24話 昂ぶり
●主人公視点
はい。
今日は、久しぶりに二人で狩りへ出る修羅でーす。
大会の告知を見た。
出られないと分かった。
少し残念だった。
でも、それはそれとして。
「……やっぱり、俺も体を動かしたいんですよね」
〈知ってた〉
〈大会の映像で火がついたか〉
〈久々のレベリング回!〉
〈今日はどこ行く?〉
「北回りの道から、少し森の奥へ入ったところです。作業してたとき、ガドが、あっちには強いのがいるって言ってたので」
商隊の道そのものを、魔物を探しながら歩くわけではない。
人が使うところからは、離れる。
その先の、木が深く生えている場所。
地面も、少し起伏があるらしい。
俺は食堂の机へ地図を広げた。
まだ、詳しい地形は分からない。
ガドに教わったのは、入る場所と、戻る方向。
それから、足元が悪くなるところ。
そこへ、印をつけてある。
「知らない場所なので、まずは様子を見ながらですね」
隣では、イトが袋の口を確かめていた。
今日は、人の姿だ。
入っているのは、回収用の布や紐。
自分が持つ分を、きちんと選んでいる。
「準備、できた?」
俺が尋ねると、顔が上がった。
うなずく。
それから、短い返事。
「かり」
「あぁ。今日は、狩り」
イトは、もう一度うなずいた。
その顔が、少しだけ引き締まって見えた。
◇
出発前に、装備を確かめる。
斧。
短剣。
防具の留め具。
外套の紐。
収納鞄。
それから、ポーション。
俺は、小さな瓶を二本、鞄の中へ収めた。
リィナが作ったものだ。
鑑定で、使えることを確認してある。
品質は、まだ低い。
俺の今のHPから考えれば、一本で大きく戻るものではない。
でも、自分の家で用意できたものを持っていく。
それが、少しうれしかった。
「使わずに帰ってこられると、一番いいんですけどね」
俺が言うと、リィナが笑った。
「はい。でも、必要なときは、使ってください」
「分かりました」
「残りは、また作りますから」
その言葉に、俺は顔を上げた。
少し前なら、なかった返事だ。
作れた一本を、大事にしまっていた。
今は、使ったあとを考えられる。
俺はうなずき、鞄の蓋を閉じた。
「じゃあ、行ってきます」
「いってらっしゃい。イトさんも、気をつけて」
イトが手を上げる。
「いってくる」
〈ちゃんと挨拶してる〉
〈二人とも頑張れ〉
〈リィナのポーション持っていくのいいな〉
俺は、入口へ向かった。
今日は、魔石の箱も閉めてある。
家のほうは、いつもの待機。
俺たちは、外で経験値を稼ごう。
◇
整えた道を歩く。
以前より、足元を気にする回数が減った。
荷物を持っていなくても、通りやすさは分かる。
北へ向かう分かれ道。
新しく立てた札。
そこを通り過ぎ、ガドに教わった場所で森へ入った。
空気が変わる。
木の間が狭くなり、地面に落ち葉が増えた。
太い根が、ところどころ土の上へ出ている。
俺は歩く速度を落とした。
「……ここからですね」
〈暗くなったな〉
〈足元、結構ごちゃごちゃしてる〉
〈イトは動きやすそう〉
そのとおりだった。
イトは蜘蛛の姿へ戻り、低い幹を登っていく。
俺がまたいでいる根を、横から回り込む。
そのまま木の上へ。
地面だけを使う俺とは、見える場所が違う。
ただ、遠くへ行かせすぎない。
俺は、見える範囲を手で示した。
「まず、その辺までな。何かいたら、追わずに教えてくれ」
前脚が動く。
イトが、枝の陰へ入っていった。
俺も斧の位置を確かめ、ゆっくり進んだ。
◇
最初に気づいたのは、音だった。
かさ、と。
頭の上で、葉が揺れた。
風かと思ったが、そのすぐあとに、別の場所も動く。
俺は足を止める。
イトを見る。
枝の上で、体が低くなっていた。
前脚が、横を指す。
上。
右。
俺は、その方向へ目を向けた。
木の幹に、何かがついている。
茶色。
細い体。
長い腕。
そして、枝をつかむ大きな爪。
そいつが顔を動かした。
黄色っぽい目が、こちらを向く。
「……猿?」
鑑定を使う。
【鉤爪樹猿 Lv.58】
【HP:3,960/3,960】
表示を読んでいる途中で、別の枝も揺れた。
一匹ではない。
二匹。
さらに、左。
「……三匹、いますね」
〈上にいるの嫌だな〉
〈腕長い〉
〈爪、でかくない?〉
鉤爪樹猿。
木の上を移動する魔物らしい。
以前倒した樹走猿とも、少し形が違う。
こっちは、体を枝へ引っかけるように動いている。
俺は斧を、肩から下ろした。
まだ、相手も飛びかかってこない。
枝の上から、こちらを見ていた。
◇
