33話(束の間の休息)
「ん・・・・・ はっ!」
俺は目覚めた。
起きて最初に感じたのは、コーヒーの香ばしい香りであった。そして次にテレビの音だ。何やら慌ただしい声で話しているのが聞こえてくる。
「って、今何時だ!?」
俺は慌てて横にあった目覚まし時計を手に取って時間を確かめる。
「なんだ12時か・・・」
俺はその時間を見て安堵する。手に取った時計を元の場所に戻そうとした時、聞き慣れた声が聞こえる。
「あら、遅いお目覚めね」
そこにはコーヒーカップを手に持ちながら、テレビを見ているマリーの姿があった。
テレビは連日の襲撃について、何やら胡散臭い評論家が考察を語っていた。
遅いお目覚めと言っても、あの戦闘が終わった後も色々あり、結局この休憩室に来たのも朝の5時だった。
「あっ、そういえば。取り調べはどうだったんだ?」
「あ〜色々あったんだけど、結果からいえば、私はUnity軍に属することとなったわ」
「案外あっさりしているんだな」
「まぁね。この前にも言ったけど、私はこの国に色々根を張っているのよ」
「そういうことか・・・」
「あら?納得が行ってない顔をしているようだけど、何かあるかしら?」
「あ、いや。何もありません・・・」
つまりこのことには触れない方がいいようだ。
そうして重い腰を上げてベットから降りようとした時、ドアの前が騒がしくなった。
なんだ?と思っていると、ドアが開いた。
「エクスーー!!起きましたか?」
来たのはサブロウだ。
寝起きなのもあり、騒がしい彼に少しイラっとしたが、サブロウは戦闘が終わってからずっと俺のR型機を整備してくれていたこともあり、文句は言えない。
「おはよう、サブロウ。整備お疲れ様」
「いいってもんすよ!」
サブロウは気前のいい顔で返事する。やっぱりこいつを叱る気にはなれない。奴にはそうさせる雰囲気があるのだ。
「ところで、何か用事があったか?」
「あ、忘れてったっす。何やら会議室で今後の作戦会議をするらしいから、ラムダ艦長からエクスを連れてこいと言われてたんすよ。時間はえ〜っと、13時からだったような」
「わかった。準備次第向かうと伝えておいてくれ」
「待って、その作戦会議とやら私も参加させてもらえるかしら?」
「あ、いいっすよって・・・ なんでこの女がここにいるんすか!?」
「あら?不服かしら。何も問題はないわよね、エクス」
なんでここで俺の名前を出すんだよ!完全に俺を懐柔したつもりでいやがるな。まぁ、いいんだけど。
「ああ、彼女はマリー・ローゼス。前は存知の通りCOC軍だったけど、色々あって今は正式にUnity軍になったそうだ」
「ふぅ〜ん。信用する気にはならないっすけど、よろしくっす」
「っ・・・ 生意気ね」
「まあまあ、お二人ともここは仲良く行こうぜ」
「エクスがそう言うなら仕方ないっすね。よからぬ行動はしないでくださいね」
「ええ、心得ているわ。サブロウ君」
どうやらこの二人の相性は最悪のようだ。今後はなるべく会わせないようにしよう。
そうして、マリーを連れて会議室へ向かうのであった。
ようやく5万字です・・・
ここまで読んでくださった方、これを先に読んでしまった方などなどいるかと思いますが、ありがとうございます。
完結はおおよそ15万字ぐらいと想定していますので、ここからヒートアップして駆け抜けていきたいと思います。
それでは、今後も(戦機戦記)をよろしくお願いします!




