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君とともに、もう一度。~事故で死んだ父親は女子高生として家族のもとへ戻る~  作者: つけた


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24/25

2-14 重い

 数日が過ぎた。

 学校にも、少しは慣れてきたかな。

 クラスメイトたちも、事故のことを知っているからか、何かと気にかけてくれる。


「永田さん、次、移動教室だよ」

「うん、わかった」


「購買?ああ、そっちの階段降りて右に行ったところだよ」

「あ、ありがとう」

「学食なら、1階の廊下をまっすぐ行った突き当たりだよ」

 こんな感じで、みんな優しい。

 話しかけると、普通に答えてくれる。

 向こうから声をかけてくれることも。


 でも、話しているうちに、なんとなくわかってきた。

 理真……これまで、あまり自分から中に入っていかなかったんじゃないか?

 この子達……あるいは、他の人と、あまり深く関わってなかったのかも。



 そんな事を考えながら、学校を出た。


「さて、今日の晩ご飯、どうしようかな」

 冷蔵庫の中を、思い出してみる。食パン、卵、漬物、あといくつかの野菜、冷凍庫にうどん……

…………。

 

「なんか、自炊するって言ってた割に……」

 それまでの食生活から、大して進歩してないような。

 料理のレパートリーとか言うよりも、これは……

「米、炊いてないな」

 うどんやパンも悪いわけじゃないけど、やっぱり。

「米、買おう」

 そうと決まれば、早速スーパーに……

「って、炊飯器も要るな。となると、量販店か」

 

 スマホで調べて、近くの店に入る。炊飯器のあるコーナーまで来た。

「……まあ、3合炊きで充分か」

 一人なら、それで十分だろう。

 棚に並んでいるものを見比べる。シンプルなもの、高性能のもの。

 かまど炊きとか、美味しくなりそうだな……

「……っと、待った」

 これも、理真の部屋に置く物になる、んだよな……。オレが勝手に選んで。

 この前、鍋や食器も、勝手に買ったんだ。あまり高いものを買っていいもんじゃ、ないだろう。

 結局、シンプルな小さめのものを選んだ。

 店員に、自宅まで発送するか聞かれたけど、この程度なら持って帰れるだろう。そんなに大きくないし。

 ……と、思ったのだけれど……

「け、結構重いな」

 店から出て歩く途中、何度か腕が疲れて持ち替える。

これくらいの荷物、軽く持てるはずなんだけど……?

「……あ、そうか」

 いまは、理真の身体だからか。

 つい、元の自分の感覚で考えてた。

「気を付けないとな」

 

 ……荷物、一回置きに帰ろう。

 米も買うつもりでいたけど、予定変更。一度部屋に戻り、荷物を下ろした。

 キッチン近くに新たに置かれた、炊飯器。

 鍋や食器に並んで、また少し物が増えたな、と感じた。


 改めて、冷蔵庫の中を見る。

「やっぱり、野菜が少ないよなぁ……」

 そこで、ふと思い出す。以前よく通っていた、直売所。

「あそこ、今の時間、まだやってるよな」

 畑でとれた野菜や、隣接する工房で作った薄揚げなんかが、美味かったんだ。


「久しぶりに、あそこで野菜、買いたいな」


 時計と、電車の時刻表を確認する。まだ、間に合いそうだ。

「よし、行こう」

 財布とスマホを持って、再び部屋を出た。

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