世界1位
「うーん…。」
たすくの番が回ってきていたが、困っていた。
「(困ったな。あんな派手な魔法使われたら俺も派手にしないと。)」
ギソクの魔法が思ったより強く、どの魔法を使うか悩んでいた。
爆発系統の魔法は派手な上、威力も目に見えて分かりやすい。
他の受験者から見てもギソクの魔法は異常だった。
「派手かぁ…。」
「(エクスプロージョンは第七難度の魔法、NPCが持てる最高難度の技。)」
「(となると第8以上…超級まで出した方がいいのか?)」
「おーい、早くしろ。」
試験官から催促されてしまった。
後ろの受験者もどうしたのかと呟いている。
「(第九難度でいいか。)」
たすくは使う魔法を決めた。
「、おい!」
ギソクは試験官に声をかける。
「わかってる、お前も下がれ。」
二人は更に鎧と距離を取った。
たすくが使う魔法を決めた瞬間、ギソクの魔法とは比にならない量の魔力が満ちた。
「…ダイヤモンドダスト」
鎧の上空から煌めいている何かが降ってきた。
位置指定の魔法。
目測で座標を正確に理解していないと使えない魔法だ。
煌めいている何かが鎧に触れた瞬間、凍った。
降ってきたのは雪だった。
雪が触れる度に氷はどんどん大きくなり、高い会場の天井ギリギリまでの高度に達した。
「なんだよ…、これ。」
ギソクは唖然としていた。
派手さで言ったら爆発魔法の方が優位だが、魔法をかじった事のある人間はこの魔法のヤバさを理解できる。
人間が到れる領域ではない。
ギソクはそう確信した。
「なるほど、これは凄い。」
「練度、速度、威力全てがAランク…、いやSランクの魔法使いを超えている。」
「しかも本人はピンピンしてる。」
試験官はあまりの人間離れした魔法に呆れていた。
「はぁ!?」
「あれ、ギソク居たんだ。」
「(なんだこいつは…、俺はエクスプロージョンをあと1発撃てるくらいの魔力しか残ってないぞ!)」
「(消費魔力は明らかにさっきのイカれた魔法の方が多い…。)」
「(、お前は一体何者なんだ…。)」
「どうだった?自分の魔法。」
「エクスプロージョンに比べたら派手さに欠けるけど。」
たすくは苦笑いしながら言った。
「…いや、十分派手だぞ。」
あんな魔法を使ってヘラヘラしてるたすくを目の当たりにして、ギソクは毒気を抜かれた。
「にしてもすごい魔法だな〜。」
試験官が確認しようと鎧の方へ近づく。
「あ、近付かない方がいいですよ。その魔法崩れるんで。」
「えっ。」
たすくが注意を促した。
試験官が慌てて後ずさりをした後、氷は粉々になって消えた。
「おいおい、飛んだ化け物じゃねぇかよ。」
ギソクは驚き疲れたようだった。
その後、ギソクとたすくは同じ部屋に案内された。