俺は、そいつへ意識を向けた。
〈意思疎通〉。
野生の相手と、細かな話ができるわけではない。
特に、初めて見る相手だ。
何を食べたいか。
どこに仲間がいるか。
そういうことは、さっぱり分からない。
ただ、目の前の一匹からは、薄く、尖った感覚が来た。
警戒。
その奥に、こちらを試しているようなもの。
俺が動くと、そいつの顔も動く。
「……すぐ逃げる気では、なさそうですね」
小さく言った。
その瞬間。
上から、何かが飛んできた。
「ッ」
横へずれる。
硬い実のようなものが、足元へ落ちた。
土が跳ねる。
続いて、もう一つ。
今度は、顔の高さ。
俺は斧の腹で払い落とした。
鈍い音。
思っていたより、重い。
〈投げてくるのかよ〉
〈高いところから一方的にやる気だ〉
〈これ、追うと別のやつが来そう〉
俺も、そう思った。
一匹だけ見て、下へ入る。
そうすると、横から降りてくるかもしれない。
俺は、視線を上へ残したまま、イトの位置を確かめた。
少し離れた枝。
向こうも、猿を見ている。
「……イト」
小さく呼ぶ。
顔が、こちらへ向いた。
「俺が、こっちを見させる。一匹、任せてもいいか?」
前脚が、上がった。
迷いは、少なかった。
◇
俺は、わざと一歩、前へ出た。
足元の枝を踏む。
音がする。
猿の顔が、こちらへそろう。
斧を、少し持ち上げた。
「どうも。今日は、俺たちのほうが、上を見てますね」
挨拶は通じない。
でも、動きには反応した。
正面の一匹が、枝を蹴る。
横の木へ飛び移った。
その間に、左の一匹が腕を伸ばす。
また、何かを投げる気だ。
俺はすぐには斧閃を使わなかった。
木が多い。
狙ったところを抜けるか、まだ分からない。
それに、今日はイトの動きも見たい。
全部を俺が倒すために来たわけではないのだ。
俺は木の幹を挟み、位置を変えた。
投げられた実が、幹へ当たる。
砕けた欠片が、肩へ落ちた。
「……結構、痛そうなやつですね」
〈当たったら痛そう、じゃなくて痛いだろ〉
〈今の木へめり込んでない?〉
そのとき、右側で枝が大きく揺れた。
猿が、飛んだ。
俺の頭上を越えるように。
その途中で、白い線が見えた。
◇
イトの糸だった。
枝と枝の間。
飛び移る先へ、一本。
猿の腕が、それに触れる。
体が、横へ引かれた。
完全には止まらない。
そいつは、もう片方の腕で枝をつかんだ。
ぶら下がる。
暴れる。
口を開け、糸へ顔を近づけた。
「切る気か」
俺は、そちらへ体を向けた。
ただ、動く前に、別の猿が降りてくる。
爪が、横から迫った。
「おっと!」
斧の柄を立てる。
爪が、柄を擦った。
俺は受け流しながら、半歩下がる。
追ってきた猿の脚へ、短く蹴りを入れた。
体勢が崩れる。
そこへ、斧。
一撃。
硬い手応えが返ったが、刃は通った。
猿が地面を転がる。
まだ、生きている。
俺は追いすぎず、斧を引き戻した。
上の気配も、忘れない。
イトのほうでは、糸がもう一本増えていた。
ぶら下がった猿の脚へ。
今度は、逆側から。
枝へつかまっていた手が、外れた。
体が、落ちる。
ただ、地面へ落とすだけではなかった。
途中の糸へ引っかかり、腹を上に向けたまま止まる。
「……おぉ」
〈捕まえた!〉
〈イト、うまい〉
〈一回で止まらなくても、次を足してる〉
イトは、すぐに近づかなかった。
猿の腕が暴れる。
爪が、届く範囲を確かめているようだった。
それから、横へ回る。
糸を足す。
少しずつ、動けるところを減らしていった。
◇
俺は、地面の一匹へ向き直った。
起き上がろうとしている。
頭の上では、最後の一匹が移動していた。
俺を挟む気だ。
「……させませんよ」
鬼装を使う。
斧を持ち上げ、枝の間を見た。
今なら、抜ける。
「〈斧閃〉」
短く振る。
飛んだ斬撃が、猿の進もうとした先を通った。
枝が揺れる。
猿が、動きを止めた。
当てるより先に、行かせない。
その間に、地面の相手へ踏み込む。
立ち上がりかけた肩へ、斧を打ち込んだ。
HPが、残りわずかになる。
もう一度。
短く。
【鉤爪樹猿を討伐しました】
【経験値を獲得しました】
俺は、すぐに上を見る。
最後の一匹が、逃げようとしていた。
ただ、枝を選ぶのが遅れた。
その進む先へ、イトの糸が伸びる。
さっきの一匹を拘束したまま、別の場所へ。
「そっちも、見てたのか」
俺は、思わず笑った。
猿が止まる。
向きを変える。
その瞬間、俺は走った。
太い根へ足をかけ、少しだけ高さを稼ぐ。
斧を、下から振り上げる。
刃が、脚へ入った。
