第15話:新春の和風チートからの転身 〜地上げ屋(7歳)と、未来のメガロポリス爆買い計画〜
「マコちゃん! いよいよ『新春! 怪物子役・葛貫真理子の大書初め&百人一首無双SP』の生放送が始まるわよ〜!」
「お母さん……私、もう十二単の重みと、脳内に直接流れ込んでくる平安歌人の風雅な詠唱で、首と精神が折れそうですわ……」
都内テレビ局の大スタジオ。
私は、重さ10キロを超える本物の十二単を身に纏い、顔を死体のように蒼白にさせながら、巨大な和紙と筆の前に座していた。
私、葛貫真理子、7歳。
前世でブラック企業の過労死社畜(32歳)だった私は、今や子役界の頂点に君臨し、クリスマス商戦を一人でジャックした「怪異」としてお茶の間に恐怖と感動を届けていた。
新春特番の生放送。
母・葛貫智恵子(33歳)の「うちのマコちゃんは平安時代の伝説の歌人」というホラ(バグ)によって、私の脳みそには国宝級の書道スキルと百人一首の全達人の間合いが強制インストールされていた。
「さあ! 葛貫真理子ちゃん! 今年の抱負を、この特大和紙に一筆で書き殴っていただきましょう!」
司会者のアナウンサーが興奮気味にマイクを向ける。
(……今年の抱負? 7歳児の私の抱負なんて『お友達と仲良くする』とかでいいのよ。でも……今の私の脳内には、前世で培った『早期退職・FIRE(経済的自立と早期リタイア)』への渇望と、CM3社掛け持ちで手に入れた『莫大な手元資金』が存在する……!)
私はドサリと重い筆を墨汁に浸すと、平安貴族の優雅さと、前世の社畜が持つ「金への執着」を融合させ、渾身の力で一気に筆を走らせた!
バシィィィィィンッッ!!
畳10畳分の特大和紙に躍り出た、国宝・空海も裸足で逃げ出すレベルの超絶達筆な力強い二文字。
『 不 動 産 』
「「「ふ……不動産ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?」」」
スタジオにいた司会者、ゲストの芸能人、そしてお茶の間の視聴者全員がズッコけた。
【ネットの反応(生放送実況)】
『7歳児が新春の書初めで「不動産」って書くなwwwww』
『筆文字が無駄に国宝レベルで草』
『平安時代の歌人設定どこ行ったんだよwww』
『真理子ちゃん、FIRE狙ってて草』
「ま、真理子ちゃん……!? 7歳にして今年の抱負が『不動産』とは……一体どういうことかな!?」
汗を吹き出しながら尋ねるアナウンサーに、私は可憐な「大人びた7歳児」の完璧な微笑みを向けた。
「ええ。芸能界という不安定な市場において、労働収入だけに頼るのはリスクヘッジの観点から非常に危険ですわ。インフレ局面においては、実物資産……特に『将来的な地価高騰が見込まれる極上の土地』へ資金をポートフォリオ再編するのが、真の資産防衛と言えますの」
「「「7歳の発言じゃないーーーーー!!!」」」
スタジオが爆笑と困惑に包まれる中、私の「真の野望」の歯車が静かに動き出したのだった。
1. 資金力を得た社畜の、次なる手
新春特番を大成功で終え、数日後。
鳳仙学園初等部が冬休みを終える直前、私は自分の部屋で通帳とパソコンの画面を交互に睨みつけていた。
(ふふふ……ふはははは! 見なさい、この通帳の残高を……!)
CM3社同時契約の莫大なギャラ、映画主演のギャラ、新春特番のギャラ、そしてこれまでのドラマ出演料。
親の管理下にあるとはいえ、私のプロダクション口座には、すでに数億円規模の莫大な手元資金が積み上がっていた。
(7歳にして数億円……! 前世の社畜時代なら、300年働いても貯められなかった金額よ! だが、銀行口座に現金を寝かせておくだけでは、インフレと税金に削られるだけ。前世の不動産投資の知識を活かし……『これから爆発的に値上がりする土地』を爆買いするのよ!!)
