31話(驚異的)
『クソッ!なんなんだこいつはッ!』
『全く攻撃が当たらないですぅ!』
『チッ! 俺たちの機体と相性が悪すぎる!』
たった一機に対して苦戦を強いられる陳隊。
フォンが言う通り、上空から敵を制圧していく戦術を得意としているが、地上戦は得意ではないF型機に対して、機動力を持つ敵機では相性が悪すぎるのだ。それに加え、フォンたちが相手している敵機・・・”D型機”には特殊な武器があった。
「あいつの周りを飛んでいるヘビみたいなやつはなんだ? ちょこまかとうざくらしいぜ!」
それはアーサーがいうように本体の右手から蛇のようなワイヤーが伸びている。
そのワイヤーの先端には、カニのような2つの爪がついており、その2つの爪の間には小門のビーム砲が備え付けられており、擬似的なオールレンジ攻撃ができるようになっている。
簡単に言うならば敵が2つになったとも同義である。しかもその一つの的が本体より小さいというのならば、厄介そのものだ。
『これは、驚異的な兵器を開発してくれたな・・・。 しかも重力下でここまで動くことができるなどなかなかできたもんじゃない。 ・・・だが、COCにはここまでの技術力があると言うのか?』
まだまだ出ないであろうと予測されていた兵器の突然の出現に危機感を募らせるフォン。
『そもそもunityの上層組織のWPCとやらは信用してもいい組織なのだろうか? まさか・・・』
そう考えごとをしつつもしっかりと仕事をするフォン。そうすると彼はここで動きをかけた。
敵を全体に捉える位置に移動し、腰に携えているビームナイフを刃を出した状態で敵機に向かって投げたのである。
『隊長、何をしているんですかぁ!?』
『まぁ、見ていろ』
フォンは投げたビームナイフに向かってビーム砲を放った。
それに見事に命中したビームナイフは爆散するものだと思われたのだが、
『成功だ』
フォンがそう言うと、爆散したはずのビームナイフから敵機に向かってビーム刃を形成していた熱エネルギーが無数に雨のように降りかかった。
敵機は避けようとしたが、何発か当たってしまい、少なくはあるがダメージを受けたようである。
『アーサー、ユーフェイ!畳み掛けるぞ!!』
そう一気に決めようとするフォンたちであったかが、横から飛んできたビーム砲に妨げられる。
ーーー
目の前には無数の熱エネルギーが降り注いでくる。
ベスターは『やるな』と思いつつ防御の体制をとる。だが、いたる場所に攻撃を受けてしまい、このままでは作戦に支障が出ると考えたベスターはプラユットに向けて通信をかける。
『プラユット、作戦終了だ。敵を適当に妨害しろ』
『了解であります』
プラユット機の両腕からビームが放たれた。それは当たることなくF型機の攻撃を妨害することに成功する。
その隙にベスターは持っていた発煙弾を起爆し、逃走を図る。
だが、横から飛んできた一本のナイフにプラユット機のコックピットが損傷を受けた。
「誰だ!?」
ベスターは慌てて横を見ると、そこにはエクスの機体がいた。
ビーム兵器の仕組みについてはこの台湾補給編が終わったら入れようと思います。