猿が枝を離す。
地面へ落ちた。
そのまま近づき、爪の届く側を避けて、仕留める。
表示を確認してから、俺は斧を下ろした。
イトのほうでも、最後の抵抗が弱くなっていた。
自分で止めて。
近づく場所を選んで。
牙を使い、仕留める。
俺は、その一匹へ手を出さなかった。
◇
【イトが鉤爪樹猿を討伐しました】
通知を見て、俺は息を吐いた。
「……よし。お疲れ」
イトが、顔を上げる。
前脚が動いた。
少し、弾んだ動き。
俺にも、うれしそうなのが分かった。
ただ、先に怪我を見る。
脚。
腹。
顔の近く。
大きな傷はない。
「大丈夫だな」
イトが、うなずくように体を動かした。
〈イト、強くなったなぁ〉
〈最初の糸一発で決めようとしないのいい〉
〈ちゃんと自分で戦ってる〉
〈修羅、今日は見守る時間長いな〉
「ですね。任せてみようと思って」
もちろん、危なくなれば入る。
でも、最初から全部、俺が倒したら、イトが考える場面は減ってしまう。
俺だって、最初は失敗した。
棒で猪の背中を殴った。
……あれは、できれば真似しないでほしいですが。
「うまく止めてましたね」
俺が言うと、イトは、捕まえた場所を見た。
切れた糸。
残った糸。
それを順番に確かめてから、こちらを見る。
前脚が、上がった。
俺も手を上げ、そっと触れる。
「いい狩りでした」
◇
回収できるものを分け、少し休憩した。
俺は水を飲む。
イトも、近くの岩で休む。
人の姿へは、まだ戻らない。
今日は、この先も狩るつもりだ。
魔力は、戦うために残しておく。
俺はステータスを確認した。
レベルが、一つ上がっている。
イトのほうも、経験値がしっかり増えていた。
「……やっぱり、自分で動くと増えますね」
〈家で待ってるときとは違うな〉
〈相手も、それなりに強かったし〉
〈もう少し奥行く?〉
「周りを見てからですね」
俺は、さっきまで猿がいた木を見る。
まだ、仲間がいるかもしれない。
慌てて次へ行って、後ろから来られるのは嫌だ。
少し待つ。
音を聞く。
イトも、枝へ顔を向けていた。
しばらくして、近くに同じ気配がないことを確かめる。
俺は立ち上がった。
「じゃあ、もう少し」
イトが、岩から下りた。
◇
その後も、何度か戦った。
一匹で動いている樹猿。
木の低いところにいた、小さな魔物。
全部が、さっきと同じ動きをするわけではない。
イトの糸を避けるものもいた。
動かず、こちらが近づくのを待つものもいた。
俺は、なるべく、イトへ考える時間を残した。
先に糸を張るか。
相手が動いてから、飛ばすか。
止めたあと、どこへ回るか。
うまくいかないことも、あった。
糸を飛ばすのが早すぎて、相手に横へ避けられた。
そのまま木の陰へ入られ、追うと、別の方向へ回られた。
イトが、少し急いで下りようとする。
俺は手を上げた。
「待って。一回、戻ろう」
イトが止まる。
こちらへ顔を向けた。
「今、見えなくなったから。無理に追わなくていい」
少し、間。
それから、イトがゆっくり戻ってきた。
俺は、そちらを見たまま言う。
「逃げられたら、次に同じように逃がさない方法を考えればいいので」
〈そうだな〉
〈焦ると危ない〉
〈イト、ちゃんと止まれた〉
俺は、自分にも言い聞かせていた。
勝てそうな相手。
もう少しで倒せそうな相手。
そういうときほど、追いたくなる。
大会の話をしていたときも、同じことを言った。
自分で言ったのだから、俺も守らないといけない。
◇
少し離れた場所で、イトが糸を張り始めた。
相手が通った場所へ、すぐ追いかけるのではない。
木の根。
岩の横。
見える範囲に、細い糸。
俺は、それを見た。
「……次に出てくるなら、ここを通るって?」
イトが、前脚を動かす。
全部を説明できるわけではない。
でも、どこを見ているかは、分かった。
俺は、少し離れて立った。
待つ。
木の陰で、葉が動く。
逃げた魔物が、こちらを見た。
俺がいる。
向きを変える。
別の隙間へ入ろうとして、脚が止まった。
糸。
イトが動く。
今度は、逃げる方向を残したまま飛ばさない。
止まった相手の横へ、もう一本。
体が、斜めに引かれる。
「……そうか」
俺は、少し笑った。
さっきの失敗を、そのまま終わらせなかった。
追うのではなく、戻ってくる場所を使う。
イトは、自分で動いた。
俺は、見ていた。
◇
何度か戦ったあと、イトへ通知が出た。
俺にも、仲間の成長として表示される。
【〈糸吐〉のスキルレベルが上がりました】
イトが、こちらを見た。
少し、驚いている。
