133. 一か八か
「あーまどろっこしー、デザあれ持って来い。今回は……8面だ」
「よろしいのですか?」
「ああ」
バダトさんにそう言われて、デザさんが動き出す。テントの奥にある鍵付きの箱から、何かを取り出して、バダトさんに渡す。
「坊主共、これは俺のキャラバンで何か重要な事を決めるときに使うダイスだ」
バダトさんの手にはダイスが乗っていた。ただ、通常のダイスは6面で1から6が刻まれているが、このダイスは8面だ。
「今回はどうするにしても、リスクがでけー。このダイスには、1が7つ、8が1つ刻まれている。1が出た場合は、テジ村には行かないし、おまえ達は死ぬまでタダ働きだ。8が出た場合は、王家に頼んで確認する。それでどうだ坊主共?おまえ達は浮遊能力を使うなよ。イカサマは無しだ」
「あー、俺は問題ない」
ドラは即答した。
「僕も大丈夫です」
「じゃあ振るぞ」
振るう前にバダトさんは、目線をデザさんに向ける。そして、バダトさんから放たれたダイスは、机の上で転がりだす。
カツッ、コロコロコロコロ、ヒュッ、コトッ
「やったー8だ!カンやったな」
「う、うん」
なんか今最後に変な動きしなかった?僕たちは何もしていないが……ドラは気付いてないみたいだ。
「よかったなぼうずども、これはおうけにたのまないといけないなー。なぁデザ?」
「そうですね。ふぅー」
バダトさんはすごい棒読みで話すし、デザさんはやれやれみたいな仕草をしていた。




