95. カラとクウの関係
「久しぶりじゃな、カラ」
「あぁ久しぶりじゃ、クウ。お前がサイ村の村長になる為に出ていってからになるから、5年ぶりじゃ。」
「ほー、もうそんなに経つのか……。歳を取ると日々が早く感じるわい。」
話の流れからすると、クウ村長は元々テジ村の住人みたいだ。隣を見ると、何か聞きたくてソワソワしているリーンがいた。声をかけるか迷っているようだ。見守っていると、意を決して話しかけた。
「おふたりはどのような関係なんですか?」
「わしらか?わしらは夫婦じゃ」
「えっ?」
リーンの質問に、クウ村長が答えてくれたが、その内容にびっくりした。リーンもびっくりして2人を交互に見ている。
「どうして2人は別々の村で暮らしてるんですか?」
「それはな、この地に問題があっての。スコルブやスナジゴク等がいる砂漠で生きていくためには、浮遊能力が強い者が必要じゃ。だからわしら家族、テジ村にはカラが、サイ村には私が、ハン村では私たちの子供達が村長をしている」
「なるほど。確かに力が無いと大変ですね。仲が悪いとかじゃなくて良かったです。」
「ふぉふぉふぉ。心配せんでも、尻に敷かれているだけで仲は良いよ。こんな時にしか会えないのが残念なのじゃが」
「そうじゃな、子供たちにも会えないのは、ちとさびしいの」
この地で生きていくためには、必要なことだと思うけど。せめて今回の祭りでは家族が楽しくできるように頑張ろう。