「上がったか?」
前脚が、大きく動く。
俺は笑った。
「おめでとう」
〈おお!〉
〈ちゃんと成長してる〉
〈今日はイト回でもあるな〉
〈糸の使い方、増えたもんな〉
スキルが上がったから、急に全部の相手を止められるわけではない。
ただ、糸を出すときの動きが、少し滑らかになったように見えた。
狙った場所へ、必要な分。
そういうところが、助けられるのかもしれない。
俺は、残りの魔力とスタミナを見る。
まだ、動ける。
ただ、休まず続けるほどの余裕ではない。
「一回、ちゃんと休みましょう」
倒木の近くへ座る。
荷物を下ろす。
水。
持ってきた食べ物。
俺は、周囲を見ながら、少しずつ食べた。
◇
休憩中、森の奥で音がした。
何か、硬いものが擦れるような音。
俺は、手を止めた。
イトも顔を上げる。
音は、一度。
それから、少し間を置いて、もう一度。
「……何でしょうね」
〈木が擦れてる?〉
〈風?〉
〈何か切る音にも聞こえる〉
俺は、地図の位置を確かめた。
人が使う道からは、離れている。
ここで、大きな作業をしている予定も聞いていない。
斧を手に取る。
立ち上がる。
ただ、すぐ音へ向かって走らない。
「イト。上から、見える?」
前脚が上がった。
木へ登る。
その間に、俺も幹の陰から先を見る。
葉が、揺れている。
だが、風の動きとは違った。
細長いものが、ゆっくり持ち上がる。
枝。
……ではない。
その先が、内側へ曲がった。
「ッ」
俺は、体を引いた。
目の前の枝が、落ちた。
切り口が、妙にきれいだった。
◇
そいつは、木の一部のように立っていた。
緑と茶色。
平たい体。
背中へ重なった、葉のような殻。
細長い脚。
そして、二本の大きな鎌。
顔が、こちらを向く。
俺は、鑑定を使った。
【鎌葉蟷螂 Lv.74】
【HP:8,640/8,640】
「……でっかいカマキリですね」
声が、少し低くなる。
俺より、頭の位置が高い。
腕を伸ばしたら、その鎌は随分と遠くまで届きそうだった。
さっき落ちた枝へ、目を向ける。
あれを、簡単に切った。
〈擬態してたのか〉
〈気づかず近づいたら終わりだろ〉
〈イト、大丈夫?〉
俺は、視線だけで確かめた。
イトは別の木にいる。
止まっている。
こちらも、そいつを見つけたようだった。
「……一回、距離取るぞ」
小さく言う。
ただ、蟷螂は待ってくれなかった。
脚が、前へ出る。
長い鎌が、持ち上がった。
◇
上から、落ちてきた。
俺は横へ踏み込む。
鎌の先が、地面へ刺さった。
土が跳ねる。
間髪入れず、もう片方。
「速っ!」
斧を立てる。
受け止めるのではなく、横へずらす。
刃と刃が擦れ、硬い音がした。
腕へ、重い衝撃。
俺は、足を踏み直した。
届く範囲が、長い。
しかも、片方を避けても、もう片方が来る。
俺は斧を振り返した。
刃が、相手の前脚へ向かう。
その途中へ、鎌が入った。
弾かれる。
「……受けるのも、できるんですねぇ」
〈うまくない?〉
〈長い腕、攻防両方に使うのか〉
〈木の間なのに動けるな〉
蟷螂の脚は、細い。
でも、置く位置がいい。
根や石を避け、体を少し傾けながら動いている。
森で暮らしている相手だ。
ここで動きにくいのは、むしろ俺のほうだった。
大きく斧を振れば、枝へ引っかかる。
後ろへ下がれば、根がある。
「……場所、変えたいですね」
俺は、さっき休憩した倒木のほうを見る。
少しだけ、開けている。
そこなら、足を置ける。
◇
俺は、斧へ魔力を流した。
鬼装。
刃を包む。
そのまま、短く振る。
「〈斧閃〉!」
飛んだ斬撃へ、蟷螂が鎌を合わせた。
完全には止めきれない。
片側の殻へ、細い傷が入る。
ただ、そいつは大きく退かなかった。
俺を追って、前へ出た。
好都合だ。
俺は、距離を残して下がる。
根を、またぐ。
そのとき、イトが動いた。
白い糸が、蟷螂の後ろ脚へ伸びる。
触れた。
次の瞬間、鎌が後ろへ返った。
糸が、切れた。
俺は息をのむ。
「イト、近づきすぎるな!」
声を出す。
蟷螂の顔が、俺からイトへ動いた。
体も、半分。
その鎌が届く先に、イトのいる幹があった。
俺は、走った。
◇
間へ入る。
斧の柄を、下から押し上げた。
鎌が、少し上へずれる。
その先端が、木の表面を削った。
破片が飛ぶ。
俺の肩へ、もう片方の鎌が来た。
「っ!」
体をひねる。
防具の縁を、刃が擦った。
衝撃。
痛み。
HPが、はっきり減った。
俺は、歯を食いしばって踏み込む。
「下がれ!」
イトへ言う。
同時に、斧の柄で蟷螂の胸元を押した。
