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2―3 散歩

半年後。


大体俺がこの世界に来てから約一年が経った。


リースは全長が1m程の大きさに成長した。意志の疎通に関しては問題なく、恐怖によって俺、飼い主としてアルティナの言うことには従うようになった。


アルティナは身長が若干伸び、腰まで伸びた髪はポニーテールにしている。


俺は特に変わっていない。一年前の姿を維持したままだ。


この辺りはかなり平和だ(魔物の群れ討伐以降)これといった噂を聞かない。


水月の森の主についての情報も特になく、この地から西にかなり進んだ場所にある所では魔王の息子、娘が父の跡を継ぎ新たな魔王になるべく姉弟で争っているそうだ。


また、大陸の各国でほぼ同時に世代交代が起きているためごく一部の地域では物流が滞っているらしい。


幸いなことにこの地域は大丈夫であるが食料の備蓄はしておいた方がよいだろう。


本当……物騒な世の中なったものだ。日本に住んでいた頃がいかに平和だったかよくわかる。


まあ、とりあえずこの事は置いといて……さてどうするか。


どうするかと言うのは俺がそろそろ旅に出ようかと思ってる事をどうやってアルティナに切り出そうか悩んでいるからである。


リースもある程度大きくなり番狼として十分な大きさに成長したのと街の人達とアルティナが普通に話せるようになってきたからそろそろ旅に出ても大丈夫だと判断したのだが……。


「……うーん」


椅子に座り腕を組み考えていると、


「どうしたの?」


とアルティナに言われた。


どうする……素直に旅に出ようと思っていることを伝えるか、それとも誤魔化すか……。


………………とりあえず誤魔化すかな、もう少し(数日程)様子を見てから言おう。


「ちょっと、考え事があってね」


「そう……私でよければ相談にのるよ……役に立てないかも知れないけど……」


「ありがとう、気持ちだけで充分だよ」


アルティナに礼を言い、席を立つ。


「どうしたの?」


「気分転換に散歩でも行こうと思って」


「散歩に……私も一緒に行く。リースこっちに来て出かけるよ」


そう言うとアルティナはリースを呼ぶ。


「ウォン!」


とアルティナに呼ばれたリースが鳴きこっちに駆けてくる。「よし、行きましょ」


そう言ってアルティナは俺の手を掴み引っ張って行く。その後をリースが進んで行く。






そして家から出て南の方に歩いていく。


そう、水月の森のにである。まぁ今回は散歩目的なので近くに行くだけだから問題はないだろう……仮に魔物が近づいて来てもリースが教えてくれるので問題ない。そもそもここら辺にいる魔物程度では俺の相手にはならない。


それに現在の天気は雲一つ無い晴れで絶好の散歩日よりだ。


風はそこまで強くなく微風程度の風しか吹いていない。


それ故、快適な状況だ、暑くもなく寒くもない。過ごしやすい環境だ。


「ねぇ、散歩って何処まで行くつもりなの?」


「水月の森の近くまでだよ」


「水月の森って確か主が変わったんじゃなかったけ?」


「変わったらしいけど新たな主がどんな魔物かは判明してないから謎なんだよね」


と言う会話を俺とアルティナは歩きながらし、リースはアルティナの左隣を歩いている。


さらに少し歩いた所に小川を発見し近くの木陰に腰を下ろす。


アルティナはリースを連れて小川に向かった。


「おーい、転ばないように気をつけるんだぞ」


「大丈夫だよ!ちゃんと気をつけるから」


手を振り笑顔でアルティナが答えた。


まあ気をつけてくれるんだったらいいや。それに危なくなったらリースがアルティナを助けるだろう。


それにしても――。


「ふわぁ〜〜眠くなってきた」


ああ……本当に眠い。………いいや、寝よう。


じゃ……おやすみ……。










「んっ……うーん……アレ?もう夕方……」


目が覚め伸びをしたら空が茜色に変わっているのに気がつく。


ふと隣を見るとアルティナがリースにくっ付いて寝ていた。


暗くなると帰りが大変なのでアルティナを起こす。


「おーい、アルティナ。帰るから起きて」


「う〜ん……帰るの?」


起きたばかりで寝ぼけ眼のアルティナ。


「そうだよ。もう夕方だしね」


「……分かった」


そう言うとアルティナはリースを揺する。


「リース、帰るから起きて」


リースに起きると伸びと欠伸を同時にした後体をブルッ!と震わせる。


「じゃ、帰ろうか」


「……うん」


「ウォン!」


来た道を逆に戻り家を目指す。






家に着いた頃にはすっかり日が暮れ夜になっており夕食は完全に手抜きになった。


夕食後はすぐに寝間着に着替えて寝る準備を整える。


「ねぇ…明日はどうする?」


「明日か……そうだね……夕食の用意をして水月の森の泉を見に行こうか」


「分かった……でも何で夕食の用意をしてから行くの?」


「ああ、それはね…水月の森の泉が月の満ち欠けを再現するらしいからそれを見るためにね」


「へぇ〜〜そうなんだ……じゃあ夕食は泉の所で食べるの?」


「そっ…だから夕食を用意してから行くんだよ」


「それだと明日の夕食は干し肉とドライフルーツ、チーズにパンだね。」


「そうだね、じゃあそろそろ寝ようか……おやすみアルティナ」


「うん、レイオットもおやすみなさい」


それぞれベットに入りこうして今日が終わる。

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