第六話 ご紹介
カラガラ横丁の物語を彩る、愛おしくも不思議な登場人物たちの一覧です。
スウ
物語の中心となる、気まぐれで透明な好奇心を持った小さな女の子。
気分は陽の光を受けて七色に弾けるシャボン玉のようで、「なんで?」「どうして?」と考えるのが癖。
無邪気な問いかけで大人が見過ごしてしまう世界の不思議を突きつけ、みんなのハートをドキリと揺さぶります。
王女の頭の上を元気いっぱいに駆け回る、街の愛すべきエンジンです。胸元にはカタメからもらった「水玉模様の青いガラスビーズ」を下げています。
ポロット長老
人型ではなく、幾何学的なカットと果てしない透明度を持った「ダイヤモンドそのもの」の結晶生命体。
数億年の時を生きており、街の実質的な最高権威である「宰相」であり、ネッシー王女の意志を体現する「王笏」でもあります。
言葉を持ちませんが、体内の結晶を共鳴させる澄んだ微振動と光の明滅、そして時折響かせる重厚な「ボロッ……」という音で意思を示します。
スウの無邪気な問いを温かく包み込む知恵袋であり、街の調停者です。
王女
カラガラ横丁をその頭の上に載せて大海原を泳ぐ、太古から生きる巨大な魚竜。
あまりに巨大なため言葉は話せず、ハッカの香りの息を吐きます。
昔はぐれてしまった我が子を探す旅を続けており、夜になると浅瀬に長い首をそっとあずけて眠ります。
長老のダイヤの微振動を通じてのみ住人たちと心が通じ合っており、頭上の小さな住人たちを心から愛おしく思っています。
王子
探していた「ネス湖」の底で静かに眠っていた、ネッシー王女の嫡子。
ビー玉のように丸い瞳と、怖がりを知らない天真爛漫な心を持つ無邪気な存在です。
長い間離れ離れでいた寂しさを微塵も感じさせず、母との再会に歓喜して水面を躍動します。
スウとは出会った瞬間に最高の友達になり、母とともに広大な川を削り進めて海を目指します。
カタメ
どこか哀愁を漂わせる、無口で思慮深い旅人。
深く閉ざされた片目は謎に包まれています。
「唐草模様」や「水玉模様」のガラスを通じ、同じ模様のガラスを持つ者(住人全員)と遠離れていてもテレパシーで会話ができます。
船をひっくり返して屋根にしたテントに暮らし、カラガラ横丁を自分の「我がふるさと」と定めながら、彼の地の手がかりを求めて旅を続けています。
モン
へんてこな機械を次々と作り出す、不器用で正直な発明家。
作り話が好きで、よくホラ話をしてしまいますが、素直な性格ため皆お見通しです。
機械が爆発したりネジを締め忘れたりするたびに「ごめんなさい!」と即座に白状します。
長老が放つダイヤの繊細な微振動を察知するため、フウセンキノコの膜と針を使った「振動検知器」の管理を担当しています。
「発明とはね、この世で最もオモシロイ卵なんだ!」
マダマダ
大きな眼鏡をかけた、冷静で知識豊富な言語学者。
モンが検知器で記録した波形や、長老のダイヤから落ちる光の屈折パターンを解読し「言葉」へと翻訳する役目を担っています。
長老の厳粛な意思や王女の微かな胸のざわめきを、住人たちへ正確に伝える重要な架け橋です。
トコトコ(街の整地師・甲羅職人)
王女の皮膚や冠の隙間に生えるコケを整えたり、キノコの家の傾きを直す大工。王女のちょっとした身震いや体温の変化に一番敏感で、「おーい、王女さまがくしゃみするぞー!」と街に知らせる役目。
ルリ(ハッカ集めと香水屋)
王女が吐くハッカの香りの息(吐息)を、大きなガラス瓶で集めている静かな店主。そのハッカ水で作ったシロップや青いキャンディは、探索で疲れた住人たちの好物。
ポロン(潮風の観測士)
大きな虫眼鏡と風車を持ち、常に海風と雲の動きを測っている気難しい人物。カタメが街に戻ってくる時期や、王女がいつ首を陸にあずけたくなる(眠くなる)かを風の匂いで予測する。
フウとライ(風船キノコの牧人)
街のあちこちに生える「フウセンキノコ」や「カラガラ鳥」のお世話をしている双子。モンの発明品が暴走したとき、フウセンキノコを使って街の被害をクッションのように受け止める係でもある。




