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42歳バツイチ 神様になってイチャLOVEハーレムを作る!  作者: かくろう


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第38話 優秀な女性達

 双子の姉妹が密かに放った言葉に俺は確信を得る。

 そう、二人には運命の光が放たれていた。


 マリーは明るい赤。いや、どちらかというと太陽みたいなオレンジに近いかもしれない。玲緒奈の赤とは似ているようで少し違う感じだ。

 サリーは淡い桃色だった。フィルが神力を自分の意思で操れることから考えて、エレノフスク家の血筋は神力に造詣が深いのだろうか。


 ご両親はこの事を知っているのか?それとなく探るのもありかな。


「フィル、あの二人もしかして」

「そう。隆行が見えているとおりの存在。神力を思い出すまでその意味が分からなかったけど、今なら分かる」


「言葉から察するに神力の事も知っているみたいだ」

「フィルは嬉しい。妹達と一緒に隆行を愛していける」

「気の早い話だが、無視することは出来ないよな。とりあえず、今は仕事の事を優先だ」


 エレノフスク親子を連れて本社に戻った後、上役が勢ぞろいする本社の役員会に俺も出席した。


 社長が若いだけあって上役といえど平均年齢はそれほど高くない。

 先日更迭された副社長を始めとして老害はほとんど排除された為、新体制となって臨む初めての会議だけにどの上役にも緊張の色が見える。


 海外支社の重役が集まる会議の為、話には通訳が欠かせない。通常の通訳はマイクを通じて全員共通で届けられるが、幸い俺の隣には優秀な秘書である紗彩がいてくれたので聞き逃しをすることはなかった。


 俺もある程度ヒアリングは出来るが流暢に話せるわけではない。

 紗彩はそっちの通訳は聞かず、自分の耳で聞いた英語、フランス語、ドイツ語、ロシア語を聞き取り、俺の聞き逃したところを的確にフォローしてくれる。


 スピリットリンクを通じて俺の感情にブレが出たところを聞き逃したところと判断しメモを渡してくれるのだ。


 優秀すぎる秘書である。その能力は凄まじい。

 とうとう俺の喋る番になったわけだが、プレゼン資料の内容や補足資料などが完璧に準備されており、俺がプレゼンしたい内容が順序良くまとまっている。


 更に英語、ロシア語、フランス語など、各国のリーダーに配られる資料ごとに母国語が補足資料として備え付けられており、それぞれの国の慣れ親しんだ言葉でこちらの伝えたいことを記してあるため、正直俺から解説しなくても言いたいことのほとんどは伝わっているだろう。


 俺の考えを完璧に理解し、伝えるべき順序をまとめ上げ、言葉だけでは伝えきれない部分を完璧にフォローする。

 もともと優秀な社員だったが、ここ最近はその優秀さに更なる磨きがかかっている。


 これは母親である月夜さんの影響なんだそうだ。この世で最も尊敬している女性に自分の母の名をあげている紗彩は、その通り彼女のやり方をそっくりまねているらしい。


 もともとの資質に加えて、神力の影響もあると思われる。俺自身もそうだが、紗彩、深雪の会社での影響力は下手なエリートよりも遥かに高い。


 玲緒奈も最近は学校の成績が目に見えてアップしたそうで、バイト先の売り上げも彼女が入った時はいつもの何割も多くなるらしい。


 俺と結ばれたことで神力の恩恵を受けて彼女達がもともと持っている資質が引き出されているのだろう。


 深雪にしてもそうだ。


 ほとんどが男性である会社組織の中で全く引けを取らないカリスマ性を誇っている。もともと奉龍院という超上流社会で生きてきた深雪にとって大企業とはいえ水無月の規模ではまだまだイージーらしい。その環境の中で何が適切な判断なのかを経験で知っている深雪はあっという間に男性陣のハートを鷲掴みにしてしまった。


 もともと大人の色香抜群の美女だけあって、フェロモンムンムンの姿の方に目が行きそうだが、その言葉には一つ一つ影響力が強い。神力による影響で色気にも頭脳にもパワーアップが掛かっている。


 自身の魅力で注目させ、力強い言葉の全てが皆の耳に自然と入る。どうやら神力の影響というのは言葉の力強さにも影響を及ぼすようだ。


 そしてそれは新たな恋人、フィルリーナにも影響を及ぼしている。


 フィルのプレゼンの出番になると全員の注目が集まる。水無月至上初の20代専務ということでこの場に呼ばれている。

 俺も本部長ではあるが本来この場に呼ばれるほどの立場ではない。


 いわば今回の役員会は俺やフィルの顔見せの意味合いが強いようだ。その証拠に役員会にも関わらず役員以外が呼ばれている。


 新たな体制になっただけに今後の水無月の将来を背負って立つ若き力を全員に知らしめておく腹積もりなのだろう。



 ◇◇◇◇◇◇◇◇


 会議は無事終了。フィルは当然として、俺もおおむね好意的に受け入れられたらしい。

「紗彩の補足資料のおかげで助かったよ。俺の考えが完璧に汲まれている素晴らしい資料だった。あんな細かいところまでよく分かったね。正直考えにはあったけど盛り込むのを見落としていた点が多々あった」

「隆行さんのお役に立ちたくて、普段の観察は欠かせませんから」


 紗彩は俺の事をいつもよく見てくれている。とてもありがたいことだ。俺の仕事が順調に進むのも紗彩が的確にフォローしてくれるからだからな。

「紗彩の観察力は凄い。下手なストーカーよりずっと粘着質」

「フィ、フィル!言い方悪いよ。誤解されるような言い方やめて」

「ははは。よく観察してくれてるってことだろ」


「そ、そうなんです。私は隆行さんのこといつも見てますから」

「ありがとな紗彩。おかげで助かってる」

「でも3年前隆行から借りたハンカチの匂い嗅ぎながら(*´Д`)ハァハァしてそのまま保管……」

「キャーッ!それ言っちゃだめぇ!!」

「……」

「た、隆行さん、違うんですよ」

「うん、まあ好きな人のものなら手元に置いておきたくなるものだよね」

「や、優しい目でフォローしないでください~」


「あらあら、大丈夫ですよ。私も隆行さんのシャツを何枚か拝借してそのままおかず、おっとこれは内緒でした」

「深雪さん!?そういえばワイシャツが何枚か無くなってたな!」


 うちの女性陣は変態ばっかか?

「そのまま部屋着にしてます」

「堂々過ぎる変態宣言にもはや突っ込む気にもなれんぞ。普通に窃盗だからねそれ。まあ今更いいか。愛の形と思っておくことにしよう」

「さすが隆行さん、御心が広いですねぇ。ちなみに玲緒奈さんも隆行さんの下着を拝借していると」


 下着ってシャツの事だよね!?娘が変態だったことに涙を禁じえない。

「総じて私たち全員が隆行さんを極限まで愛してるってことですよ♡」

 深雪の言葉にうなだれるしかなかった。下手をすると全員がストーカーになっていた可能性が高いとは。

 魔法薬の婆さんに神様が介入しなかったら俺はどうなっていたんだろうか。

 神力でハーレム作れるようになっててよかった。修羅場とかそういうレベルを明らかに超越してる。


 深雪のまとめに、俺はただ天を仰いだ。


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