96. 拾い子
「話は変わるが、手紙に書いてあった拾い子とはどいつじゃ?」
「それならもう会ってるじゃろ。そこにいるキョウが手紙に書いた子じゃ」
「なるほどの。だから浮遊能力が無いのか……。しかし、それに変わるすごい力をもっておるの」
「そうなんじゃ。そのおかげで、スコルブ等を狩って来てくれて、村の食事が豊かになったんじゃ」
「そうかそうか。此方でも、ドンドコマッスル号は、本来複数人で動かすものじゃが、1人でその数倍は動かしたぞ……」
僕の話で2人が盛り上がっていると、服を引っ張られた。見ると驚いた顔でリーンが見ていた。
「キョウって、カラ村長の孫じゃないの?」
「あぁ、そういえばリーンにはまだ言ってなかったね。僕3年前ぐらいに、砂漠で倒れていたのをじっちゃんに拾われたんだ。その時、記憶もなくて……。行く所もないから、その時からじっちゃんと一緒に暮らしてるんだ」
「そうだったんだ……。それから家族とかの情報とかは何もなかったの?」
「身に付けてるものも、ここら辺の服じゃなかったらしいから、何処か遠い所から来たのかもしれないね。家の倉庫に保管はしてくれているみたいだけど。人が訪ねて来たことはないね」
「寂しくないの?」
「じっちゃんもいるし、ユウみたいな友達もいるから寂しくはないよ。それに、これからは村の外で、クウ村長みたいに楽しい人と出会うこともあるだろうし」
「そうね。確かにこれから楽しことがいっばいあるりそうね。」
最初は不安そうな顔をしていたリーンだが、やっと笑顔になってくれた。




