒せる日が来るなんて…おぉー!」
「トーマスさん、やりましたね!」
以前、レッドドラゴンを倒した経験がある沙織は、かなり落ち着いていた。
「トーマス、ドラゴンもフェンリルも貴方達のものよ。インベントリに収納して」
「あ、はい」
ディアナからコピーされたインベントリのスキルは、自動回収も出来るようになっていた。
トーマス本人が回収したいと思えば、自動で回収してくれる。
「回収」
全てが、トーマスのインベントリに収納された。




