表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
20/25

9/23 嫌な夢 参

 昨日も葵が隣でうなされていた。

 

 ここのところ毎日うなされていて、日に日に葵の目の下のクマが濃くなってきている。

 

 早速、真朱姉から貰った札を試してみることにした。

 

 葵にはお風呂から上がったタイミングで、胸にお札を貼ってもらう。

 

 真朱姉の試作品って言ったら、(´・д・`=´・д・`)イヤイヤ ってしてたけど、貼らないと真朱姉にチクると言ったら、渋々つけてくれた。

 

 眠りたくないのか、二十三時になっても豆電球の明かりの中で本を読んでいる。

 

 ページをめくる手も遅いし、たぶん内容なんて頭に入ってない。

 

 眠るのが怖いんだろうなと思う。

 

 そこまでして寝たくない夢って、どれだけ嫌な夢なんだろう。

 

 私には流れ込んでくる断片しかわからないけど、それでも十分しんどい。

 

 ……見てるこっちまで苦しくなる。

 

 私は先に寝るよ。





 

 ――目が覚めた。

 

 時刻は深夜。

 

 隣から葵のうめき声が聞こえる。

 

 ……またあの夢を見てるんだね。

 

 眉を寄せて、苦しそうに息を吐いて、布団を握る手にも力が入っている。

 

 人間からいじめられるのが嫌なら、人間と関わらなければいいのに……って、私は思ってしまう。

 

 でも、そうしないってことは、葵なりに譲れないものがあるんだろうね……。

 

 誰とも関わらずに逃げることもできるのに、葵はそれを選ばない。

 

 馬鹿だなと思う。

 

 でも、そういうところを知ってるから、放っておけないんだと思う。

 

 服をめくって、自分の胸の中心に札を貼る。

 

 葵の布団に入ると、パジャマも布団も寝汗でしっとりしていた。


 寝汗で濡れた布団に入るのはちょっと抵抗があるけど、

 

 ――まあ、今日くらいは文句言わずにサービスしてやりますか。

 

 私の“巨乳”の中で眠るがいいさ。

 

 そう思って抱き寄せたのに、葵の頭の重みが腕にかかった瞬間、変に心臓が跳ねた。


 ――なんだ?


 汗ばんだ髪が首筋に触れるたび、くすぐったいような、落ち着かないような気持ちになる。

 

 抱きしめていると、切ないような、悲しいような、でも少しだけ満たされるような、不思議な感覚がじわじわ広がっていった。

 

 こうしてる間だけは、葵がどこにも行かない気がする。

 

 私の腕の中にいて、ちゃんとここにいて、誰にも傷つけられていない気がする。

 

 ……でも、それを安心だと思ってしまう私は、ちょっと嫌だ。

 

 葵は苦しがってるのに。

 助けたいだけのはずなのに。

 こんな時なのに少し嬉しいと思ってしまうなんて。


 ――ちょっと自己嫌悪してしまう。

 

 抱きしめていると、五分くらいで葵が穏やかな寝息を立て始めた。

 

 さっきまであんなに苦しそうだった顔が、少しだけ緩んでいる。

 

 よかった。

 本当によかった。

 今日くらいは、ゆっくり寝なね。

 



 

 ――っ、マジで眠れない!!

 

 なんだこの札!? 

 

 この眠れないままあと五時間!?

 

 副作用で抱く方は眠れないって言ってたけど効力半端ないな!! (゜д゜)





 

 寝返りもできないまま四時間経過……。

 

 葵がまた苦しみ始める。

 

 ――なんで!? 符術の効果が切れたの?



 

「…………うう、硬い」 (´×ω×`)|胸 




 ………………。



 

 ………………もう二度としないわ カーッ(゜Д゜≡゜д゜)、ペ

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