↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界転生  作者: MSZ-006
98/130

98


「お会いした方もいらっしゃいますが、改めて挨拶させて貰います。ユカです。施設ランドの職員で、ファム・ファタルの役をやっています」


「はじめまして、冒険者をやっているネアです。種族は、獣人族よ」


「こんにちは。私も冒険者で、ネアさんとマリーさんと共に、パーティーを組んでいるゴモリーです。種族は、魔族です」


「一昨日あったね〜。マリーだよ〜」


「・・・リリー、ドワーフ。一昨日、会った」


「一昨日ぶりですね、ユカ様。現在、施設管理者が不在の為、私が代理で施設管理者になっています」とミリィさんは、メガネをクイッと上げながら話す。


「こんにちは、ユカさん。一昨日ぶりね。邪魔して、ごめんなさいね。リョウが、心配だったから」と、カオリがユカさんに挨拶する。


「ピピィ!」[こんにちは、ユカさん。一昨日の撮影の時に、お会いしましたね]と、ユカさんに挨拶した後、めぐりちゃんの方にもパネルを向ける。


[はじめまして。パパの娘の珊瑚です]


「珊瑚ちゃんって言うんだ〜。可愛い〜!お兄ちゃんの娘って、なんで娘なの?」


「めぐりちゃん、後で説明するよ。皆さん、此方の黒子豚がポポ、此方の白い烏が瑞(みずき)です。二匹共、クレームゲームの景品で取った、魔導カプセルから生まれたばかりです。この娘は、囃子原 めぐりちゃん。ユカさんと入った、ゾンビゲームの世界で知り合いました」と俺は、施設の皆に新たなメンバーを紹介をする。


「こんにちは、皆さん。囃子原 めぐりで〜す。ついさっき、お兄ちゃんと知り合って、色々されちゃいました。エヘ」


「おい!?ちょっと待って、誤解が生じる自己紹介を・・・」


「「「「色々って、何かしら?」」」」


「リョウ〜、また、何かしたの〜?」


「・・・リョウ、何したの?」


「ピギィ!」[パパ、私とカオリママが居るのに、こんな少女にまで手を出すなんて、一体何したの!]


珊瑚の鋭い追及に俺は、冷や汗を流しながら言葉を絞り出す。


「な、何もしてないぞ・・・? ちょっと、お話をしただけだ」


しかし、その苦しい言い訳を遮るように、四人の声が完璧に重なった。


「「「「犯罪者は、皆そう言う!」」」」


ネアさん、ゴモリーさん、ミリィさん、そしてカオリ。


四者四様の冷徹な視線が、逃げ場のない俺を串刺しにする。


「・・・お前ら、いい加減にしろよ?」


俺は次元収納からルシファーを引き抜き、その銃口をネアさん、ゴモリーさん、ミリィさん、カオリの四人へと向けた。


此方の話も聞かず、犯罪者扱いされる状態が頭に来た。


「・・・リョウ、暴力は良くない」


リリーさんが、銃口の先にいる四人を庇うでもなく、ただ静かに俺を諭す。


「そうだよ~。ちゃんと皆、分かってるよ~。リョウが、何かできるはず無いもん~」


マリーさんが、いつもの優しい声で追い打ちをかけた。


マリーさんは、俺が女性に対して乱暴なことをする人間ではないと、純粋な信頼を寄せている。


・・・あれ、マリーさん?


その言葉は、俺の潔白を証明してくれている。


けれど同時に、お前は女に対して何もできない腰抜けで、超がつくほどの奥手だと、全否定されているようにも聞こえる。


「これって、喜んでいい言葉なんですかね・・・?」


俺は力なく呟き、ルシファーをゆっくりと下ろして溜息をついた。


「ごめんね。リョウ。私は、貴方の分身みたいなモノだから分かってる。でも、どうしても構いたくなって、我慢できなくなるの」


「カオリさん、それ凄く分かります。リョウって、なんだか無性に構いたくなりますよね?」


「そうなんです。ネアさんの言う通り、リョウさんは放っておけないというか・・・。目を離すと、イタズラする子供みたいですよね」


さらにゴモリーさんが、夢見るような表情で追撃してくる。


「そして家庭を持ったら、子供みたいに甘えてくるんですね。うふふふ・・・」


ゴモリーさんが、また異世界へと旅に出られた様だ。


「申し訳ありません、リョウ様。皆様が仰る通り、リョウ様は放っておけない存在なんです。ですが先程の件は、深く反省しました。以前、同じ様な事があった際に、私がメガネを掛けた写真集を差し上げます。と、言いましたが、まだ差し上げていませんでしたね。今は以前と違い、生身の状態です。其処で生身の私が、メガネを掛けて写真集を作りますので、受け取って下さい」


ミリィさんはそう言うと、華が咲きそうな可憐な笑顔で、メガネをクイッと上げる。


「いや、それはそれで嬉しいですが、拒否権は無いんですか?」


「えっ?」


「・・・」


「・・・無い?」


「・・・」


返事の代わりに、ミリィさんはただ、どこまでも可憐な、そして一切の反論を許さない完璧なまでの笑顔を浮かべている。


「・・・そうですか」


「みんな、お兄ちゃんの事、詳しく知ってるんだね〜。でも、ボクも負けてないよ?みんなが知らないお兄ちゃんの顔を知ってるもん」


「「「「……ほう?それで、どんな顔なのかな?」」」」


カオリ、ネアさん、ゴモリーさん、ミリィさんの四人の目が、一斉にめぐりちゃんを見つめて答えを待つ。


「え〜、そんな事、恥ずかしくて言えな〜い!」


めぐりちゃんは両手で頬を押さえ、くねくねと身体を揺らす。


顔を真っ赤に染めながら、拒絶という名の色っぽい仕草を見せる。


頼むから、勘弁してくれ。


その声で、その台詞は非常に危険が危ない。


話を変えよう。


「ネアさん、ゴモリーさん。ちょっと、宜しいですか?」


「な、何?わ、私は、そのリョウとなら別に・・・」


「リョウさん?ひょっとして、プロポーズですか?ずっと、待ってました!」


「とても、大切な話です。ネアさん、ゴモリーさん・・・俺は、異世界転生者です」


「・・・異世界転生者?プロポーズじゃ無くて?」


「リョウさん、酷いてす!私は、リョウさんが異世界転生者であっても、何時でもハネムーンに行けますよ?」


あれ?


ネアさんと、ゴモリーさんの反応が、やたらと違う方面に向かってないか?




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。