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2―4 出かける準備

朝になり目が覚めるとすぐに着替えて朝食の準備に取りかかる。


今日の朝食はフレンチトースト。リースには骨付き肉(生)だ。


しかし我ながらかなり主夫になったと思う。


ほぼ毎朝の朝食や毎日の洗濯は俺が担当し、破れた服の修復もやっている。


アルティナは昼食と夕食、掃除をしている。


リースは家の周辺の見回りを朝昼晩と三回行っており時折野ウサギなどを捕まえて来る。


リースが野ウサギなどを捕まえて来るお陰で肉の解体作業がスムーズに出来るようになった。


まぁ、捕まえて来るのは良いんだ……その分食費が浮くわけだし……。


でもさ……毎回捕まえた獲物を無駄に傷つけるのはやめてもらいたいをだよね……。肉が痛んで保存出来る期間が短くなるから。


そう考えながら朝食の用意をしているとアルティナがリースを連れて来た。


「おはよう、レイオット」


「おはよう、アルティナ。もう直ぐ朝食が出来るからお皿だしておいてお願いね」


挨拶を交わすとアルティナに皿を出すようにお願いする。


アルティナが皿を出す音を聞きながらフレンチトーストを作る。


「はい、お皿」


「ありがとう。……じゃあコレをテーブルに運んで」


礼を言い俺は渡された皿にフレンチトーストを乗せてその皿をアルティナに渡しテーブルに運んでもらう。


そして俺は肉の用意をする。これはリース用だ。


リース用の器に肉を入れ運ぶ。リースはまだまだ大きくなるので食費が心配だ。


今はまだ野ウサギなどを捕まえて来るから何とかなっているが、その内に捕まえて来る分と普段から用意してある分でも足りなくなることは目に見えている。


ハァ〜〜旅に出ようと思っていることを伝える前に食糧問題をどうにかしなきゃな……。


まぁ……この事は追々考えてまずは朝食だ。


俺はリースの目の前に肉の入った器を置く。


そしてテーブルに向かい席に着く。


アルティナは既に席に着いている。


「まだ食べてなかったの?先に食べてて良かったのに」


俺がそう言うとアルティナは笑顔で答えた。


「うん、一人で食べるより二人で一緒に食べた方が一人で食べるより美味しく感じるから」


あ〜〜確かに……一人で食べるより二人で食べる方が美味しく感じる。


「よし、じゃあ食べますか」


「いただきます」


そして二人で朝食を食べ始める。





朝食を食べ終わると俺は食器を台所に下げ洗い始める。


アルティナには街に買い物を頼んだのでリースと共に出かけている為、今は俺一人家に入る状態だ。


アルティナに頼んだ物は虫除けだ。ある程度長く歩くのは確定しているので虫さされをしないように買ってくるよう頼んだのだ。


まぁ……他にも自分が買いたい物があったら買ってきても良いと言ってあるのでたぶん何かしら買ってくると思う。


「ただいま。頼まれてた虫除けの薬買ってきたよ」


どうやらアルティナが帰ってきたようだ。


「お帰り」


と言いながら俺はアルティナの元に向かう。


「はい、コレが虫除けの薬だよ」


「ありがとう。他には何か買った?」


虫除けの薬をアルティナから受け取り礼を言った後、虫除け以外にも袋を持っていたので訊いた。


「うん、リース用のブラシと新しいタオル。それと珍しい果実よ」


アルティナはブラシ、タオル、そして珍しい果実を袋から取り出した。


アルティナが言う珍しい果実は俺の知っている果実だった。


「この果実は北の方から来た商人から買ったのコレはザクロって言うんだって」


ブラシとタオルをテーブルに乗せて両手に包むようにザクロを持つアルティナ。


「本当に珍しいな……久々に見たよ」


ザクロか〜〜懐かしいな……確かザクロを最後に食べたのは小学校何年生の時だっけ?


「レイオットはザクロを食べた事あるの?」


「あるよ。結構前だから味については覚えてないんだけどな」


「そっか〜」


ホッとした様子のアルティナ。


「レイオットが味を覚えてたらザクロを食べる楽しみが減るところだったよ」


そういう事ね……確かに誰かから初めて食べる物の味について聞いたら楽しみが減るね……美味しいならの話だけど……。


「なら食べる時のお楽しみということで昼と夕食の準備を始めようか」


「はーい。夕食は外で食べるのだから昼の準備と一緒にするんだね。先にタオルを仕舞ってくるね」


アルティナがタオルを仕舞いに行っている間に俺は台所で食材の用意をする。


用意した食材の中に牛乳と小麦粉、バターが在るのでグラタンにしようと思う。


作る料理が決まったところでアルティナが戻ってきた。


「お昼は何にするの?」


「グラタンだよ。じゃあアルティナはホワイトソースをお願いね、俺はグラタンに入れる具を一口サイズに切っておくから」


戸棚から鍋を取り出し鍋の中に小麦粉とバター、牛乳を入れて竈の上に置きファイヤーボール(極小)で火を灯しす。


「分かった。それと混ぜるためのヘラを頂戴」


「了解」


アルティナにヘラを渡して俺も自分の作業に取り掛かる。


それから数十分後グラタンが完成した。


出来はまあまあ良いと思われる……なにぶん初めての挑戦なので……不味くはないと信じたい。


食べる前にリースの分の食事を用意する。昼は鶏肉だ(グラタンに使った肉と同じ物)。


リースの元に肉を置きテーブルに行く。


「……アルティナ……心の準備はいいか」


「……レイオットこそ心の準備はいいの」


いつになく自信ありげなアルティナ。


そしてお互いにフッと笑みを浮かべる。


「「……いただきます」」


そしてパクッと一口食べる。


口の中に広がるのは――。


「「粉っぽい!!!?」」


そう粉っぽかったしかも――。


「肉は微妙に生っぽく――」


「野菜に至っては半生」


つまり――。


「「不味い!!」」


グラタンは失敗した。






それから二人で失敗した要因を話し合った。


とりあえずグラタンはしばらくは作らないだろう……。


まあ……このことは置いといて夕食用の食材を準備する。


持って行く食材は肉(リース用)、チーズ、生ハム、パン、果物だ。


これらを袋に包みバックに入れる。もちろん、果物は別のバックに入れる。


「準備も出来たし行きますか……アルティナは準備できた」


俺は準備が終わったのでアルティナに声をかける。


「こっちも準備は終わったよ。虫除けも持ったし」


「よし、行くか」


家の外に出る。後からアルティナ、リースが家から出てくる。


天気は晴れ、たぶん夜になっても晴れのままだろうと思わせる快晴ぶりだ。


アルティナが隣に来たので水月の森に向かって歩き出す。

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