巨体が、わずかにずれる。
俺は、そこで無理に押し切らず、横へ抜けた。
イトが、別の枝へ移る。
距離ができた。
俺も、数歩下がる。
息を吐いた。
「……大丈夫か?」
前脚が、上がる。
大きな怪我は、なさそうだった。
俺は、短くうなずく。
ただ、胸の奥へ、少し強い感覚が来た。
イトから。
怖い。
でも、それだけではない。
下がりたい、だけでもない。
まだ、やる。
そんな意思。
俺は、顔を上げた。
◇
イトが、蟷螂の脚を見ていた。
鎌ではない。
体を支えている、細い脚。
そのあと、倒木のほう。
俺を見る。
前脚が、短く動く。
全部の意味が、文章になって届くわけではない。
でも、何を見ているかは分かる。
止める。
今度は、正面からではない。
俺は、少し息を整えた。
「……分かった」
蟷螂を見る。
長い鎌。
動く頭。
切れる糸。
糸を張れば、簡単に止まる相手ではない。
だったら、切らせる場所を変える。
俺は倒木へ向かって、斜めに下がった。
「俺が、鎌を見ます。脚、任せてもいいか」
イトの前脚が、上がった。
今度も、しっかり。
俺は、笑った。
「よし。二人でやろう」
〈いいぞ〉
〈イト、逃げるだけじゃなかった〉
〈修羅、全部一人で抱え込むなよ〉
〈連携でいこう〉
俺は斧を構えた。
蟷螂が、また前へ出る。
◇
開けたところへ出る。
足を置く。
背後には、倒木。
左右の木も、見えている。
俺は、蟷螂の鎌を見た。
右。
左。
動く順番。
片方を避けたあと、もう片方が来る。
ただ、両方が同じ瞬間に、同じ場所へ来るわけではない。
そこに、一瞬の間がある。
「……そこを、作ればいいんですね」
小さく言う。
鎌が、振られた。
俺は、斧を短く持って受け流す。
横へ。
すぐ、戻す。
もう片方。
今度は下がらず、少しだけ内側へ入った。
柄で、鎌の内側を押す。
刃を、体から離す。
その瞬間、背後へ修羅腕を出した。
一対。
片方で、押した鎌の根元へ力を添える。
もう片方で、逆側から来る腕を、横へずらす。
全部を止めようとしない。
少しだけ。
振る方向を、変える。
蟷螂の鎌が、倒木へ入った。
深い音。
木が裂ける。
俺は、その瞬間に前へ出た。
「〈崩し〉!」
体の横へ、斧の柄を当てる。
脚が、踏み直される。
そこへ、白い糸が走った。
◇
糸は、鎌へ絡まなかった。
後ろ側の脚。
しかも、曲がる関節の近く。
イトが一方向から引く。
蟷螂が、脚を持ち上げようとした。
その先に、もう一本。
別の角度。
俺は、押す力を一度抜いた。
相手が踏み直そうとしたところへ、今度は逆から肩を入れる。
脚の位置が、ずれた。
体が、傾く。
「……今!」
斧を返す。
胸と腹の間。
殻が重なっていないところへ、刃を打ち込んだ。
硬い感触のあと、入った。
蟷螂の体が跳ねる。
HPが、大きく減る。
俺は、すぐ刃を抜いた。
欲張って、そこへ残らない。
鎌が戻ってくる。
俺は半歩、下がった。
その前を、刃が通る。
風が、顔へ当たった。
「……危ないな!」
〈入った!〉
〈今のところ狙えるのすごい〉
〈糸、まだ残ってるぞ〉
イトは、同じ糸を引き続けていなかった。
相手が鎌を戻す前に、体を移す。
木の陰へ。
切られる場所から、離れる。
俺は、それを見て、また少し笑った。
さっきの一回から、ちゃんと変えていた。
◇
蟷螂が、後ろへ跳んだ。
細い脚の割に、距離がある。
落ち葉が舞う。
体が、木の色へ重なった。
一瞬、輪郭が分かりにくくなる。
「……見失うなよ」
自分へ言う。
枝のような脚。
葉のような背中。
動かなければ、また景色へ紛れるだろう。
ただ、今は、糸が残っていた。
脚の一部へ。
細い白。
それが、わずかに引かれる。
イトが、そちらを見る。
俺も、同じ方向へ目を向けた。
次の瞬間、鎌が飛び出してきた。
「そこか!」
俺は、横へ踏み込んだ。
今回は、間に合った。
斧を振る。
鎌の外側へ当てる。
体の正面をずらす。
修羅腕を、もう一度。
前より、少し迷いが少なかった。
普通の腕と、別の腕。
全部を同じように動かすのではない。
支えるもの。
ずらすもの。
斬るために戻すもの。
役割を分ける。
蟷螂の頭が、こちらへ近づく。
俺は、足を踏み込んだ。
斧を、下から返す。
刃が、首の付け根へ入った。
◇
相手は、まだ倒れなかった。
長い腕が、振り上がる。
俺は、体を引こうとした。
そのとき、脚の一本が、横へ引かれた。
イト。
体勢が、また崩れる。
鎌の落ちる場所が、ずれた。
俺は、下がるのをやめた。
