114. ブルカウの誘導
「さぁー着いたぞ」
ライに乗って移動していると、目的の場所に着いたようだ。砂漠では珍しく、だだっ広い草原が目の前に見えてきた。ここまでに来る最中に、自分自身を移動させるコツを少しはつかんだ気がする。ライから何度か落ちそうになる場面があったが、ウロさんに助けて貰った。
「ユウ、黒い牛を探してくれ。ここからは、目立つといけないから、ライから降りて歩いていこう」
「わかりました」
草原に降りると、草は膝ぐらいの高さまで生えている。ウロさんとライは姿勢を低くして、歩いている。僕もその後についていく。
「いた!いました。あそこです」
数分後、ライが匂いを嗅ぎながら歩いていると、ここから200メートル程の右前方に黒い牛の集団を見つけた。
「よく見つけたなユウ、じゃあ、匂いで気付かれないように、風下の方に移動しよう」
「はい」
黒い牛の集団を中心に風下の方にゆっくり移動する。
「よし、ここらで良いだろう。ユウ、これを低空飛行で移動させ一番端にいるやつの目の前に広げてくれ」
手渡された物は片面が赤色、もう片面が緑色の大きな布だった。
「緑色は草原にカモフラージュする為だ。低空飛行させる時は、そちらを上に向けておいてくれ。目の前に広げるのは赤色の方だ。それでブルカウが興奮して布に突っ込んで来ようとするから、俺たちが居る所まで誘導してくれ。後は、ライが仕留める」
「はい、やってみます」
言われたとおり、緑の面を上に向けて、一番端にいるブルカウへと移動させる。時々風によって、赤い面がチラチラ見えるが、なんとか気付かれずにブルカウ目の前まで移動させる事が出来た。
「ユウ良いぞ、ひるがえせ」
「はいっ!」
赤い面をブルカウの前に出す。
「ブモーーーー!」
目の前に出されたブルカウが吠えた。他のブルカウ達は鳴き声とは逆の方向に走り去っていった。残ったブルカウは、布に突っ込んで行く。
「ユウ、こちらに誘導させるんだ」
「はいっ」
また、ブルカウの目の前に赤い方の面の布を移動させて、こちらに誘導させていく。時々焦って操作を間違えて、ブルカウが変な方向に行くが、なんとかこちらに誘導させる事が出来た。




