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京都に住んで和風ファンタジー(時には中華風)の取材などする日記  作者: 鷲生 智美


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本当に「日本だけが外国人観光客が多い」のか?

 この間から観光学関連の本を読んでいます。


 前々から英語の勉強をせっせとやっていたんですが(あ、目標にしてた英検準1級合格しましたよ~)。

 それは、先々、通訳ガイドで小銭を稼ぎたいからなんですよね。

 高市政権で円安が進みっぱなしですし、自力で外貨獲得を目指そうか、と。


 そんなところに、京都府立図書館に行ったら「観光地理学」って本が目立つように置いてありまして。

 たまたま人文地理学とご縁のある人とお話しする機会があったこともあり、ふと借りてみようと思いました。で、その流れで別の本にも手を出している次第。


 さて。

 日本、特に京都が外国人観光客のオーバーツーリズムで酷いことになっていると喧伝されている昨今。


 ところが。

 鷲生の借りてきた本によると、意外に日本にだけ観光客が押し寄せて来てるってわけじゃないんですよ。むしろ世界的には少ない(とまでは言えなくても、必ずしも多くはない)。


 確かに2011年から訪日外国人観光客は急増しており(「2013年から2018年までのわずか5年間で1000万人から3000万人を突破するまで急増したわけだが、この急増ぶりは日本の観光の歴史に残る出来事といえるだろう」※1)、私たちが「最近外国人観光客が増えたなあ~」と思う体感は間違ってはいないのですが。


 その増えたところの2019年の3188万人で世界11位。アジア各国の中では中国、タイに次ぐ第三位。


 世界一はフランスです。

 年間8943万人、その数字だけでも多いのですが、スゴイのは人口比。

 フランスの人口は6725万人なので、自国人口よりも多い観光客を受け入れていることになります。その比率は1.33倍。

 日本は同じような計算でいくと、0.25倍。


 以上の数字は、鷲生が府立図書館から借りてきた本の内容そのままです(※2)。

 その本が少し古いので今は多少数字が異なっているかもしれませんが、それでも日本だけが突出して多いってわけじゃない&人口よりも多い観光客を受け入れている国があるってことは変わらないでしょう。『入門観光学』「第三章 観光と産業・経済』


 ところで。

 2025年の統計データが出ているのなら、フランスを訪問した外国人観光客の数の一人に、この鷲生が含まれることになります。


 いえね。

 昨年、思い切ってフランスに旅行したんですよ(あ、探訪記も投稿してます→※3)。


 で、確かに観光客多かったよなー、と思いました、そのときにも。

 鷲生は主に美術館巡りが目的だったので、パリの中でも観光客が集まりがちな場所に行っていましたが、美術館の合間にパサージュとか、カルチェラタン地区とかもちょっとウロウロしたんですよ。

 パサージュは全体的に寂れてはいましたが、鷲生みたいに「パサージュを見に来ました」という雰囲気の観光客いましたし、カルチェラタンはホント観光客多かったです。


 もうちょっと前(2010年代)は家人の仕事の都合でオランダ・アムステルダムに行くことがありましたが、あそこも昔から観光客多いんですよね。


 で。

 どちらも観光客に親切な人が多かったという印象が強くあります。


 そして、フランスに関しては、さらに訪問客を増やすつもりでいるようです。


 主要駅で見た広告(かなりデカかったw)で、将来的にシャルルドゴール空港とパリの間の交通をさらに便利にしてもっと沢山の人数を呼び寄せるつもりだという内容ものものがありました。

 この状態からさらに増やす気?と驚いた記憶があります。

 ヤル気マンマンですね!


