武闘会
「誰だ?」
ギソクが男を睨む。
「そんな怖い顔すんなって。」
「俺はシンク、よろしくな。」
男が
「グールの依頼書を手に取ったから教えようと思ったんだが、結構詳しかったみたいだな。」
「わざわざありがとな。」
ギソクは少しぶっきらぼうにお礼を言った。
「お前らなかなか強そうだし、俺もあっという間に抜かされそうだな、ガハハ!」
「ランクは?」
アリスが問いかけた。
「俺はAランクだ!」
元気よくシンクは答えた。
「いやすぐは無理だろ。」
ギソクが呆れながらシンクに言った。
「そうだ、共同墓地に行くならその子を1番後ろにするといいぞ。」
シンクはアリスを指さした。
「なんでだ?」
「不浄の魔物は神聖なものには近付かないんだよ。」
「(確かに、墓地とかだと神官系統のジョブを最後尾にするのは鉄則だな。)」
「へー、いい事聞いた。」
「にしても有名人は大変だな。」
ふとシンクが口にした。
「有名人?」
「そりゃ、近年稀に見るレベルの化け物チームって言われてるぞ。」
「聖女の生まれ変わり、クリスタリウム家の神童。」
「それを抑えて試験一位の無名のリーダー。」
「みんなお前らの動きに興味津々って訳だ。」
「(確かに視線は感じるな。)」
「(でもこれだと…。)」
たすくはシンクに目を向けた。
「良くも悪くもある噂ですね。」
「だな。」
「ではこれから噂を聞いた時は私の名前はたすくだと教えてあげてください。」
「…お前面白いな。」
「わかったよたすく。」
「抜け目ないな。」
ギソクが意図を理解し、苦笑いを浮かべた。
「そりゃね、無名で広まっても意味ないし。」
「確かにね!」
「なんだお前、有名になりたいのか?」
「それなら武闘会に出てみたらどうだ?」
シンクがたすくに問いかけた。
「武闘会?知ってる?」
二人は首を振った。
「月に一回、個人的に開催されてる催しなんだがな。」
「これが大盛り上がりなんだよ。」
「魔法、武器、自分の力を誇示できる物はなんでもありって言う凄い場所さ。」
「死なないように結界も貼ってある。」
「所はここな。」
シンクが足に付いているポケットから紙を取り出し、渡してきた。
「(ここは…PK会場か。)」
そこはプレイヤー同士の決闘場として使われていた建物のある場所だった。
「それいいんじゃないか?噂だけだとお前の強さ分からないだろうしな、」
「確かに、たすくの目標一歩前進じゃない?」
二人はこの話に乗り気のようだ。
「優勝するには相当な実力が必要だぞ。」
「まぁお前らなら準決勝までは行けるんじゃないか?」
「武闘会は三日後な〜。」
そう言い残し、シンクはその場を後にした。
「どうするの?」
アリスがたすくに聞いた。
「え?出るよ。」
「だろうな、その間はどうする?」
たすくは二人を見た。
「応援しようかな!」
「だな。お前の実力を見せてもらうよ。」
「共同墓地も近くだし、一日あれば終わるだろ。」
「だね、早く帰って休も。」
三人は依頼で疲れた体を休めるためにギルドホームへと帰った。




