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第14話:絶対者の血と凍てつく道

京也はルビーの玉座の後ろに凍りついたように立ち、骨の鎌をまだ両手にしっかりと握りしめていた。通常は何千もの戦術シミュレーションを走らせる超効率的な頭脳は、完全に停止した。


ソフィア、血に染まった魔王は、怒りではなく、特に狂暴な子猫に向けるような、寛大で楽しげな愛情をもって彼を見ていた。彼女は自分の斬首された頭を、わずか三秒足らずで再生してみせた。


「もしもう一度振るったら」京也は悟った。冷たい恐怖がついに彼の無表情な仮面を貫いた。「彼女はただ見逃したりしない。そしてもし彼女が本当に反撃したら…俺は蒸発する。痛みを感じる間もない」


彼は交渉しなければならなかった。言葉で切り抜けなければならなかった。しかし、無理やり彼女の首を切断した直後に、どうやって対話を始められるというのか? 今さら休戦を申し込むなど、全く馬鹿げていた。


しかし草薙京也は、普通の決まり事にはめったに従わなかった。直接攻撃が自殺行為なら、別の角度から攻撃する。


彼の顔の左側は、まだ彼女の動脈血で塗られていた。彼女の魅了するような紫の瞳とのアイコンタクトを保ったまま、京也は極めて特定的で局所的な命令を発動した。


「【吸収】」


彼は彼女の体を対象にしなかった。自分の頬に付着している深紅の液体を対象にした。


能力が発動した瞬間、誰かが液体テルミットを直接彼の脳に注入したかのようだった。京也は息を呑み、鎌を落とし、両手を顔にやった。血はただ同化するだけでなく、彼の劣った魔力を激しく拒絶した。


一連の赤くまぶしいシステム画面が、彼の視界を激しく上書きした。


【致命的エラー!】

【対象物質:神/魔の血(等級:絶対)】

【宿主容量を九千パーセント超過】

【警告:内部魔力回路が過負荷…】

【能力『吸収』は宿主の自爆を防ぐため強制中止されました!】


京也の膝は折れた。彼の視界は狭まり、洞窟の青い炎は混沌とした光の筋にぼやけた。意識が滑り落ちていくのを感じた。ソフィアの古の魔力の純粋な密度が彼の精神を押しつぶしていた。


彼は黒曜石の床の硬い衝撃に備えた。それは決して来なかった。


優しく、目に見えない力が彼の胴体を包み込んだ。ソフィアはただ青白い手首を軽く動かし、局所的な念動力の力場で空中で彼を受け止めた。彼女は彼を優しく下方に浮かべ、冷たい石の上に仰向けに休ませ、地面からわずか数センチ浮かせた。


「信じられないほど大胆で印象的な動きだ、小さなスライム」ソフィアは喉を鳴らすように言い、優雅に高台から降りた。その声はビロードのようで、暗い楽しみを帯びていた。「絶対者を食べようだなんて? お前の強欲は際限がないな。だが心配するな…私の力であなたを押し潰すつもりはない。呼吸しなさい」


京也は彼女の言葉を処理することさえできなかった。耳は高音の雑音で鳴り響き、視界は完全な黒に消えていった。システムが必死に彼の過負荷の魔力核を再起動しようとしていた。


京也が意識を失うと、玉座の後ろの柱から影が離れた。


「お嬢様」滑らかで教養のある声が部屋に響いた。


青い光の中に現れたのは、背が高く、信じられないほど優雅な男だった。彼は完璧なビクトリア朝風の執事の背広をまとい、銀色の髪はきちんと撫で付けられ、その目は捕食的な悪魔の深紅に輝いていた。これがセバスチャン、ソフィアの右腕であり、深淵の大監督者だった。


セバスチャンは、念動力の力場に浮かぶ無意識の少年を一瞥した。「ただの侵入者を安定させるために、個人的な魔力をお使いですか。この…異常な存在は、あなたの壮大な計画に組み込まれていると理解してよろしいですか?」


