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第3話【謎の生き物との出会い】

夜の森を目指すべく旅立ち進み始めたソウ。

その中、ソウの中で一つの疑問が浮かび上がっていた。

「旅の決意をして夜の森を目指すところまでは順調だが…このままずっとオレ一人で旅をするのが本当にいい選択なのかと考えたら、少し難しい問題かもな。」

ソウは魔女に会って以来、早く旅に出ようと内心焦っていることに自分自身気づいていなかった。

結果、一人で旅に出ることが当たり前になっていたソウは、いざ旅に出て冷静に物事を考えることができた今、このままでいいのかをもう一度慎重に考え始めた。

「オレの魔法は攻撃向けでもなければサポートにもなれねぇ…こんな状態だと魔女に会う以前に夜の森で…死んでも、全然おかしくねぇ……。」

一人では旅を無事成し遂げることが不可能に近いことを少しずつ実感していったソウ。


そんな考えをしながらも少しづつ道を進んでいき、徐々に木や草が増え歩きやすい道が無くなってきていた。


「もし同じ旅する仲間が一人や二人いたら…もっと魔女に会える可能性が高まってオレの魔法も少しは強くなッッッ


───独り言を呟いていた時、突然ソウの頭の上に何かがぶつかった。


「いっっっってぇ……の、か?

いや、別にすげぇ痛いわけではない…けど。なんだ?!」

驚いて空を見上げても、ただ空が瞳に映るだけで何も落ちてくる気配のものは何も無かった。

「何かが飛んできたのか??それにして辺りには何もな…い……」

辺りを見渡していると、ソウの足元に先程まではなかった薄黄色の塊が落ちていた。

「落ちてきた?のはこれだな。」

そっと薄黄色の塊を持ち上げよく観察をする。

「すっげぇモフモフして落ちてきても全然痛くはなかったのがまだ救いだったな。にしてもこれはなんだ?見たことない花や植物か?」

人の頭ほどの大きさを謎の塊をコロコロと転がしながら観察していると、

モゾモゾ…

「っ?!今動かなかったか?!」

突然観察してい塊が動き出した。

驚いた拍子に謎の塊を放り投げたソウは尻もちをついた。すると────


メェ


「なんだ?!今変な音なら鳴らなかったか?!」

突然動き出したかと思えば、今度は塊から謎の音が聞こえて来た。

「花や植物じゃねぇ!コイツは生き物だ!!」

謎の塊の正体が生き物だとわかると、スっと立ち上がり少し距離をとり警戒し始めた。


「こんな人が少なく道もろくにできてないところで、突然オレの頭に落ちてきた謎の生き物となると…魔物の可能性がある」

ゴクリと生唾を飲み、その場に一気に緊張感が漂い始めた。警戒していたソウの心境は『不安』でいっぱいになっていた。

(見たこともなければ聞いたこともない魔物……今のオレに勝てるのか??もしかしたら…ここで……)


首にかけている鍵にそっと手を伸ばし始めたと同時に、また謎の生き物が動き出した。


モゾモゾ…モゾモゾモゾモゾ……


「さっさと元の姿を現しやがれ!魔物がそんな薄黄色の塊が元の姿なわけねぇのはわかってんだ!」

ソウが叫び終わると、モゾモゾと動いて謎の塊はピタリと動きを止めた。

「な…んだ??実はその姿が元の姿で…怒ったのか?」

先程より緊張感が漂い冷や汗をかき始めたその時───────


メェェェェェェェェェ!!!


フワフワとした謎の塊の中から小さな頭が出てきて、甲高い声で一鳴きした。

「え…はっ?!羊?!?!」


薄黄色のモフモフとした塊だと思っていた謎の生き物の正体は小さな羊だった。

「羊…にしてはちいせぇし…こんな場所に羊がいるわけねぇもんな。しかも色も形も少し普通の羊とは違う。やっぱりコイツは魔物か?」


薄黄色のモフモフとした毛、くるりとした小さな角、そして角には星型のチェーンのようなものが巻きついていた。

「野生ではないのは一目見てわかる。

けどコイツが魔物なのか精霊の類なのか全然わかんねぇな…」

困惑しているソウと、ジッと見つめ返す羊。

数秒間ただ沈黙の時間が流れる…


「まぁ…襲っては来ないし、たまたまオレに当たっちまっただけの可能性もあるしな。」

謎の羊をどうすればいいのか迷っていると、先程までソウの方を黙ってジッと見ていた羊が、夜の森の方へ視線向けゆっくりと夜の森へと歩き出した。

ソウとの距離が少し離れた時、羊は立ち止まりまたソウの方へと視線をその場で立ち止まった。

「なんだ?オレを誘導してるのか??」

羊の謎の行動に困惑していたソウだが、先程までかいていた冷や汗も少しずつ引いていき、冷静になってきていた。

「コイツが今オレにとって敵なのか味方なのかは謎のままだが、このまま立ち止まってる訳にもいかねぇ。コイツの目的地も多分オレと同じ夜の森なんだろう…嫌でもコイツとしばらくは一緒に行動することになるんだ、立ち止まってないで覚悟決めるぞ!」

羊と共に夜の森へと進むことを決意したソウは、羊の方へと近づいて行った。

「敵だとしてもしばらくは世話になるぜ。

もし本性表してきたら羊だろうとタダじゃおかないけどな!」

「メェェェ〜〜」


(なんかさっきより鳴き声が嬉しそうじゃないか?まぁ気のせいか)

「たくっ。オレの言葉わかってんのか?」


こうしてソウと謎の羊は一緒に夜の森へと進むことになった。

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