そう、私の目標は、子役で稼いだ資金を不動産に投資し、数年後に何十倍もの含み益を得て完全な経済的自由(FIRE)を手に入れること!
だが——問題が一つあった。
(私は今、7歳。いくらお金があっても、未成年が単独で不動産売買の契約(地上げ・土地購入)を結ぶことは法的に不可能なのよね……。法定代理人(両親)を通す必要があるけれど、うちのお母さんに下手に相談したら、どんな余計なバグが発生するか分かったもんじゃないわ……)
私が頭を抱えていると、部屋のドアがコンコンと叩かれた。
「真理子様、失礼いたしますわ」
入ってきたのは、私の「妹分の契り」を結んだ大財閥・一条グループの令嬢、一条華乃ちゃん(7歳)だった。
彼女の後ろには、黒タキシードを着た一条家の専属執事・黒木が控えている。
「華乃さん! どうされたのですか?」
「真理子様。先日の新春番組での『不動産』の一筆……拝見いたしましたわ。真理子様が資産運用にご関心をお持ちとお見受けし、わたくし、一条グループの不動産投資部門の最高責任者を伴って参りましたの」
(な……なんですってーーー!? 動きが早すぎるでしょ、財閥令嬢!!)
2. 7歳児たちの不動産投資戦略会議
葛貫家のリビングに、超高級な革張りのアタッシュケースが広げられた。
一条家の執事・黒木が、日本全国の都市計画図と秘密の再開発マップをテーブルの上に並べる。
「真理子様。お嬢様(華乃様)から『真理子様のご購入されたい土地を、一条不動産の法人名義で買い付け、真理子様のアセットマネジメントファンドに組み込むスキームを構築せよ』との厳命を受けました」
(黒木さん、7歳児相手に話すビジネス用語のレベルがおかしいのよ!! でも……これなら未成年問題も法的にクリアできるわ!!)
「素晴らしい手回しですわ、華乃さん」
「当然ですわ、真理子様! わたくしは真理子様の第一の臣下(妹)! 真理子様のFIRE計画……いえ、世界征服の資金調達を全力でサポートいたしますわ!」
(世界征服はしないけどね!?)
私は再開発マップに目を落とした。
「さて、黒木さん。私が狙っているのは、現在進行形で値上がりしている都内の超高級住宅地(港区や渋谷区)ではありませんわ。そんなものはすでに価格が織り込み済み(高高高掴み)です」
「ほう……? では、どこを狙われるので?」
私は地図の上のある地方都市、そして都内の「一見すると何もない寂れたエリア」を指差した。
「ここですわ。『5年後に新幹線の新駅と超大型半導体工場の建設が極秘裏に決定している地方の農地』と、『3年後に特定バブル再開発エリアに指定される下町の老朽化木密地域』です」
前世の社畜時代、私は都市計画のデータアナリストの端くれでもあった。
将来、どのエリアにインフラが整備され、どの土地の価値が100倍に化けるか——未来の都市動向の『答え』を、知識として知っていたのだ!
「な……!? なぜその極秘情報(半導体工場の誘致計画)をご存じなのですか!?」
執事の黒木が、珍しく目を見開いてガタガタと震え出した!
「ふふふ……投資家たるもの、世の中の『兆候』を見逃しては立ち行かなくなりますわ」
私が不敵な笑みを浮かべた、その時だった。
ガチャリ。
「ただいま〜〜〜! あらぁ〜華乃ちゃんと黒木さん! いらっしゃ〜い!」
(げぇっ……!! お母さん帰ってきたーーーーー!!)