斧を握る。
両手へ、力を込める。
鬼装の光が、刃を包んだ。
「……これで!」
踏み込む。
さっき入ったところへ、もう一度。
鈍い手応え。
刃が、深く通った。
蟷螂の体が、大きく揺れる。
脚が、折り畳まれるように沈んだ。
俺は、すぐに斧を抜き、距離を取った。
まだ、見る。
鎌の先が、少し動く。
それも、止まった。
【鎌葉蟷螂を討伐しました】
【経験値を獲得しました】
俺は、長く息を吐いた。
「……倒した」
〈おおお!〉
〈勝った!〉
〈二人ともナイス!〉
〈イトの糸、最後まで効いてたな〉
斧の効果で、失ったHPの一部が戻る。
ただ、全部ではない。
肩は、まだ痛かった。
俺は、そこを軽く確かめる。
防具の縁が、削れている。
あとで、ちゃんと見てもらおう。
その前に、イトだ。
◇
「イト」
呼ぶ。
木の陰から、白い体が出てきた。
ゆっくり、近づく。
俺は、しゃがんだ。
脚を見る。
腹。
顔の近く。
最初に木を削られたとき、小さな傷はできていた。
でも、動きに大きな支障はない。
「……無事だな」
前脚が、俺の手へ触れる。
そのあと、肩を指すように動いた。
俺の、傷ついたところ。
「俺も、大丈夫。帰ったら、ちゃんと見てもらう」
イトは、しばらく俺の肩を見た。
それから、ようやくこちらへ顔を戻す。
俺は、少し笑った。
「最後、助かった。あれがなかったら、一回下がってた」
前脚が、少し動く。
今度は、うれしそうだった。
俺は、その先へ手を合わせた。
「今日は、お前も、ちゃんと前を作ってくれたな」
〈いい相棒だなぁ〉
〈止めるだけじゃなく、攻撃する時間を作ってた〉
〈最初の小さい蜘蛛から、ここまで来たんだな〉
俺は、通知へ目を向ける。
レベルアップ。
それから、スキルの成長。
イトの〈粘着糸〉も、上がっていた。
俺のほうには、別の通知。
【〈修羅腕Lv.1〉→〈修羅腕Lv.2〉】
「……こっちも、上がりましたね」
腕を、軽く動かす。
さっきまで使っていた感覚が、まだ残っている。
ただ多く出せば、強い。
そういうものではない。
今日、少しだけ、分かることが増えた気がした。
◇
俺たちは、そこで狩りを終えることにした。
まだ戦える。
そう思えば、もう一回くらいはできるかもしれない。
でも、肩に傷がある。
イトも、糸をかなり使った。
何より、回収するものが多い。
「……帰るまでが、狩りですからね」
〈珍しく早めの帰宅判断〉
〈いや、今日は結構やったぞ〉
〈素材、取れそう?〉
「取れそうです。ただ、初めての魔物なので、壊しすぎないようにします」
鎌。
殻。
脚の、硬いところ。
使い道が、いくつもありそうだった。
その一方で、何でも持てばいいわけではない。
俺は鑑定で分かるところを確かめ、残す部分を選んだ。
イトも、近くで手伝ってくれる。
糸でまとめる。
動かないようにする。
俺が包む。
さっきまで戦うために使っていた糸が、今度は荷物の固定に使われる。
「……便利ですねぇ。本当に」
俺が言うと、イトは少しだけ体を起こした。
今日は、何度も褒められている。
でも、全部、実際に助かったことだ。
俺は、そのまま伝えていた。
◇
帰り道は、行きよりゆっくり歩いた。
足元を見て。
周囲を見て。
イトの位置も、確かめる。
最初に角兎を見た辺りへ戻ると、森の音が、少し増えていた。
小さな鳥。
葉の揺れる音。
見えないところで、何かが走る音。
俺は、一度だけ足を止めた。
「……最初、あの辺を気にしてたの、こいつだったのかもしれませんね」
〈カマキリ?〉
〈可能性はあるな〉
〈兎から直接聞いたわけじゃないから分からんけど〉
「ですね。そこは、分からないです」
ただ、何かを警戒していた。
その方向を、見た。
そこから、足跡や音を探した。
〈意思疎通〉だけで、答えが出たわけではない。
でも、気づくきっかけにはなった。
イトとも、同じだった。
何を見ているか。
何をしたいか。
前より、少し伝わりやすい。
その分、任せられる場面も増えた。
俺は、隣を歩く白い体へ目を向けた。
「……今日は、いい練習になったな」
前脚が上がる。
俺も、うなずいた。
◇
道へ戻ると、歩きやすさが、よく分かった。
木の根を、何度もまたがなくていい。
荷物を持ち直す回数も減る。
俺は、小さく息を吐いた。
「……やっぱり、道って大事ですね」
〈帰るたびに言ってるw〉
〈でも今日は分かる〉
〈素材持って疲れてるとき、特に助かるだろうな〉
「ですねぇ。こういうときに、造ってよかったって思います」
