討伐
「はぁ…、はぁ…。」
かなりの時間魔法を打ち続け、ギソクは疲弊していた。
「おい、もう使っていいか!」
ギソクはたすくに声をかけた。
「ん?…そうだね、もういけると思うよ。」
「じゃあお前ら耳塞いでろよ!」
ギソクはありったけの魔力を練り始めた。
「えっ、ちょ!無理なんですけど!」
アリスはアークを回復するため、両手を使っていた。
「アーク、もう下がっていいよ。」
「え?あぁ、わかった。」
アークは前線から下がった。
ギソクはアークが下がったのを見て、魔法を放つ準備を始めた。
「オーバーヒート」
「エンチャントオブイグニッション」
「マナライズ・ウィークポイント」
ギソクは魔法でバジリスクの弱点部位を見つけ、その場所へ向かって魔法を放った。
「エクスプロージョン」
ギソクから放たれた魔法は、バジリスクの急所の首に当たり爆発した。
バジリスクの首は弾け、頭は飛んで行った。
「…も、無理。」
ギソクはその場にへたり込んだ。
「おー、すっごいなぁ。」
「ぐろーい。」
「(エクスプロージョン…第七難度か。)」
「(クリスタリウムの神童、ストーリーに絡んでくるだけはあるな。)」
「(中級プレイヤーですら習得できない高難度の魔法をNPCが使えるなんて、凄いな。)」
「アークもお疲れ様。」
考え事をしているアークにたすくが労いの言葉をかけた。
「、あぁ。うん。」
「どうしたの?」
「いや、思ったより早く終わったなって。」
「そうだね」
「普通は聖騎士も居ない状況で戦わないといけなかったし。」
「NPCだけだったら勝つのは無理だっただろうね」
「そうだな。」
「…」
たすくはある方角を見つめた。
が、すぐに三人へ向き直した。
「三人は村に戻っていいよ。」
「たすくはどうするんだ?」
「バジリスクは番なんだから、もう一匹居るはずでしょ?」
「俺も行くよ。」
アークは流石に心配になった。
「自分たちが居ない間に、村が襲われたらまずいから残ってて欲しいんだけど。」
「…」
アークはたすくの意見に返す言葉がなかった。
「流石に危険すぎないか。」
座り込んでいたギソクが声を上げた。
「アークはどう思う?」
アリスがアークに問いかけた。
「あまり気乗りはしないけど、たすくなら死ぬことは無いかな。」
「それなら確かにたすくの言う通り村を守るのがいいかもしれない。」
アークはあまりいい顔をしなかったが、たすくの強さには敬意を示していた。
「けどな。」
「アークは昔からの知り合いなんでしょ?」
「私たちよりたすくの強さを知ってるんなら平気でしょ。」
ギソクが食い下がってきたが、アリスが止めた。
「…それもそうか。」
「じゃあ行ってくるね。」
たすくは三人とは別行動を始めた。




