エルフの森の消滅偽装
今回はエルフの森の消滅偽装の話です。
「族長、世界樹の苗木が枯れ欠けています」
「何だと」
ミドリ様から託された世界樹の苗木が枯れ欠けているだと。
「族長、人族が再び襲撃して来ました」
「直ちに迎撃しろ」
「族長、人族は結界に阻まれていて、森には侵入出来ないみたいです」
「そうか。取り敢えずは一安心だな」
(どうしたら良いんだ)
ミドリ様から託された世界樹の苗木が枯れ欠けていて、更に再び人族が襲撃して来た。
「ムム族長、元気にしているかな。遊びに来たよ」
「父上、お久し振りです」
「サクラ様、モモ」
「どうしたの。顔色が悪いわよ」
「サクラ様、助けて下さい。世界樹の苗木が枯れ欠けています。そして人族が再び襲撃して来ましたが、今の処は結界に阻まれていて、侵入はされておりません」
「分かったわ。モモ、不埒者を全滅させるわよ」
「はい、修行の成果を試せます」
「アンタ達、本当に懲りないわね」
私はゴブリンキングの剣で、モモはゴブリンアサシンの短剣で、襲撃者を次々と斬り捨てまくり、あっさりと全滅させた。
「サクラ様、ありがとうございます。モモもありがとう」
「問題は世界樹の苗木よね。やはり土壌が合わなかったのかな」
「そうですね。やはりこの森では苗木を育てるのは無理だったようです。それに人族は再度襲撃して来るでしょう」
「ムム族長、エルフの森が消滅したように偽装しても良いかな」
「・・・・エルフの森が消滅したように偽装するとは、どういう意味ですか」
「先ずエルフの森の結界周囲に霧を発生させて、外部から見え難くする。次に隣接する土地にエルフの森と同じ広さの大穴を造る。そうすればエルフの森が消滅したように偽装出来る」
「・・・・私の一存では決められません。全員で話し合います。暫く時間をください」
「サクラ様。話し合った結果、サクラ様の提案を受入れます」
「それじゃ直ちに偽装に取り掛かるわよ」
【広域霧結界】
エルフの森全体を霧結界が覆った。
【広域転移】
エルフの森に隣接する土地を遠方に転移させた。
【召喚】
更に草原に生息している凶暴な魔獣達を霧結界の外周に召喚した。
「「「「「・・・・」」」」」
エルフ全員が呆けてしまった。
(無事に偽装が完了しました。これでエルフの森は安全になるでしょう)
桜は輝くような笑みを浮かべていた。
【転移】
世界樹の苗木を持って、世界樹の森に転移した。
「サクラ様、どうして世界樹の苗木を持っているのですか」
「説明して下さい」
ミドリとアカネが説明を求めてきた。
「という訳です」
「はぁ、本当に規格外な人ですね」
「同感」
苗木を世界樹の森に植え直して、桜の魔力を注いだら、苗木は無事に回復した。
(・・・・あの女、エルフの森全体を霧で覆い、同じ広さの大穴を造るなんて、本当に規格外な存在ね。上司の指摘通りだったわね。とんでもないスキルを授けてしまったわ)
マリナは桜が規格外な存在だと認識した。




