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2日目 過去。11

 「カトブレパスというのは醜い姿でその眼を見たものは死ぬとされている伝承の生き物ですが、彼にとっては屈辱以外の何物でもなかったでしょう。」



 「彼はどんなにイジメられても泣かなかった。彼のプライドなのか、泣いたらもっとイジメられると思ったのか、それはわたしには分かりません。」



 「ただ1つ大きな謎があります。彼は自分の部屋で首をつる、という方法で自殺したと聞きました。それなら死んだ彼が生き返ったとでもいうのでしょうか?もしくは彼の怨霊…にしては少なくとも千佳の件は物理的な殺害方法なのが気になりますが。」



 「彼の両親は彼の死を学校に報告し身内のみでの葬儀をしたあと、遠い海辺の街へ引っ越したのだそうです。しかしそこで津波被害に巻き込まれて亡くなったことを風の噂で聞きました。警察やジャーナリスト関係者なら調べられるのではないでしょうか。」





 「わたしにはあの時のメンバーが集められ、1人…また1人…といなくなっていくこの現状が偶然とは思えないのです。」





 ガチャ。



 玄関側のドアが開き、助野くんと中田くんが入ってきた。続きはあとで撮りましょう。





 「明美さん、渡辺夫婦が死んだよ。2人を乗せたボートは僕たちを置いて出発したあと、海の上で大爆発を起こしたんだ。」



 そう…2人は乗らなくて正解だったわね。



 「それと美優ちゃんがコテージの外で死んでいた。俺と助野でシートは被せておいたが、上半身を包丁で滅多刺しに刺されていたよ。包丁は近くに置いてあったがそのままにしておいた。」



 そう。美優まで…。凶器については触らないのが賢明ね、指紋でもついたらそれこそ警察に犯人扱いされるわ。



 「美優さんが死んだこと、驚かないんだね。」



 えぇ。さっきの騒ぎと爆音で普通ならどうしたの!?って顔を出してもおかしくないのに、一向に出てこないからもしかしたらと思っていたの。



 「ねぇ河下さん、一つだけ確認したいんだけど犯人はキミじゃないんだよね?僕と中田くんはもちろん違うよ。」



 疑われても仕方ない状況だけど、少なくともわたしが吉川くんを襲う動機はあるかしら?他のメンバーにしたってそう…のぞみはムカつくこともあるけど、今でも友達だと思ってるし。



 「そうだよね、ゴメン。」



 それより2人とも雨の中外に行ってたんだからお風呂入って温まったほうがいいわ、風邪引いちゃうわよ。それと中田くん、ちょっと話したいことがあるんだけど。



 「じゃあ助野、お前先に風呂入れよ。俺は着替えだけして話を聞きに来るから。」





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 明美さんが中田くんに話…なんだろう?まさか本当は2人が共謀して…!



 いやそれなら僕の前で堂々と誘うようなことはしないし、それこそ無防備に風呂に浸かっている今が僕を殺す絶好のチャンスだろう。



 どのみちもう僕たちは3人しか残っていない…。こういうときは最悪のパターンを想定して行動するべきだ、つまり2人が共犯の線。十分気をつけないと。




 明美さんは加藤くんかその身内の者の犯行じゃないかと言っていたけど…本当にそうなのだろうか?ただそれなら動機づけとしての筋は通るけれど。

 いつも閲覧・評価ありがとうございます。感想・誤字の指摘などありましたらよろしくお願いいたします。

 ※この話はすべてフィクションであり、実在の人物・地名・事件・建物その他とは一切関係ありません。


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