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臆病な魔法使いは、小学部で目立たず生きたいのに巻き込まれていく ――言えなかった想いが、少しずつ世界を変えていく  作者: 南山


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第50-2話 雪合戦~二年生の挑戦 戦い

ガイルのトラブルを切っ掛けに、

「実力と作戦」で雪合戦に挑むことになった二年生。

クラスは同じ方向を向き、三年生との試合に挑みます。


大会当日になります。


さて当日の朝は雪。静かに降っていましたが大会が始まると一変吹雪に。

その中に何か黒いものが飛んで?


試合は作戦通りいくのか?

三年生の動きを見て作戦を変更するエマ。

リリカも頼もしい。


またもやガイルがしでかして?


寒い冬の中、暖かな いや熱い気持ちになるオリバー。



騒がしい一幕ですが、一緒に楽しんでください。


――当日――



朝から雪だった。風はない。

昨日はみんなでカマクラを小さな炎であぶったので、今朝はカチカチに仕上がっている。

息が白い。

みんなの鼻は赤い。

全校生徒が整列して大会開始だ。


トーナメントは くじ引き。

三年生とだ。

やってやる。


校長先生が大会開始の挨拶をすると、風が強くなった。

途端に吹雪になる。こういうこともある。

オリバーは空を見上げた。

雪が横に流れている。視界はほとんど白だ。


その時。

一瞬だけ、黒い影が見えた気がした。


「鳥......?」

でも次の瞬間にはもう何も見えない。


この天気をもっと利用してやろう。

「これ……追加で別の作戦を入れてもいいかも。」

風魔法で 雪を吹雪にして更に視界を悪くして......。

やってみよう。

「偵察が大変になるけど。」やってみる。

「陽動は迷子にならないように気を付けてね」

「雪玉はがんばるよ」ユウト。




――ホイッスルがなる――


試合開始だ。

今年のカマクラは 雪の部屋だ。

これが今年の吹雪には ありがたい。

自分たちで風を作っているとはいえ、風は寒い。

……自分たちは三年生に向かって風を送っている。

ではこの風は? 三年生も同じことを考えてこっちに風を?

いやな予感がする。

「偵察係!よく周りをみてくれ」

「分かった。あ。左に二人来てる。あれは斥候?」

いや雪玉をたくさん持ってきている。前衛だ。

こっちを狙っている。


やばい。

このままじゃ旗が取られる!


エマが、じっと確認する。

「待って。

あれは、まっすぐ旗に向かっている。でも、ちょっと遠回りね」

「ということは…」オリバーは答えを促す。

「こっちが 誘導できるということ。レオの壁はそのままにしておいて、あのあたりの壁を崩して…」

「迷路に入れる!」

「その通り!」

「......いけるわね。」リリカが呟いた。

しばらく時間は稼げるぞ。

試合時間はあと三分ほどだ。


「右の方はどうなんだ?」オリバーの首筋にチリリといやな予感が走る。

「やばい!こっちが本筋か?四人も来ている。」左は陽動か?


「補給が足りない!」

「い、今、作ってる!待ってて!」ユウトとルーカスが返事を返す。

もう時間がないのに。




――ガイルの暴走――



「くそう」

ガイルが自分の壁を壊して大きな雪玉を作る。

「こんのやろ――!!

もうおわりだ――!!」


相手に向かって大きな、雪だるまもあるような 雪玉を 投げる。

「うわああ」


三年生が 倒れる。


その間にレオが 旗を取る。

やったああ。


ホイッスルが鋭くなる。

試合終了のホイッスルとは 違う。なんだ?

ノア先生が出てきた。

「今のは… 反則ではないのですが、先生方との協議の結果、無効となりました。

よって、三年生の勝ちです」


ええええ!

「でも反則ではないのでしょう?」

「勝ちではない?負け?」

みんな落胆だ。


「でも、かなりいいところまで行ったんじゃない?」

「そうだよ。反則ではないんでしょ?」

「ガイル。お前すげえことやったんだよ」

「気づいたらやってたんだ」

ガイルは驚いた顔をしている。


ノア先生はコホンと咳払いした。

「褒められたことではないのですけどもね。相手に怪我が無くて良かったです。アイデア賞ではありますね。」

こっそりウインクする。




――戦いの後――



風はまったく吹いていない。

雪はまっすぐ下に落ちてくる。

今までの吹雪は二年生、三年生の魔法の風だったのだ。

掌で雪を受け止める。

顔の周りは息で真っ白だ。


ルーカスが、オリバーの隣に来てにこりと笑う。

「今日は大変だったけど、頑張ってよかったよ。いつもオリバーには世話になってて。

お疲れ様。」そういうと恥ずかしそうに去って行った。


暑い。

空を向いて雪を浴びる。

雪原まで行って倒れている奴もいる。


山の雲が、ゆっくりと渦を巻いていた。

雪原の冷気が顔を刺す。

息で真っ白になった視界の奥で、雲の渦がいつもと違う形に見えた。

……疲れているせいだろうか、それとも。


寒いけど、暑い。

みんなの笑い声が、心まで熱くさせる。


こんな一体感は、なかなか味わえない。


こんなに幸せでもいいかと自分に問いかけてみる。


今は、いいじゃないか。と自分が答えた。



大騒ぎだった雪合戦大会が終わる。

みんなは余韻に浸るが、冬のイベントはそれだけではない?


二年生は少しずつ子供から少年に変わる時期。

九人のクラスメイトも少しずつ成長していきます。


お楽しみに

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