ダンジョンの入口が見える。
その前で、俺は、少しだけ足を速めた。
家だ。
傷を見てもらえる。
荷物を置ける。
飯もある。
帰る場所があるのは、やっぱりいい。
「ただいまー」
声をかけると、奥から返事が来た。
「お帰りなさい」
俺は、笑った。
◇
荷物は、先に処理する場所へ置いた。
そのまま食堂へ持ち込まない。
手を洗う。
防具を外す。
リィナが、俺の肩を見て、少しだけ眉を寄せた。
「当たったんですね」
「少し。深くはないと思いますけど」
「見せてください」
俺は、素直に座った。
イトも、隣へ。
こちらの脚の傷も、一緒に確かめてもらう。
大きな処置が必要な状態ではなさそうだった。
ただ、汚れたままにはしない。
必要な手当てをしてもらい、俺は礼を言った。
「ありがとうございます」
「今日は、もう無理に動かさないでくださいね」
「はい」
〈今日はよく戦ったからな〉
〈素直に休もう〉
〈イトもお疲れ〉
収納鞄へ入れたポーションは、結局、使わずに帰ってこられた。
それも、リィナへ伝える。
彼女は、ほっとしたようにうなずいた。
「では、状態を見て、また持っていけるようにしておきます」
「お願いします」
俺は、椅子へ背中を預けた。
これで、ようやく、今日の成長をゆっくり確認できる。
◇
ステータスを開く。
修羅。
阿修羅。
種族レベルは、七から十一になっていた。
「……四つ、上がりました」
〈おお!〉
〈いい伸びだ〉
〈久しぶりのレベリングらしい成果〉
イトのほうも、確認する。
今日は、こちらのほうが多く上がっていた。
自分で止めて、倒した場面。
俺と一緒に戦った場面。
その全部が、積み重なっている。
「イトも、しっかり上がってます。糸のスキルも、二つ」
隣へ伝える。
人の姿へ戻ったイトが、画面を覗こうと身を寄せた。
俺は、分かるところを読み上げる。
体の丈夫さ。
動く速さ。
魔力。
糸を扱う器用さ。
全部、少しずつ増えている。
イトは、自分の手を見た。
開く。
握る。
そのあと、俺を見る。
「つよい?」
俺は、笑ってうなずいた。
「強くなった。今日、ちゃんと分かったぞ」
イトは、少し黙った。
それから、椅子の上で背筋を伸ばした。
〈いい顔してる〉
〈今日はイトも主役だった〉
〈任せてもらって、ちゃんと応えたもんな〉
俺も、そう思う。
ただ一緒に来て、俺が全部倒す。
そういう狩りではなかった。
互いに、相手が動ける時間を作る。
今日は、それが少しできた気がした。
◇
夕飯は、いつもの煮込みだった。
今日は、獲ってきたものをすぐ食べる話にはならなかった。
猿。
それから、大きな蟷螂。
さすがに、何も聞かず鍋へ入れる気にはならない。
「……素材は、先に見てもらいましょう」
〈珍しく食べないw〉
〈いや、そのほうがいい〉
〈何でも初手で焼くなよ〉
「俺だって、食えるか分からないものまで、全部焼きませんよ」
リィナが、少し笑った。
イトも、器を持ったまま、こちらを見ている。
俺はパンをちぎり、煮込みへ浸した。
一口。
「……うま」
体を動かしたあとだからか、今日は特にうまかった。
隣でイトも、少しずつ食べている。
眠そうではある。
でも、さっきまでより、どこか満足そうだった。
俺は、その顔を見てから、自分の器へ戻った。
◇
配信の終わり。
俺は、今日のステータスをまとめた。
「今日は、久々に、ちゃんとレベルが上がりました。イトにも任せられるところが増えて、よかったです」
〈お疲れ!〉
〈戦闘、見応えあった〉
〈糸の使い方が面白かったな〉
〈修羅腕も上がった〉
「はい。腕は、ただ増やすんじゃなくて、使う役割を分けたほうがよさそうですね。まだ、練習ですけど」
俺は、自分の肩を一度だけ見た。
防具も、直す必要がある。
新しい素材も、使い道を確かめたい。
狩りへ行けば、次にすることが増える。
家にいれば、外で探したいものが増える。
どうやら、しばらく退屈はしなさそうだった。
「じゃあ、最後に二人のステータスを出して、今日は終わります。見てくれて、ありがとうございました」
手を上げる。
隣でイトも、少し遅れて手を上げた。
「……ありがとう」
小さな声。
コメントが、一気に増える。
〈こちらこそ!〉
〈イト、お疲れ!〉
〈また二人の狩り見たい〉
〈ちゃんと休んでな〉
俺は、笑ってうなずいた。
「今日は、休みます。また、次に」
配信を終える。
食堂が、静かになった。
イトは、自分の手をもう一度見ていた。
俺が気づくと、こちらへ顔を向ける。
「つぎ、も」
