91. ジャストミート
「こりゃ、逃げるのは無理そうじゃ。」
さっきから力一杯回してるが、岩を避けるために蛇行しているのと、車両が重いのでなかなか進まない。
「キョウ、こっちゃ来い。一時車両は浮かせておくから、スナジゴクをどうにかせい」
「どうにかって?」
「う~ん」
「わっ!また岩が飛んできた!」
「まだ死にたくない!カン!」
「避けるんだ!カン!」
「そうじゃ!キョウ!飛んできた岩を打ち返すのじゃ!」
「僕に出きるかな?」
「その斧と御前ならできる!」
「頑張って、キョウ!」
「リーンにも言われたんじゃ、やるしかないね」
「全部持ち上げるのは、さすがに長くは持たん。精々1分じゃ!やるぞい」
梯子を登って、上に出る。クウ村長が全車両を浮かせている。制限時間は1分。スナジゴクの方を見ると、次の岩を投げる準備をしている。すぐ打ち返せるように、背負っていた斧を前に持つ。
「来たぞ!」
スナジゴクが、投げてきた岩は後方車両の方に飛んでいく。素早く後方車両に向かって走る。時間的に、打ち返すようなことは出来なかったので、当たるのを防ぐだけにした。どこを狙うか分からないので、真ん中の車両で構えておくことにした。
「また来るぞ!」
スナジゴクも先程の岩を防がれたのを見て、僕の方を意識しているのか、こちらに投げてきた。クウ村長が笛壺を打った時のような構えを取る。左足を軽く上げて、右足に体重を乗せ。飛んできた岩が近づいたら、左足の方へ体重移動をしつつ、斧を振る。
ーーーカッキーーン
上手く打てた岩は、投げてきたスピード以上のスピードでスナジゴクの頭に直撃した。
「ジャストミーーート!」
クウ村長が、人差し指をスナジゴクに向けて叫んでいた。




