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バジリスク

四人は村を出てヨドが示した方へ向かった。


「方角はこっちで合ってる?」

一番前に居るアークが確かめる為、聞いてきた。


「あってるよ。そのまま真っ直ぐ行けば例の崖に着くよ。」

たすくは地図を見ながら答えた。


「…。」


「ギソク、怖い?」


「そりゃな。」

「バジリスクはAランクの魔物で、その突然変異だろ?」

「人間が束にならないと勝てないだろ普通。」


「アークが前衛でいいんだよね?」

アリスがたすくに確認をとる。


「そうだよ。」

「アークが聖域を発動させたらその範囲内から出ないでね。」

「死ぬから。」

たすくは二人に釘を刺した。


「本当に大丈夫なのか?」


「聖域の中に居てくれたら死にはしないよ。大丈夫。」

「攻撃を避けなくても大丈夫。」

アークは後ろを見ずに答える。


「どういう事だ?」


「聖域の中に居る人が受けたダメージを全部アークが引き受けてくれるってこと。」

たすくは地図を閉じ、ギソクの疑問に答えた。


「それってつまり四人のダメージがアーク一人に行くってことだよな?」

「逆に避けないと不味くないか?」


「アリスはアークが聖域を使い始めたら回復をし続けてね。」


「わかった。」


「もし回復が追い付かなくなったら自分も回復に回るから。」

たすくの言葉にアークは少し動揺したが、索敵を続けた。


「その時はギソクに頼んだよ。」


「え、俺かよ…。」


「バジリスクは火も水も弱いからさ。」

「相性抜群って訳。」


「別に構わねぇけどよ…動けなくなったら担いでくれよ。」


「その時はどうにかするよ。」


「適当だな〜…、」

ギソクとたすくが会話をしていると、四人の周りに影が落ちた。

ギソクが上を見上げると巨大な白い塊が空から降ってきていた。


「聖域」



「…死ぬかと思った。」

アリスが魂の抜けたような声を出した。


「アリス、回復。」

たすくがアリスに指示をする。


「あ、ごめん。」

「ハイヒール」


「(な、なんでコイツ生きてるんだ?!)」

ギソクはピンピンしているアークに驚き声も出なかった。


ケギャァァァ!!!

空から降ってきたのは巨大な目を持ったトカゲの様な魔物、バジリスクだった。

バジリスクが咆哮を上げ、ギソクは我に返った。


「(今は攻撃に専念しないと…!)」

「インフェルノ」


「…、」

バジリスクの攻撃をアークは盾でいなす。


「(突然変異のバジリスクの体力は大体30万。)」

「(今の魔法で5000くらいか。)」

「(たすくが攻撃に回ったら一撃で終わるけど…。)」

アークはたすくに目線を送ったが、たすくはアリスの補佐をしていた。


「(攻撃に回る気はない、か。)」

「(俺が攻撃したらもう少し早く終わるけど…。)」

反応を伺ったが、たすくに首を横に振られた。


「(こりゃ長丁場になりそうだな。)」

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