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兄上に辺境に追放されました〜行政が滞っているから戻って来いと、知らんがなー頑張ってね〜  作者: トシボー


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国王の帰還Ⅱ

 王太子は第2王子のラムダと一緒に王太子の執務室にいた。

「父上から全然呼ばれないがどうなっているのだ?」

「さあ? 俺に言われても」

「下手に宰相とかが父上に呼ばれていれば不味い事にはならんか?」

「宰相は兄上の後ろ盾ですよね? なら大丈夫じゃないですか?」

「いや、最近はあたりが強くなって来ているんだ。

 それよりも王領の件は大丈夫なのか?

 俺の所もお前の所も誰もいなかったのだぞ」

「わざわざ王城から見に行く奴はいませんよ。書類さえ提出しておけば暫くは大丈夫ですよ」

「そうか、そうだな」

 何が始まっているのか分からない2人は呑気に声がかかるのを待っている。

 応接間では休憩が終わり話し合いが再開された。

「2人の王領には確認に行かせた。それでこれからどうする」

「どうするも何も王領の結果が分かるかまではこのままで良いじゃないですかね。

 王城内は陛下と王妃殿下、宰相で頑張ってもらうしかないでしょう。

 王領に関しては2つ、1つ目は両殿下を王領に行かせて再興してもらう。2つ目は両殿下が法律を学びながら今の仕事をしてもらい、王領から手を引かせて王城の実務のみにして、2人を後押ししている貴族領から移住してもらい再興させる。そして代官を任命させて王領を経営させる」

 陛下の問いかけに公爵が答えた。

「それとですが、王太子と言う肩書きはそのままでも良いですよ。別に次の国王が王太子で無ければいけないと言う法律はありませんから。その時に国王に相応しい人物を王家の中から選べばいいのでは?」

「それはスタリオンにと言う事ですか?」

 王妃殿下が言って来た。

「いえいえ、スタリオン殿下は国王には興味ないでしょう。王妃殿下や側妃殿下が子を産めばその子でもいいですし、もう1人側妃を嫁がせてもいいのでは?

 生まれた子には2人を反面教師として育てれば良いでしょう」

「ならシグマは一生王太子のままと言う事なの?」

「ただその可能性はあるでしょうね。国王になれる様に努力しなければですけど」

「公爵の意見はわかった。考えさせてくれ。

 余と王妃と側妃の3人で考える」

「陛下、側妃殿下とミラージュ殿下はスタリオン殿下と一緒に王領に行っております。そして離宮は基礎しかありません」

 国王の後に宰相が言った。

「はあ? どう言う事だ、訳がわからん」

「王城を去る時に両殿下が国や王宮名義の物は持ち出すなと言ったのですが、その名義は離宮の基礎だけだったのです。基礎から上はご実家の伯爵家名義、中の物は伯爵家と商会、食料はスタリオン殿下になっておりました。それは全てファイルされて基礎の所に有りました」

「なんて言うことだ2人にはお土産を買って来ていたのに。それにミラージュに癒やされ様と思っていたのに。あの馬鹿2人どうしてくれよう。既に減点どころではないわ!!」

「陛下落ち着きなさい」

 陛下は王妃に怒られた。

「スマン、余りの事で頭に血が昇った。

 それでスタリオンは今どの様な状況なのだ」

 国王の問いに公爵が答えた。

「先日近衛の1人が行っていますので様子はそちらからの方が良いと思います」

「何故近衛が行ったんだ」

「書類が終わらないからでしょうな。お2人の執務室は書類の山になっていますから、一旦此方に来いと」

 宰相が答えた。

「それでスタリオンはこっちに向っているのか?」

「来てませんよ。その近衛は私の所にスタリオン殿下からの荷物を届に来ましたから。

 その時に少し話しましたが、命令書を持って来たら行くと言っていたそうです」

「スタリオンの荷物は何だったんだ」

「今は内緒にしておきましょう。陛下の帰還パーティーの時にお見せしますよ。それに楽しんでいる様で領地の開発を色々とやっているそうです。

 それとスタリオン殿下はターロス伯爵家の娘と婚約したそうです」

「はあ? 余はスタリオンとお前の娘との婚約破棄を認めていないぞ」

「その書類は既に王太子により受理されていて成立しております。

 そして王太子とバイオレット嬢との婚約も書類上成立しております」

「何て事だ。公爵に悪いがあの娘では王妃なぞできんぞ」

「陛下、いいですよ。私もそう思っていますから。

 私としてはさっさと結婚させて2人共王領に押し込んで苦労させたいくらいですよ。折角苦労しないようにスタリオン殿下と結ばせたのに。馬鹿な娘ですよ」

「それを含めて考えて見る。3人共下がって良いぞ」

「はっ、御前失礼致します」

 将軍、宰相、公爵が退出した。


 応接間に残った国王と王妃は疲れた顔をしていたが、国を進める為に話し始めた。

「色々あるが此処からは母としてではなく王妃として話してくれ」

「わかりました」

「王妃としてどう思った」

「王領での横領が事実ならば腹をくくらなければならないですね。そうなれば公爵の意見に同意となります」

「余もそう思っているが、もう少し考えたい。

 取り敢えず今は書類の決裁の仕事をさせておく。

 トイレ以外は執務室からは出さん。」

「分かりましたわ。陛下が決めたなら一度話し合いましょう」

 話しが終わったが、王妃はとても辛そうだった。

 それもそのはずだ、自分の子が宰相と公爵に否定されまくっていたからだ。

 多分今晩は眠れないだろう。

 余もきっとそうだ。

 取り敢えずは書類の決裁と帰国のパーティーの企画、準備をさせてみるか。

ご覧いただきありがとうございます。

お星様、リアクションありがとうございます。

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