ブロック決勝
危なげも無く、たすくはCブロックの決勝に来た。
会場入りすると対戦相手と目が合った。
「…、誰だお前。」
「モンクの馬鹿と当たると思ったんだが…。」
膝丈くらいのローブを羽織り杖を持った男が呟いた。
「(魔力の底上げ効果のある装備を見るに魔道士っぽいな。)」
「(魔法は第八難度まで装備が弾くから第七難度までしか使えないNPCの魔法は効かないんだよなぁ。)」
審判が手を挙げた。
二人は審判の動きを見て身構えた。
「はじめ!」
「アースバインド」
審判が試合開始を告げた瞬間に魔道士が動く。
地面から巨大な腕がたすくを掴もうと生えてきた。
「ストライク」
たすくが手に持っていたメイスを振り、土でできた手に当てると一振でアースバインドは形を保てなくなり、崩壊した。
「、なんて威力だ…!」
「仕方ない。」
魔道士は覚悟を決めたように息を吸い込んだ。
「ギガントハンマー」
宙で巨大な植物がハンマーの形を作り、上空から振りかざされた。
「(凄いな、ギガントハンマーは第六難度の魔法だ。)」
「(俺には効かないけど、この世界では上澄みの存在だろうな。)」
「よっ!」
魔道士の魔法にスキルを使わずメイスを命中させる。
たすくの攻撃力が高すぎた為、ギガントハンマーは消滅した。
「はぁ?!」
魔道士はあまりの異常さに驚きを隠せていなかった。
「(パラディンのジョブは破魔の力が強くていいね。)」
「(パラディンと相性の良い行動は物理、バフ、聖属性、魔法の順。)」
「一撃で決めるか。」
たすくが呟く。
「ヘイスト」
「パワーブースト」
「スピードブースト」
「ノックバックブースト」
「アクセル」
多くのバフを積み重ね、たすくは駆け出した。
「なッ!」
魔道士はたすくから目を離してはなかったが、気がついたら目の前までたすくの接近を許していた。
そしてたすくはメイスを振った。
「インパクト」
「」
メイスが魔道士に当たったと同時に、魔道士は吹き飛び場外の壁に衝突した。
魔道士の体は重力に耐えられなくなり、地面へと落ちた。
「あっ…。」
「(ノックバック攻撃ってこんなに吹き飛ぶんだ…。)」
「Cブロック、勝者たすく!」
「うおおおおおおお!!!!!」
たすくの勝利が告げられた。
会場は今までやってきたどの試合よりも盛り上がっていた。
「、びっくりした…。」
たすくは会場に響き渡る声に驚いた。
「人があそこまで吹き飛ぶなんて相当な力だな。」
「俺は最初から見てたけど、アイツはメイスだけじゃなくて他の武器も使ってたぞ。」
「器用貧乏じゃなくて全部極めてるって事か?ヤバすぎるだろ…。」
観客席はたすくの話で盛り上がっていた。
「…あ!」
たすくが周りを見回すとアリスが手を振ってるのが見えた。
隣に居たギソクも満足気にしていた。
たすくは二人に手を振り、会場を後にした。