3. 母・智恵子、不動産投資の場に降臨する
買い出しから帰ってきた智恵子が、みかんの袋を抱えてリビングに乱入してきた。
「お母さん! 今は大事な『ごっこ遊び(※誤魔化し)』をしているところだから、向こうのお部屋に行っていて!」
「やだぁ〜マコちゃん! 何のゲームしてるの〜? え? 地図見てるの? 不動産ごっこ〜?」
智恵子はポリポリとみかんを剥きながら、テーブルの上の広大な日本地図と買い付けリストを覗き込んだ。
「あーっ! この土地! ニュースで見たわ〜! 今は誰も住んでない山奥と、ボロい商店街でしょ〜?」
「え、ええ。ですが、ここが将来的に——」
「やだぁ〜黒木さん! 知らないの〜? うちのマコちゃんねぇ〜!」
(アカン!!!!!!!! 止めろーーーーーーーー!!)
私の中の警報が、過去最大の音量で鳴り響いた!
「お母さん! 喋らないで! 口を閉じなさい! 今日のホラは全地球規模でヤバいことになるから!!」
私は十二単の裾を撒き散らしながら智恵子に飛びかかろうとしたが、智恵子は軽やかにそれをかわすと、満面の笑みで不動産のプロ(黒木)に向かって言ったのだ!
「うちのマコちゃんねぇ! 『地球上のすべての地下資源・水脈・風水・地磁気・未来の都市動向を完全把握する、伝説の超・地上げ師』なのよ〜〜〜っ!」
(一気に地球規模にするなーーーーーーー!!!!!)
私は血の涙を流して絶叫した。
地上げ師!? アース・プロスペクター!? 地下資源に地磁気!?
私、前世ではワンルームマンションの勧誘電話を即切りしてただけのチキンだったんですけどーーーーー!!
ズキュゥゥゥゥン!!
頭蓋骨の奥で、時空が完全に破壊されるレベルの恐ろしい次元歪みが生じた!
地球全体の地質構造、プレートテクトニクス、地下水脈、レアアース・金鉱床の埋蔵位置、都市計画の地響き、地磁気の流れ、そして「世界中の土地の所有者履歴と、その土地が向こう50年で生み出す不動産キャッシュフローの精密計算」——人類と地球が記憶するすべての「土地の記憶と未来価格」が、狂ったような速度で私の7歳の脳みそにダイレクトインストールされていく!
(あぁぁぁぁぁぁぁ!? 脳みそに『地球全体の地質データと不動産王の頭脳』が同時にダイレクトインストールされたー!?)
4. 覚醒せし「地上げ屋(7歳)」の爆買い無双
「……真理子様……?」
執事の黒木と、一条華乃ちゃんが言葉を失った。
頭痛が治まった私の「目」。
先ほどまでの投資家(社畜)の目ではない。
地球の地層をシースルーで透視し、数年後の地価の上がり幅が「金の光」となって見えてしまっている、本物の『地上げの神』の眼光。
(……見える……! 見えすぎるわ……!!)
私はテーブルの上の日本地図をバッと見つめた。
(この北海道の山林……地下に超高純度の純水(半導体製造に不可欠な水脈)が眠っている! 3年後、大手メーカーがここを100倍の価格で買い叩きに来るわ!)
(この九州の荒地……地下に巨大な地熱発電のエネルギー源が眠っている! 5年後に政府の国家プロジェクト指定地域になるわ!)
(この東京の下町……2年後に新駅のホームが建設される直上エリア! 今なら坪単価50万円で叩き売りされているけれど、2年後には坪1000万に化けるわ!)
「黒木さん」
私の声が、低く、重く、絶対的な威厳を帯びて部屋に響いた。
「は、はいっ……!」
百戦錬磨の執事・黒木が、思わず直立不動の姿勢を取った。
「一条グループの特別資金……今すぐ【50億円】用意しなさい」
「ご、50億円!? 7歳のお子様が動かす金額では——」
「だまりなさい」
私は目を細め、地図上の特定エリアを赤ペンで素早く丸で囲んだ。
キュッ! キュッ! キュッ!
