128. バダト
「お~お前ら、すまんの~家の若い者が、ちょっと気絶させたわ」
声がするテントの方を見ると、背が軽く2メートルは越えてるであろう巨体の男が現れた。頭にはターバンを巻いており、赤いジャケット着て、紺色のパンツを履いている。右目にはドクロのマークがあり、ドクロの目には赤と青の宝石が輝いていた。
「すみませんが、どなたでしょうか?」
「すまんすまん、まだ名を名乗ってなかったな。わしは、このキャラバンの長のバダトだ。よろしくな坊主共」
「こちらこそよろしくお願いします。僕たちはテジ村からの使いで来た、僕がカンで、ちょっとガンつけてるのがドラです」
「ドラだ!よろしく」
まだ怒りがおさまらないのか、ドラはピリピリモードだ。
「改めて、すまねー。俺のキャラバンは、この過酷な砂漠を生き抜く為に、強さ至上主義でやってるから、こういうことが多いんだ。良くしようとは考えるんだが、どうにも家のキャラバンは、こういうのが集まっちまう。俺はこんなにも年取ってヨボヨボになっちまったのによー」
改めて見る。ジャケット越しに見える体は、筋肉がハチ切れそうな程に膨らんでおり、とてもヨボヨボには見えない。僕には力瘤もそれ程出来ないので少しは分けてほしい。
「いや、スゲーよ。どんなん食ったらそうなるんだ?筋トレは、腹筋か?背筋か?スクワットか?」
先程までに怒っていたドラが目を輝かせて、バダトに尋ねていた。
「まぁ~立ち話も何だし、まずはテントに入れや」
「あの~この倒れている2人は?」
「疲れてるんだろ~。寝かせといてやれ」
「は、はい……」
僕たちは、テント前に居た2人を寝かせたまま、テントに入った。