ソフィアは微笑み、その視線を京也の穏やかな顔に戻した。「彼は私が最初に予想したよりもはるかに興味深いわ、セバスチャン。私の防護壁をすり抜け、私の図書館を吸収し、そして私の首を取るという、まったくもって壮大な大胆さを持っている。彼は女神の小さな駒のように考えてはいない」


彼女は手を伸ばし、京也の額から黒と紫の髪の一房をそっと払いのけた。


「彼を見張っていなさい」ソフィアは優しく命じた。「彼が自分の力に成長するとき…彼は私が待ち望んでいた対等な伴侶になるかもしれない。あるいは、おそらく…それ以上の何かに」


◆


場所:東方大陸 北部フロンティエラ地方


大陸一つ分離れた場所では、世界は目がくらむほど白かった。


身を切るような風がそびえ立つ松の木々をうなり、重く目をくらませるような雪の層を運んでいた。南部のサンダーランドが初期産業革命の煙で息苦しい一方、北部フロンティエラは永遠の凍てつく中世の停滞に閉ざされていた。


深い雪の吹きだまりを重々しく歩いていたのは、七人の一行だった。詩織は長い黒髪を厚い羊毛の頭巾の下に隠し、先頭に立って、その目は白い地平線を見渡していた。彼女の後ろには、ゆあ、めい、和良、翔太、佳志、そして彼らの案内人である輝く聖女イヴリンが続いていた。


凍てつく気温にもかかわらず、詩織の頭は分析的な疑問で熱く回転していた。地球では、彼女は誰もが認める首席の生徒であり、物流、歴史、制度を理解する少女だった。


おかしい、と詩織は外套を引き寄せながら思った。


サンダーランドの書物には蒸気機関と初歩的な銃器が載っていた。しかしここ、ほんの数百マイル北では、馬車の木製荷車と鉄の大剣を使っている。単なる地理的な隔絶なのか? それとも女神は、統一された人間の帝国を防ぐために、この大陸を意図的に技術的に分断しているのか?


「煙が見える!」ゆあが震える手袋をはめた指を前に指して叫んだ。


二つのギザギザした山の間の谷間に、広がりのある村があった。重厚な木造の家々、雪を深く乗せた藁ぶき屋根、灰色の煙を空に吐き出す石の煙突のある、素朴な中世の集落だった。


一行が村に入ると、地元の住民たちは雪かきや薪割りの手を止めて見つめた。その目には敵意はなく、絶対的な衝撃があった。重い外套を着ていても、生徒たちの鎧の無垢な品質、その不自然な美貌、そして聖女イヴリンから放たれる神聖で温かい力の波動は、彼らを高位の存在として際立たせていた。


制度を持ちながらも平凡な低い階級の生活を送る村人たちにとって、この集団は局所的な奇跡のように見えた。


「彼らは私たちが都から派遣されたと思っている」佳志が緊張した様子で呟き、敬意を込めた視線に気づいた。


「じゃあ、期待を裏切らないようにしましょう」詩織は滑らかに言った。彼女は主要道路の近くで薪を割っている、太い茶色の髪の中年の男に近づいた。「すみません、地元の冒険者ギルドへの道を教えていただけませんか?」


男は斧を落とし、詩織の輝く金色の目を見て目を見開いた。彼はすぐに雪の中に片膝をついた。「お嬢様! どうか、ギルドは中央の道を下ったところ、酒場の近くにあります。しかし、どうかお願いです…もしあなた方が都から来た高位の英雄なら、我々を助けてください! この村は滅びゆく運命にあります!」


詩織は優しく前に進み、男を立ち上がらせた。「できる限りのことはします。詳細はギルドで分かりますね?」


「はい、お嬢様」男は安堵の涙を流した。「女神カミヤ様のご加護を」


「いやー、すごかったな」翔太が歩きながら呟いた。


村の中を移動することは、詩織が予想していたよりもはるかに困難であることが判明した。現代日本の碁盤の目状で論理的な都市計画に慣れていた彼女にとって、中世の集落の混沌とした曲がりくねった目印のない土の道は、すぐに彼女を混乱させた。同じ鍛冶屋の前を二度も回ってしまい、非常に困惑した詩織は、先導役を譲らなければならなかった。


