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異世界転生  作者: MSZ-006
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ミリィさんの幽霊の演技が、とても物悲しくて涙が出そうになったよ。


「しかし、面白いと評判の芝居だったが、大した事が無かったな」と、大黒屋の店主が、手下共に言っている。


「そうですねぇ。あっしなら、絶対に他の女を探しまさぁ!」


「ぎゃはは!お前そんな事いって、取っ替え引っ替え女遊びしてるだろうが!」


非常に、イライラする。


折角、感動的な芝居の余韻に浸っているのに、下衆なクズ連中の話にイライラする。


「リョウ、ミリィさん達の所に行きましょう?」


カオリが、俺に優しく声を掛ける。


「そうだな。ミリィさん達に、とても素晴らしい芝居だったと伝えないとな」


芝居小屋の奥、役者の控え室に顔を出す。


「リョウ様、如何でした?」


「はい。とても感動しました。ミリィさんの演技もさる事ながら、リリーさんの歌声とマリーさんの演奏が、とても素晴らしい演出でしたね」


「リョウ〜、有難う〜!ベーコンエッグ美味しいよ〜!」


「・・・天使の歌声。ベーコンエッグ、美味しい」


二人は、俺のお土産のベーコンエッグを食べている最中だった。


「御免よ」


「はい。どなたですか?」


ミリィさんが、立ち上がり部屋を出る。


他の役者さん達も、俺の作ったベーコンエッグに舌鼓を打っている。


作った甲斐がある、嬉しい光景だな。


「お帰り下さい!」と、ミリィさんの大きな声が聞こえて来る。


何だ?


「どうしたんですか?ミリィさん」


「大黒屋が来ました。詰まらない芝居だったが今度、大名屋敷で披露しろと言われました。もし断れば芝居を出来なくさせてやると、脅されました。因みに、参両はその時の為の手間賃だそうです」


クズが!


「・・・リョウ、落ち着いて」


「私たちは〜、大丈夫だよ〜!」 


リリーさんとマリーさんが、優しく俺を宥めてくれる。


「それよりも、リョウ様。今晩、御屋敷にお邪魔しても良いですか?是非、リョウ様の手料理を食べたいです」


「はい。素敵なお芝居の御礼を兼ねて、みんなで家に来てください」


俺はゲームの参加者、全員に声を掛ける。


「私たちもですか?今朝に続いて、お邪魔して宜しいのですか?」


「なに言ってるんですか、ユカさん?みんな一緒じゃ無いと、駄目なんですよ!」


「ご主人、良かったね!そのまま、住み着いちゃう?」


「ぽ、ポポちゃん!?流石に、それは・・・」


ポポの言葉に顔を赤くしたユカさんが、此方をチラチラ見ている。


「やった〜!今日は、お兄ちゃんの家にお泊り?」


「そ、それは、結婚初夜という事ですか?」


「めぐりちゃん、お泊りセット持っておいで?後、ゴモリーさん?俺は、まだ独身ですよ?」


「ちょっと、ゴモリー!私だって、居るんだからね?」


ネアさんとゴモリーさんが、いつもの喧嘩を始める。


「主、一緒に住む?」


瑞(みずき)が俺の腕に抱き着いて、下から見上げてくる。


「お父さん、ご主人と僕と一緒に暮らす?」


「ちょ、ちょっと!?ポポちゃん!?」と、ユカさんが頬を赤らめながら慌てる。


「では、私たちも仕度が出来たら、リョウ様の御屋敷に向かいますね」


「リョウ〜、今日の晩御飯、何を作るの〜?」


「・・・明日の朝御飯は?」


「そうですね?何にしましょうか」


俺は、家にある食材を思い出し、何を作るか考え込んだ。





「して大黒屋、どうじゃ?」


「はい、お殿様。首尾は上々で御座います。所で、お殿様。今日、芝居小屋に行って来たのですが、其処の役者と演者の姉妹が、中々の上物でして・・・」


「ほう?して、お主はその娘等を、どうするつもりじゃ?」


「勿論、お殿様に献上致します」


「フフフ、弱者を甚振り、金を巻き上げる。お主も悪よのう?大黒屋」


「ハハハ、お殿様ほどでは御座いませんよ」





「おはようございます」


「お、おはようございます」と、恥ずかしそうに、挨拶を返すユカさん。


「わ、私も、手伝いますね」


「良いんですよ?お客様は、ゆっくりしてて下さい」


「将来の予行演習です」


花嫁修行ですか?


それは、お目出度い。


・・・対象は、俺か。


「二人で、並んで料理するってのは、なかなか新鮮ですね」


「うふふ。リョウさんさえ、宜しければ、毎日でも良いんですよ?」


ゆ、ユカさんの可憐な笑顔が、眩しい!


「おはようございます。リョウ様、朝からいちゃついてると、訴えますよ?仕方無いですから私は、おはようのチュウで許します」


「ミリィ!?なら、私も!」


「おはようございます。ミリィさん、ネアさん」


「おはよ〜!お兄ちゃん!」


俺の背中に抱き着いて来る、めぐりちゃん。


「主、私も」


「僕も〜!」


「ちょっと?私が抱き着く場所を、残しておいて!」


瑞(みずき)、ポポ、珊瑚も参戦。


「はい、おはよう。めぐりちゃん、瑞(みずき)とポポも今は料理中だから、ちょっと離れてくれるかな?」


朝から優しい膨らみによる柔らかさで幸せだ。


興奮の余り、一気に言い切ってやったぜ。


「おはようございます。リョウさん。昨日は、とても凄かったですね」


「ゴモリーさん、おはようございます。凄かったのは、料理の話ですよね?」


話だけ聞くと、事案案件になりかねん。


「リョウ?何がそんなに、凄かったのかな?」


「おはよう、カオリ。皆で、雑魚寝してただろう?」


・・・何でカオリの声が、初夏の夕暮れに鳴く蝉(ひぐらし)の声のように、不穏なリフレインとなって耳の奥に響くのだろう?


『嘘だっ!』とか、急に叫び出しそうな雰囲気で怖いんだけど?


此処は某神様レベルが、超高度なの?


「リョウ〜、おっは〜!コレ運んでいい〜?」


「・・・リョウ、おはよう。準備する」


「おはようございます。マリーさん、リリーさん。お願いします」




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