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道中

「どうだった?」

会話に参加していないアリスが聞いてきた。


「ホーンカウの討伐と、近くの村に食料品の納品。」


「結構計画と違うね。」


「依頼書がなかったからしょうがないな。」

「そういえばどこに向かうんだ?あんまり見てなかった。」

ギソクが依頼書をひょいと取る。


「オリシエ平原だよ。川沿いを歩いて二日くらい?」


「案外近そうだね。」

想定より近かったのか、アリスが喜んでいる。


「お前疲れんなよ。」

ギソクはアリスを見ながら言う。


「いや、二日も歩いたら疲れるでしょ。」


「歩けないとか言うなよってことだよ。」


「それは合わせてもらわないと。」


「(アイテムボックスの中に入ってる道具を使えば二日もかからないけど…。)」

「(まぁ、楽しそうだしいっか。)」

二人の問答を見ながらたすくはニコニコしていた。



「おい。」

ふとギソクが二人に声をかける。


「なによ。」

アリスが振り返り言う。


「疲れた。」

先にへばったのはギソクの方だった。


「あんたね…。」


「自分はいいよ、ここで昼ごはんにする?」

昼過ぎ位まで休まず歩いてきた。

疲れるのは当然だろう。


「昼ごはんって、何にするの?」

アリスが不思議そうな顔をした。


「ちょうど川沿い歩いてるし魚でも食べる?」

そう言いながらたすくは近場に落ちてる草や枝を拾っている。


「釣るか。」

ギソクが川に近づいた。


「あんた釣りした事あんの?」


「ねぇよ。」


「じゃあ自分が釣るよ。」

焚き火の準備をしていたたすくは立ち上がり、川の方に向かった。


「お、じゃあ俺が火付けとくわ。」

そう言うとギソクは火を付けた。


「便利な魔法ね。」


「うるせ。」


「何匹くらい欲しい?」

たすくは振り返り二人に聞いた。


「一人二匹くらいでいいんじゃないか?」


「私もそのくらいで。」


「じゃあ六匹か。」

「フリーズ」

そう唱えると川で泳いでいた魚が凍り、浮かんできた。


「…便利な魔法ね。」


「あれはもう釣りじゃねぇだろ。」

二人は呆れながらも想定より早くご飯にありつけそうで安堵した。




焚き火の周りで串に刺された魚がパチパチと音を立てながら焼かれている。


「お皿欲しい?」


「欲しい。」


「私も欲しい、フォークとかあればそれも。」

たすくは返事を聞き、紙皿とフォークを三つアイテムボックスから取り出した。


「ありがとう。」


「ありがとな。」


「…はい、焼けたよ。」

二人の紙皿の上に、串を抜きながら焼いた魚を乗せた。



「美味そ。」


「…、なんで焼いただけなのにこんなに美味しいの?」


「まぁ旅の飯が美味いのは良い事だろ。」

ギソクは驚く事を諦めたようだった。


「もっと食べたかったら採ってくるけど。」


「俺は二つで平気。」


「アリスは?」


「私も平気、三つは流石に食べきれなさそう。」


「わかった。」


「オリシエ平原はまだ先だな。」

ギソクは周りを見渡す。


「ギソクが疲れてなかったらなぁ。」


「うるせ。」


「川沿いで野宿ってどうなのかな。」


「魔物は水を飲みに川に来るだろうし、少しは離れた方がいいんじゃないか?」


「魔物除けの結界張る?」


「お、アリスお前そんな便利なこと出来るのか。」


「じゃあその方針で行こうか。」

三人は魚を食べながら、夜の方針について話し合った。

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