吉川という男
吉川の背景をこの回である程度出し切ります
俺の名は【吉川 水輝】今年の春で高校1年になった。
生まれつき、見たものを即座に記憶できる瞬間記憶能力を持っている。親がこの力に寛大だったおかげもあり、小学生1年の頃には高校生がする勉強に手をつけ始めていた。
だが、周りのクラスメイトからはこの力を不気味がられ、周りから浮く存在になってしまった。言いたくはないが、ちょっとした対人恐怖症を発症した時期がある。なぜちょっとしたなのかだが、同年代以上が苦手なだけで、子供達なら大丈夫だからだ。
その結果というか小、中、共に不登校と言ってもいいぐらいには学校に行っていなかった。
だがそんな俺を不気味がらず、接してくれた奴らがいた。その名は【上山 漱石】と【天雷 光晴】の2人だった。こいつらとは高校は別々になってしまったが、今でもよく話す友達だ。
そして今は、俗に言う陰キャのような見た目に変装しながら高校生活を送っている。
この、なるべく他人と関わらずに高校生活を送りたい、という要望に協力してくれている人物がいる。それは、習い事で知り合って仲良くなった【松永 優作】という友達に紹介された【安藤】という人物だ。
この安藤という人物は色々なものを開発しているエンジニアで、俺の為に首につける変声機と体型を変えられる道具を開発してくれた。
一つ目の変声機は、声を変える機能の他に機械自体が首に付けると、透明化して周りからは分からないようになる優れものだ。
これで他人とは関わらず済む、と思っていたのだが、小、中の頃に利用させてもらっていた、【天明塾】の塾長【青沼】から直々に手を貸してくれくれないかという相談をされ、渋々だが承諾したので、子供達に勉強を教えることになっていた。
子供達にって話だったのに…それなのに…それなのに…塾長が半ば強引に、俺を高校生、ましてや同級生でクラスメイトの【石山 美羽】の家庭教師にしてしまった…学校で変装しているのを知っているにも関わらずだぞ…
まぁ引き受けたからにはやるしかない、だが俺が平穏な学校生活を送るためには彼女にこの件がバレる訳にはいかない…
震える手を握りしめた、吉川は石山の家のチャイムを押したのだった。
<石>「はい」
<吉>「どうも天明塾から来ました、吉川です。よろしくお願いします」
至らぬ点も多々あると思いますが、「初心者が頑張ってるな」みたいな感じで今後も読んでいただければ幸いです。
作者の一言
因みに藤堂に関しては中学時代から友達になった人物です。今回はあえてここでは書きませんでした。