 鷲生が借りている本の「諸外国の観光政策」という章では「世界各国の観光政策を比較検討してみると」「程度の差はあるが各国はいずれも外貨獲得をとした国の経済成長を期待し、外国人観光客の誘致に力点を置いた観光政策を立案している」

「ヨーロッパを中心とした先進諸国では、余暇活動としての観光の側面に重点を置き、観光客の福祉向上をめざした観光政策を立案している」「その他にも、観光を自国の政治・社会的な成熟性や経済的な繁栄、さらに自然や文化の豊かさなどを世界各国にアピールできる手段であると捉え、国威発揚の手段としての観光に重点を置いた政策を立案している国も存在する」と書いてあります。


 日本では小泉政権での観光立国宣言以来、国が経済的に落ちぶれていくのと軌を一にしているので、なんか外国人観光客に日本が食い荒らされているかのような被害感情を持つ人が多いように思われますが、しかしながらこれは世界的な潮流です。

 それに、そもそも外国人観光客を嫌ってそうなウヨク的な人が信奉する安倍政権だって積極的に訪日観光客を増やしてきて今があるわけです。

 安倍政権の全体的な評価はともかく、この点だけに限って言えば穏当なスタンスだったかと。

 日本よりも通貨が強くて、他の産業も好調で、労働者の賃金が高い先進国でも観光客で外貨獲得を狙っているわけですからね……。


 ところが、データとファクトから見ると根拠もないのに、先にも触れたように外国人観光客へのヘイトをこじらせている人の多いこと。

 カクヨムでも、若い人が書いた小説で「京都の舞妓さんが外国人客ばかりで嘆いている」って場面が登場するのを見かけたことがあって、なんかもう……。


 京都は昔から外国人観光客は多いですよ。

 デヴィッド・ボウイだって何度も来てて色んなエピソードがありますし。

 昨年京博で開催された「美のるつぼ」展では、安土桃山時代の南蛮美術の展示がありました。

 平安京以前にも、日本の都には鑑真和上やペルシャ人がやってきており、唐物が上流階層に愛されてきました。


 確かに、オーバーツーリズムの問題は起きていますが(私が読んでる観光学の本でも課題だと認識されています。京都駅の烏丸口のバス乗り場とかは、うーん、ですね。)、諸問題は建設的に解決する方に注力して、外国からのお客様は基本的に歓迎するべきなんじゃないかと思いますよ?


 ↑と書いているのと同時並行で観光学関連の別の本を読んでいるのですが(※4)。

 観光学の中に、観光行動を類型化して、定量的に分析する分野があるみたいですよ。オーバーツーリズムを解消するのに資する分野だと紹介されています。

 ちなみにオーバーツーリズムの例に京都市バスが挙げられていますが、続けて京都市観光協会が「観光快適度マップ」を公開していることも紹介されています。


 京都市としては観光客の分散化を図っています。

 空間だけでなく時間についてもそうなのですが、先日、京都御所の中立売休憩所のレストランが7月1日(一昨日です)から朝食メニューをスタートしたとのことです(※5)。

 運営会社のPRによれば「日中の混雑緩和によるオーバーツーリズムの抑制」も目的の一つに挙げられていますよ。


 知恵を出し合って、だれにとっても楽しい京都体験ができるようになるといいですね。


 鷲生もせっせと英語を勉強して、良質のおもてなしができるように精進したいです。


 *****


 ※1 『入門観光学』「第3章 観光と産業・経済』44ページ


 ※2 『入門観光学』「第11章 諸外国の観光政策168-169ページ


 ※3 「パリの京都人」https://ncode.syosetu.com/n4467lk/


 ※4『ニュー・ベーシック観光学 観光ビジネス』第2章 観光行動と観光市場


 ※5 京都御苑中立売休憩所

 https://nakadachiuri.jp/2026/06/26/%E4%BA%AC%E9%83%BD%E5%BE%A1%E8%8B%91-%E4%B8%AD%E7%AB%8B%E5%A3%B2%E5%BE%A1%E9%96%80-%E6%AA%9C%E5%9E%A3%E3%80%80%E6%9C%9D%E9%A3%9F%E3%83%A1%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%81%AE%E3%81%94%E6%A1%88%E5%86%85/


 PRtimes

「京都御苑 中立売休憩所」に、京食文化を味わえる新レストラン『京都御苑 中立売御門 檜垣』が2026年5月1日にオープン

 7月以降、朝食や完全予約制ディナー、イベント企画など、提供サービスの拡充を計画

 バリューマネジメントグループ


 2026年4月23日 11時00分   

 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000635.000018871.html

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