110/151
108. シ
「うわっ」
家の中へ行こうとすると、いきなり頬を舐められた。
「ああ、この子はコク達のお母さんで、名前はシよ。コク達と遊んでたから、気に入られたみたいね」
「僕の名前はユウよろしくね」
「ガッ」
シの雷模様は紫である。紫色の所を少し触らせてもらった。コク達の少し硬い感じとは違い、柔らかく滑らかであった。
「コク達と違って、柔らかいっ」
「この子達の種は、大きくなると力が発現するの。それに合わせて雷模様の所が柔らかくなるみたい。コク達はまだ当分先ね。本来は人に懐かないのだけど、兄さんがケガをしてるライを家につれてきて、世話をしている内に懐かれたみたい。そして、ライが大きくなって、ケガしてた場所につれていくと、シに出会ったの。両方一目惚れなのかしらね。首を互いにあま噛みして、それから一緒に暮らしているわ」
「そうなんですね。ライとシの力って何ですか?」
「ライは、雷の力。シは、私は知らないの。兄さんは知っているみたいだけど……」
「雷ですか、凄そうですね。シも気になりますが、ウロさんが、言わない理由があるのかもしれませんね。」
「そうね。立ち話もこれくらいにして、家に入りましょ」
「はい」
スクさんと一緒に家に入った。シの後ろにトコトコとついてくるコク達は可愛かった。