「ここ、ここ、そしてここ。この山林10万坪、この下町の老朽化店舗12軒、この地方の耕作放棄地30ヘクタール。今すぐ現金を積んで、所有者から全件買い叩き(地上げ)なさい。明日になれば他国ファンドの動向で価格が1.5倍に跳ね上がりますわ」
私の指し示した土地——それは、一般の不動産業者から見れば「ただのゴミ山」や「廃墟群」にしか見えない場所だった。
だが、黒木の手に持っていた「一条グループの最重要極秘調査データ」と、私の指したエリアが……寸分の狂いもなく完全に一致(あるいはそれを上回る穴場)していたのだ!!
「な……なんということだ……!! 一条グループの調査チームが何千万人もの人件費をかけて弾き出した極秘データを……真理子様は一瞬で、しかもより精度の高いポイントを言い当てられた……!?」
黒木はガタガタと震え、床にひざまずいた。
「真理子様……! 貴女様は……貴女様は本物の『神の眼を持つ地上げ屋』……!! お嬢様(華乃様)、すぐに会長(一条グループ総帥)に電話を! 50億……いや、100億円の買い付け枠を今すぐ確保いたします!!」
「ええ! やりましょう真理子様! わたくしたちの『不動産帝国』の建設ですわ〜〜〜っ!」
華乃ちゃんが目を輝かせて万歳をした。
(……違うの!! 私はただ静かにFIRE(早期リタイア)したいだけなの!! なんで一条グループの巨額資金を動かす『地上げ帝国のボス』みたいになってるのよーーーーー!!)
私の悲痛な脳内絶叫を置き去りにし、爆買いプロジェクト(地上げ)の火蓋は切って落とされたのだった。
5. ライバル・神楽坂美羽、地上げ現場に遭遇する
数日後。都内某所の下町エリア。
「……え? ここが、真理子ちゃんが買い占めたっていう商店街……?」
私服姿の神楽坂美羽ちゃん(8歳)が、マネージャーの車から降り立ち、呆然と目の前の古い街並みを見上げていた。
美羽ちゃんは、一条グループと真理子ちゃんが共同で「都内の特定エリアの土地を爆買いしている」という業界の噂を聞きつけ、気になって極秘で視察にやってきたのだ。
「何考えているのよ、真理子ちゃんは……。ここは来年取り壊しが決まっているような、寂れたシャッター街じゃない。いくらお金があるからって、こんな価値のない土地を爆買いするなんて……いくらなんでも失敗するわ!」
美羽ちゃんが呟いた、その時であった。
大型の高級黒塗りセダンが数台、キキィッ! と音を立てて商店街の入り口に停車した。
車から降りてきたのは、黒スーツを着た一条グループの地上げ交渉人たち……そして、その中心に立つ、小さな少女。
高級ブランドのコートを羽織り、サングラスをかけた私・葛貫真理子(7歳)だった。
「真理子ちゃん……!?」
物陰に隠れる美羽ちゃん。
私は、商店街の地主である頑固そうな頑固親父(地元地主の会長)の前に立った。
『お嬢ちゃん、何しに来た! この商店街は先祖代々の土地だ! 一条グループだろうが何だろうが、売る気はねえぞ!』
地主の親父が怒鳴りつける。
だが、私はサングラスをゆっくりと外すと、静かに地主の親父の目を見つめた。
『おじ様。あと1年で、この商店街の地下を通る「新地下鉄ライン」の工事が始まりますわ』
『な……なんだと!? そんな情報、まだ誰も——』
『さらに、おじ様のご長男が作られた海外の借金3000万円。この土地を今、私に【2億円】で売却くだされば、即座に全額キャッシュで立て替え、さらにご長男を一条グループの関連会社の正社員として雇い入れますわ。……どうかしら?』
『「「「な……なんでそれを知ってるんだぁぁぁぁぁ!?」」」』
地主の親父と、周囲の地主たちが泡を吹いて倒れそうになった!