聖女イヴリンはただ優雅に微笑んだ。「私についてきてください、詩織様。これらの国境の町の配置は、侵入する略奪部隊を混乱させるように設計されています」


彼らが冒険者ギルドの重い楢の扉を押し開けたときには、夕方になっていた。中は暖かく、焼き肉、こぼれたエール、乾燥した羊毛の匂いがした。


疲れた顔の若い女性のギルド受付係は、彼らがカウンターに近づくとすぐに背筋を伸ばした。彼女は身分証明を求めなかった。聖女の神聖な力の波動が十分な証拠だった。


「ようこそ、聖なる使いと名誉ある英雄たち」彼女は温かく迎えたが、その笑顔は目に達していなかった。


「村は危機にあると聞きました」詩織は率直に尋ねた。「状況は?」


受付係は悲しげにため息をついた。彼女はカウンターの下から重く血に染まった羊皮紙を取り出し、木の上に滑らせた。「六ヶ月もの間、私たちを悩ませてきました。北に隊商を送れず、補給も受け取れません」


詩織たちは身を乗り出して依頼の詳細を読んだ。それは迷宮でも地下牢でもなかった。


それは悪魔の要塞だった。


「上位の悪魔の小さな集団が、北の峠の真ん中に拠点を築きました」受付係は重々しく説明した。「それは山を越える唯一の安全な道を塞いでいます。私たちの村で最も優れた三組の熟練者集団が排除に向かいました。誰一人戻ってきませんでした。守備隊は悪魔の司令官、おそらくランクA相当の強さの者に率いられていると考えています」


重い沈黙が集団に落ちた。


その後、彼らは隣接する酒場の二階の個室を借りて、次の行動を話し合った。暖炉の火がぱちぱちと音を立て、ちらつく影を彼らの顔に落としていた。


春馬和良は部屋を行ったり来たりし、緩んだ床板を蹴った。「ランクA? 冗談だろ? まだちゃんと中ボスとすら戦ってないんだぞ。俺の究極能力すら閉ざされたままだ! 完全に不公平だ。仕組みが俺の最強の技を封じているのに、どうやって高水準の悪魔と戦えって言うんだ?」


「和良くん、座って」ゆあが優しく言った。「慌てても助からないよ」


「非常に危険です」聖女イヴリンは手を膝の上に組んで警告した。「ランクAの悪魔司令官は、知性、戦略、そして計り知れない闇の魔力を備えています。初心者にとって、英雄的な能力値に恵まれていても、勝利は保証されません。あの要塞を襲撃すれば、私もあなたたちの安全を保証できません」


詩織はテーブルから立ち上がり、その黒い目に炎の光を映した。彼女は級友を見渡し、学級委員長たる絶対的な自信を投影した。


「私たちは連れ去られるように頼んだわけじゃない。この世界を頼んだわけじゃない」詩織は落ち着いた命令的な声で言った。「でも私たちはここにいる。そして私たちには、この人たちが持っていない独特の能力がある。それが私たちに責任を与えている。でももっと重要なのは…この世界を生き抜き、あの山々を越え、散り散りになった級友を見つける唯一の方法は、前に進むこと。永遠に浅い場所に留まっているわけにはいかない」


彼女は和良を見た。「究極能力が欲しいの? それは自分の限界に挑戦することで解き放たれるものよ」


部屋は静かになった。和良の目の不安はゆっくりと決意へと変わった。佳志とめいが同意してうなずいた。詩織の言葉が彼らを奮い立たせた。


イヴリンは微笑み、真の誇りの表情が彼女の顔を横切った。「とても見事なお言葉です、詩織様。しかし、勇気は戦略によって和らげられなければなりません。ここから東に数マイルのところに、怪物の蔓延る密な松林があります。次の三日間はそこで狩りをすることをお勧めします。あの要塞に目を向ける前に、力量を上げ、団結力を磨きましょう」


「同意します」詩織はうなずいた。彼女は霜の降りた窓から暗い山々を見つめた。「やることはたくさんあるわ」


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