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異世界転生  作者: MSZ-006
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「ピィ〜」


テーブルの上に出現したソイツは、超危険生物だった。


瞳はつぶらで鼻息はピィピィと荒く、口の両端から上に向けて、一本ずつ小さな牙が出ており、身体は仔犬程で黒く丸い。


「か、カワイイ〜!」


最初に反応したのはユカさんで、黒い仔犬程の生物を見て言った一言だ。


その生物にユカさんは、手を伸ばした。


危険だ!噛み付かれたら、どうする!


なんていう事は、一切無く「ピィ〜!」と、ユカさんの手に自分の身体を押し付けている。


其処に居たのは、一匹の可愛い子豚だった。


首元に黄色のバンダナとか巻いたら、アルファベット一文字の名前で、水を被ると変身する某漫画とアニメに登場したキャラの姿に、そっくりな見た目だな。


でも、雄なのか雌なのか判らんな?


そもそも、魔導機械生物とか言う時点で、性別は無いのか?


俺は思考しながらユカさんの手に、己の身体を押し付ける子豚を眺めた。


ある程度して満足したのか、今度は俺を見上げる黒子豚。


ちょこちょこと、此方に寄ってくる。


そして撫でろと言わんばかりに、此方を見上げて尻をつく。


くっ、可愛いなコイツ。


俺は、子豚の頭を撫でてやる。


魔導機械生物なんていうから、硬いのかと思えば、全くそんな事もなくとても柔らかい。


前にも、こんな事あったな。


なんて考えれば、カオリと出会った時だ!と思い出す。


此方に身体を擦り付けるのは、自分の匂いを付けている様な感じに見えて、愛着が湧くな。


「リョウさん、他に魔導機械生物のカプセルは無いんですか?」


「カプセルはありますが、全て魔導機械生物かは分かりません。もし、魔導機械生物のカプセルが出たら、ユカさんに一つ差し上げます」


「有難う御座います!子豚ちゃんが、凄く可愛くて」


カプセルの残りは6個か、カプセルを開いてみないと、何が入っているか分からないからな。


では、次のカプセルを開いてみよう。


次に開いたカプセルは、白い球体だった。


説明書は、魔導機械生物の説明書。


コレは丁度良いと思い、ユカさんに渡す事にした。


「有難う御座います!早速、魔力を流してみますね」


そう言って、白いカプセルに魔力を流すと「カァー!」と、甲高く一鳴きして一羽の白い烏が現れた。


「白いカラスなんて、珍しいですね」と、俺は烏を見て言った。


この世界にも、烏は存在する。


前世と同じで、大きさも鳴き声も特に変わりは無く、知能の高い鳥類である。


白い烏は前世でも、この世界でも非常に珍しい。


白い烏は、ユカさんをジッと見つめた後、俺の方を見始めた。


その姿は、まるで品定めをしているかの様な感じだ。


暫く俺を見ていた烏が、俺の側に居た子豚に視線を移す。


「クカァー!カァー」


「ピィ!ピィ!」


何やら、子豚と会話している様だ。


子豚が俺の所からユカさんの方へ移動し、烏が俺の側に来た。


そして、俺を見上げて動こうとしない。


へ?


一体、どうしろと?


「ひょっとしたら、その子、撫でて欲しいのかも」と、ユカさんが言うと、それに追随するように「クカァー!」と鳴いた。


な、撫でて良いの?


俺は、恐る恐る烏の身体に手を伸ばす。


すると烏は目をつむり、俺に身体を撫でられている。


手を止めると目を開いて、甘える様に啄んでくる。


どうやら、まだ満足しないらしい。


暫く撫でていると満足したのか、目を開き羽ばたいて俺の肩に止まった。


俺の肩に止まった烏とユカさんの腕の中に居る子豚は、お互いに此処が自分の居場所だと言わんばかりに「カー!」「ピィ!」と鳴いた。


その光景を見た俺は、ユカさんに提案した。


「ユカさん、もし宜しければ子豚とカラスを、交換して頂けませんか?」


「リョウさんが良ければ、お願いします。私は、この子が凄く気に入りました!」と、ユカさんは黒い子豚を抱き締めている。


交渉成立、ユカさんに喜んで貰えて良かった。


さて、残りのカプセルを開けてみよう。


結果は、透明な魔導機械生物のカプセル1つ、黒い魔導機械生物のカプセル1つ、メダルゲーム機のメダル引き換え券(10000枚)、抽選券3枚、お菓子引き換え券だった。


しかし、1つのカプセルから、3枚の抽選券が出て来た時は、ゴミでも入れられてるのかと思ったのは内緒だ。


魔導機械生物の入っていたカプセルは、魔力遮断されているカプセルなので、うっかり魔力を流してしまう事も無いから、このまま次元収納に入れて仕舞おう。


後は、券の引き換えに行こう。


抽選券は、全部で8枚になった。


ディフォルメされた猫の着ぐるみを着た店員に「お願いします」と、全ての券を手渡す。


烏と子豚は大人しく、俺の肩とユカさんに抱かれている。


「イラッシャイマセ、ケンヲイタダキマス」


着ぐるみを着た人かと思ったら、ロボットだったのか。


全ての券を口の中に突っ込み、着ぐるみの胸の辺りが、上にスライドして光学パネルが出現し、次元収納から特大のお菓子袋を1つ出してくれる。


サンタかよって、ツッコミが入りそうな袋だな。



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