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第七話:ダイヤモンドの誓い

 1. 究極の献身と、ジェムエンゲージの真実


 ダリウスは、エララを抱きしめた後、冷静な表情に戻ったが、そのダイヤモンドの瞳は燃えるような決意を帯びていた。彼は、理性で説明できないほどの強い感情が、自分を突き動かしていることを理解していた。


「エララ。僕は、君を解明するために婚約を申し込んだ。だが、今は違う。君の清廉な魂と、その体質から来る理不尽な苦痛を、王太子の権限と、僕自身の力で完全に排除する」


 ダリウスはそう言って懐から、王族の証である小さな宝石箱を取り出した。


 箱を開けると、中には、彼の瞳と同じ、完璧に無色透明な、眩い光を放つダイヤモンドのリングが鎮座していた。それは、彼の魔力を凝縮した、王族が運命の相手に贈る『ジェムエンゲージ』だった。


「この指輪は、僕の命の一部を凝縮し、形にしたものだ」


 ダリウスは、静かだが重い声で告げた。


「ジェムエンゲージを贈ることは、自分の魔力を削り、その力を相手の護りとする、究極の自己犠牲と献身を意味する。僕は、君の体質を知り、君の孤独を知った。だからこそ、君を絶対に失いたくない」


 彼は、エララの手を取り、彼女の細い指に、その完璧な輝きを放つリングをはめた。


「君の体質は、周囲の感情を増幅する。ならば、君の身に宿るこのダイヤモンドは、僕の魔力を媒介とし、君に向けられた悪意を中和し、君の魂を安定させる結界となる。これは、僕の命を懸けた、君への絶対的な守護の誓いだ」


 エララは、指にはめられた指輪を見つめた。自身の体質が、ダリウスの自己犠牲の愛を倍増して受け止め、全身が温かい光に包まれた。彼女は、命を懸けた献身を知り、初めて心からの安堵と、ダリウスへの深い愛を自覚した。

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