少し、間。
「いっしょ」
俺は、うなずいた。
「あぁ。また、一緒に行こう」
今日は、守って帰ってきただけではない。
俺も、助けられて帰ってきた。
そのことが、レベルの数字と同じくらい、うれしかった。
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※修羅は前回の阿修羅Lv.7から計算しています。イトは直前の確定数値表を確認できないため、以下のレベル・数値・技能レベルは、今回の描写に合わせた設定案です。
【修羅・ステータス】
プレイヤー名:修羅
種族:阿修羅
種族Lv:7→11【UP!】
冒険者ランク:D
最大HP:5580→5700【UP!】
最大MP:1130→1150【UP!】
最大スタミナ:3729→3795【UP!】
筋力:976→997【UP!】
耐久:924→945【UP!】
敏捷:910→930【UP!】
魔力:618→630【UP!】
器用:638→650【UP!】
獲得経験値:+10%【装備】
【補正前の基本値】
HP:4750
MP:1150
スタミナ:3450
筋力:950
耐久:900
敏捷:930
魔力:630
器用:650
【称号】
〈山主を討つ者〉
筋力・耐久+5%。
〈初代闘技王〉
βテスター公式大会の優勝称号。
【スキル】
〈打撃 Lv.1〉
〈踏ん張り Lv.1〉
〈短剣術 Lv.2〉
〈斧術 Lv.6〉
〈索敵 Lv.4〉
〈鑑定 Lv.2〉
〈鬼装 Lv.4〉
〈受け流し Lv.2〉
〈踏み込み Lv.4〉
〈崩し Lv.4〉
〈灯火 Lv.1〉
〈夜目 Lv.2〉
〈戦声 Lv.1〉
〈斧閃 Lv.5〉
〈修羅腕 Lv.1→Lv.2〉【UP!】
〈意思疎通 Lv.2〉
【今回成長したスキル】
〈修羅腕 Lv.2〉
最大二対、四本の魔力の腕を展開する。複数の腕を使い分ける際の操作が安定し、武器を扱う腕と、支えたり逸らしたりする腕を連携させやすくなった。展開数に応じてMPを消費する。
【始祖鬼の首飾り・解放能力】
〈鬼力〉
一定時間、基本筋力・基本耐久を50%強化する。
〈鬼震〉
前方へ衝撃を放つ範囲攻撃。
〈鬼王の威圧〉
周囲へ威圧を放ち、相手の力量や抵抗力に応じて、怯みや動作の乱れを生じさせる。
【装備】
主武器:黒角大戦斧〈喰命〉
副武器:白糸大蜘蛛の牙短剣×2
胴・腰・脛:岩鱗防具
腕:岩鎧補強籠手
足:鬼用革靴
外套:黒嶺熊の短外套
首飾り:始祖鬼の首飾り
腕輪:守城腕輪
耳飾り:不屈耳飾り
収納:旅人の収納鞄
【主な装備効果】
〈喰命〉
この斧による討伐時、最大HPの5%を回復する。
〈始祖鬼の首飾り〉
最大HP+10%。獲得経験値+10%。
〈守城腕輪〉
最大スタミナ+10%。
〈不屈耳飾り〉
最大HP+10%。疲労時のスタミナ回復低下を軽減する。
※HP補正は基本値へ加算。称号補正の端数は切り捨て。
※表示は最大値。レベルアップによって、戦闘中に失ったHP・MPなどが全回復するわけではない。
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【イト・ステータス案】
名前:イト
種族:白糸の織蜘蛛
種族Lv:32→37【UP!】
最大HP:1180→1355【UP!】
最大MP:620→695【UP!】
最大スタミナ:930→1030【UP!】
筋力:140→160【UP!】
耐久:166→186【UP!】
敏捷:310→350【UP!】
魔力:240→270【UP!】
器用:420→470【UP!】
【スキル】
〈糸吐 Lv.4→Lv.5〉【UP!】
〈粘着糸 Lv.2→Lv.3〉【UP!】
〈壁歩 Lv.2〉
〈人化 Lv.1〉
【今回成長したスキル】
〈糸吐 Lv.5〉
狙った場所へ糸を放つ際の制御が向上。糸を張る長さや位置を調整しやすくなり、複数の支点を使った拘束にもつなげやすくなる。
〈粘着糸 Lv.3〉
糸を対象へ付着させる力が向上。相手の動きに合わせて引くことで、関節の動作や足運びを妨げやすくなる。相手の重量・力・付着箇所によって拘束の有効性は変わる。
【その他の能力】
〈壁歩〉
壁や幹など、地面以外の場所を移動できる。
〈人化〉
小柄な人型へ姿を変えられる。維持中はMPを消費する。
【戦闘上の得意分野】
立体移動、糸による拘束、逃走経路の制限、味方の攻撃機会を作る支援。
※数値は蜘蛛の姿を基準とした案。人化中の外見や動きは変化する。