地質データと土地の記憶によって、地主の家庭事情や隠された借金、さらに未来の新駅計画まで完璧に把握している私の「極限の交渉術(地上げ力)」。
地主の親父は涙を流しながら、その場で土地の売買契約書にハンコを押した。
『買います! 買わせていただきます真理子様ぁぁぁぁぁ!』
『お買い上げ、ありがとうございますわ』
私は可憐に微笑むと、次々と地主たちから土地の権利書を回収(爆買い)していった。
物陰で見守っていた美羽ちゃんは、ガタガタと膝を震わせていた。
(あ……あり得ないわ……! 女優としても怪物なのに……不動産交渉(地上げ)の現場でも、大人たちを圧倒する悪魔的なカリスマ……! あなたは一体……何者なの、葛貫真理子ーーー!!)
美羽ちゃんの中で、真理子ちゃんに対する「尊敬」と「畏怖」は、もはや神格化の領域へと達していたのだった。
6. エピローグ:爆買いの成果と、次なる世界線
1か月後。
日本全国で衝撃のニュースが駆け巡った。
【ニュース速報】
『政府、地方都市への大規模半導体工場の誘致と、新幹線新駅の建設を正式発表!』
『都内下町エリアに、巨大再開発ビルと新地下鉄路線の建設が決定!』
『土地価格が急沸! 該当エリアの地価が【前年比30倍(3000%)】に高騰!!』
「「「キャァァァァァァァァァァァァァ!!!」」」
一条グループの本社ビルで、役員たちが大狂乱した!
真理子ちゃんが事前に爆買いしていたすべての土地(総額50億円分)の価値が、わずか1か月で【総額1500億円】へと爆跳ねしたのだ!!
一条グループが得た利益は千億円単位。
そして、アセットマネジメントファンドの契約に基づき、7歳の真理子ちゃんの個人口座には、手数料と配当金として【数百億円】の資産が一瞬で転がり込んできたのだった!
「や……やったわ……! やったわーーー!!」
自宅の部屋で、通帳の桁(ゼロの数)を数えながら、私は歓喜の涙を流していた。
(数百億円……! もう遊んで暮らせる! 子役なんて辞めて、今すぐFIREして優雅なニート生活が送れるわーーーーー!!)
私が勝利の美酒(温かいミルク)を掲げようとした、その時であった。
バタンッ!!
居間のドアが、今日一番の勢いで破れんばかりに開いた!
「マコちゃ〜〜〜〜ん! 大変よ〜〜〜〜っ!」
(げぇっ……!! お母さん……!? もう私には数百億の資産があるのよ! もう何も怖いものなんて——)
「マコちゃんが爆買いした土地からねぇ! 『世界を揺るがす未知の超エネルギー鉱石』が掘り出されちゃったわ〜〜〜っ!」
(……は?)
智恵子は缶チューハイを片手に、ガハハと笑いながら世界を破壊する大風呂敷を叩きつけた!
「プロデューサーさんがね! 『土地も鉱石も所有してる真理子ちゃんは、本当は地球を守る伝説のSFスーパーヒーローなのよ〜』って世界中に発表しちゃったわ〜〜〜っ!」
(ちょっと待てぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぁぁぁぁぁぁ!!!!!)
私はソファーから転げ落ちて泡を吹いた。
SFスーパーヒーロー!? 未知の超エネルギー!?
私、静かに不動産収入で暮らしたいだけの元・社畜なんですけどーーーーー!!
ズキュゥゥゥゥン!!
脳内と全身に、未知のエネルギー操作、宇宙規模の戦闘記憶、そして地球防衛の使命が、怒涛の勢いでダイレクトインストールされていく!
(あぁぁぁぁぁぁぁ!? 脳みそと身体が『ハリウッド映画のスーパーヒーロー』に改造されたー!?)
「マコちゃ〜ん! 来週から地球を守るアクション映画のロケが始まるって〜!」
「オギャァァァァァァ(平和にFIREさせろー!!)」
土地の爆買いによって巨万の富を得て、完全なるFIRE(早期リタイア)を達成したはずの葛貫真理子。
しかし、彼女の「静かで穏やかな第二の人生」への道のりは、母の止まらない大風呂敷によって、今や地球の運命を背負うSF大作の激流へと巻き込まれていくのであった——。




