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第六話 鉱山に入ってみた


 ルベルさん達が去ってから一週間、私は日々弱い魔物を倒して食料を集めたり、レベルをあげたりしていた。


「プロフィール」


――――――――――――――――――――

ステラ・インベリウス・レグルム 8歳 女 人族

レベル14 魔法容力量 700/700

称号 インベリウス侯爵家の元三女 全てを知る者

適性魔術 生産技術 レベル3

簡単な工具及び道具の生成

工具及び道具の錬成

工具及び道具の修復

基礎魔術道具の生成

――――――――――――――――――――


「基礎魔術道具の生成?なんだそりゃ」


お昼ご飯を食べていた時、ふと自分のプロフィール画面を見ると新しいスキルが追加されていた。


「ええと、なになに?基本的な魔術道具の生成を行うことが出来る。ただし使用には魔物石が必要。ふーん」


続けて本のページをめくると、魔物石について書かれていた。



魔物石

魔物が一定の確率で討伐時に落とす石。

強さによって大きさと質が異なる。



「そんな石あったっけなあ」


貴重なものを保管している箱を漁っていると一つきれいな石を見つけた。


「あれ、これウィリデさんに貰ったやつだ」


本で見てみると、ドーンボアの魔物石だった。


「これで、何か作れないかなあ」


試行錯誤した末、今自分に必要そうなものを作ることにした。


「生産技術 基礎魔術道具生成 攻反石」


作ったのは飛び道具の軌道をずらし、私に当たらないようにするもの。


「けどこれ「私には」当たらないんだよね」


そう、自分には当たらないが、その流れ弾が他の人に当たることはあるのだ。

そして、一つ思ったこと。


「鉱石、ほしい」


 都市の奥にそびえたつ山を眺める。

いまなら、行っても大丈夫だろうか。


「ちょっとだけ、ちょっとだけ行ってみようかな」


本を丁寧に拭いて、朝ごはんの残りを食べていく。

その後、準備を整えて鉱山へと足を運ぶ。

来る途中、色々使えそうな物があったが、持っていけそうにないのでそのままにしておいた。

歩くこと十分。入り口らしき場所が見えた。


「とりあえず、鉄と銅とそれから鉛っぽいものがあればいいかな」


持ってきた猫車を入り口に置き、家で見つけた火打石で松明に火を灯す。


「中、結構広そう」


最近知った本の鑑定魔術を使い、そこら辺の石を片っ端から視ていく。


「あ、あった」


最初に見つかったのは銅と鉛だった。


「よっこらせ!」


八歳の体なので、作ったツルハシで叩いてもあまり壊れない。

回数を稼いでいくと、なんとか取ることが出来た。


「ふう、鉛はこのくらいあればいいかな。あとはもう少し銅が欲しいのと、鉄かあ」


もっと奥に行かないと鉄は見つからないだろうなあ、と思いつつ進んでいく。

すると、キラキラした鉱石が目の前に現れた。


「これは……」


すぐに本で見ると、そこにはプラチナムと書かれていた。


「なんかすごそうだし、取っておこーっと」


カンカンとツルハシを振るっていると


「うわっ!」


後ろから矢が飛んできた。

振り向くとそこに、緑色の体をしたまさにゴブリンがいた。


「あれは…なんだ?」


本で見る


ゴライ

緑色の体で原始人のような服装が特徴

主に森や山に住む種族

一匹一匹は弱いが知能を有しており、集団で集まられると厄介。

上位種も存在する。


「でも一匹だけならどうにかなる?」


前はスライムだったり猪だったので、あまり倒すことに抵抗はなかったが今回は人型である。

鉱石の入った袋を置き、腰に下げていた二丁の木の短剣を構える。


「なんか、やりにくい」


魔物と分かっているといえど、相手は子供のような見た目。

転生者としてはとてもやりにくかった。


「でも、この世界で生きるため!」


走って距離を詰める。

攻反石を持っているので弓矢しかもっていないゴライはどうにもできない。


「てえーーい」


短剣を振り下ろすが、僅かに反れ、弓が真っ二つに折れた。

すかさずもう一本の剣で一突き。


「グギャ―――」


叫び声と共にゴライが消え、その場には鉱石と石が落ちていた。

それと同時に


【レベルが上がりました。14レベル→15レベル。新たなスキルを取得しました】


「また、レベルが上がってる」


新しいスキルが手に入ったというので鉱山の中だけど見てみることにした。


「プロフィール」


――――――――――――――――――――

ステラ・インベリウス・レグルム 8歳 女 人族

レベル15 魔法容力量 710/710

称号 インベリウス侯爵家の元三女 全てを知る者

適性魔術 生産技術 レベル3

工具及び道具の生成、錬成、修復 (レベル2)

基礎魔術道具の生成

――――――――――――――――――――


最初に手に入れたスキルの「簡単な」が消えて一つにまとめられている。

そして、レベル2になっていた。


「かえって確認しようっと」


ゴライが落とした物を見てみる。

そこには、ゴライの魔物石と鉄鉱石と書かれていた。


「やった、鉄鉱石だ!」


ちょっとまってよ?こいつが持っているということは……

周りの石を鑑定してみると、いたる所に鉄鉱石があった。


「ラッキー!持てる分だけ持っていこ」


ほりほりすること一時間。

流石に疲れたので、切り上げて帰ることにした。

鉱石の入った袋をずるずるとひこずりながら入り口まで戻る。

すでに日は傾ていた。


「よいしょっと」


猫車に袋を載せた時、あることに気が付いた。


「あ、あながあいてる!」


自分が戻ってきた道を見てみると、所々に鉱石が落ちていた。


「拾わないと」


私は急いで拾いに戻った。

はあ、ちゃんと確認しておけばよかった。




「グルルル…」

「カア、カア、カア…」

ステラが拾いに戻っている時、森の方が少しずつ騒がしくなっていく。

そして、日が完全に落ち辺りが暗くなり始める。

はずだった。

辺りが、少しずつ赤く染まっていく。




「もう夜だよね。遅くなっちゃったあ」


 呑気に鉱石を抱え、入り口に戻ってくると、予想通り辺りは暗くなっていた。

しかし、そこで違和感を覚える。

私の見間違いかもしれないが、辺りが少し赤く照らされているのだ。

ふと、上を見上げると


「月が、赤い…」



今回の話はいかがでしたか?

面白かったり改善点等があればぜひ感想欄で教えてください。

今後ともよろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
ステラが《生産技術》と前世の工業知識を使って、何もない辺境で少しずつ生活を作っていくところが面白かったです。 木を運ぶのにてこの原理を使ったり、鉱山で必要な鉱石を自分で集めたりと、魔術だけで全部解決し…
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