9/23 嫌な夢 参
昨日も葵が隣でうなされていた。
ここのところ毎日うなされていて、日に日に葵の目の下のクマが濃くなってきている。
早速、真朱姉から貰った札を試してみることにした。
葵にはお風呂から上がったタイミングで、胸にお札を貼ってもらう。
真朱姉の試作品って言ったら、(´・д・`=´・д・`)イヤイヤ ってしてたけど、貼らないと真朱姉にチクると言ったら、渋々つけてくれた。
眠りたくないのか、二十三時になっても豆電球の明かりの中で本を読んでいる。
ページをめくる手も遅いし、たぶん内容なんて頭に入ってない。
眠るのが怖いんだろうなと思う。
そこまでして寝たくない夢って、どれだけ嫌な夢なんだろう。
私には流れ込んでくる断片しかわからないけど、それでも十分しんどい。
……見てるこっちまで苦しくなる。
私は先に寝るよ。
――目が覚めた。
時刻は深夜。
隣から葵のうめき声が聞こえる。
……またあの夢を見てるんだね。
眉を寄せて、苦しそうに息を吐いて、布団を握る手にも力が入っている。
人間からいじめられるのが嫌なら、人間と関わらなければいいのに……って、私は思ってしまう。
でも、そうしないってことは、葵なりに譲れないものがあるんだろうね……。
誰とも関わらずに逃げることもできるのに、葵はそれを選ばない。
馬鹿だなと思う。
でも、そういうところを知ってるから、放っておけないんだと思う。
服をめくって、自分の胸の中心に札を貼る。
葵の布団に入ると、パジャマも布団も寝汗でしっとりしていた。
寝汗で濡れた布団に入るのはちょっと抵抗があるけど、
――まあ、今日くらいは文句言わずにサービスしてやりますか。
私の“巨乳”の中で眠るがいいさ。
そう思って抱き寄せたのに、葵の頭の重みが腕にかかった瞬間、変に心臓が跳ねた。
――なんだ?
汗ばんだ髪が首筋に触れるたび、くすぐったいような、落ち着かないような気持ちになる。
抱きしめていると、切ないような、悲しいような、でも少しだけ満たされるような、不思議な感覚がじわじわ広がっていった。
こうしてる間だけは、葵がどこにも行かない気がする。
私の腕の中にいて、ちゃんとここにいて、誰にも傷つけられていない気がする。
……でも、それを安心だと思ってしまう私は、ちょっと嫌だ。
葵は苦しがってるのに。
助けたいだけのはずなのに。
こんな時なのに少し嬉しいと思ってしまうなんて。
――ちょっと自己嫌悪してしまう。
抱きしめていると、五分くらいで葵が穏やかな寝息を立て始めた。
さっきまであんなに苦しそうだった顔が、少しだけ緩んでいる。
よかった。
本当によかった。
今日くらいは、ゆっくり寝なね。
――っ、マジで眠れない!!
なんだこの札!?
この眠れないままあと五時間!?
副作用で抱く方は眠れないって言ってたけど効力半端ないな!! (゜д゜)
寝返りもできないまま四時間経過……。
葵がまた苦しみ始める。
――なんで!? 符術の効果が切れたの?
「…………うう、硬い」 (´×ω×`)|胸
………………。
………………もう二度としないわ カーッ(゜Д゜≡゜д゜)、ペ




