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異世界転生  作者: MSZ-006
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今、ゴモリーさんと二人で、三代目銀河の歌姫による三角関係な名曲を熱唱中。


歌っている二人の映像が、この広い双六会場にデカデカと映し出されており、画面の端には生中継と書かれている。



「お兄ちゃん、凄い!」と、食事処のスクリーンで映像を眺めるめぐりちゃん。


「・・・二人共、ノリノリ」と、普段殆ど表情が変わらないリリーさんが、ちょっと微笑みながらサイコロを振ろうとしている。


「主、カッコかわいい」


「そうだね〜!流石、ご主人の旦那さんで、私のパパ!」


「そっか。ポポちゃんは、パパの魔力から生まれたんだよね?私も将来、パパと結婚するの!!」


ビーチで、楽しそうに遊んでいる瑞(みずき)、ポポ、珊瑚の三人。


「最高の音楽ですね」と、アサルトライフルで、ゾンビ共を爽快に蹴散らすミリィさん。


「テンション、上がって来た〜!」


人質を上手く躱し、悪党に制裁を加えるネアさん。


「次のデートは、ピィちゃんと一緒にカラオケね」と、カオリが呟く。


「二人で歌ってるの、楽しそうですね」と、ユカさんが羨ましそうにスクリーンを眺める。


「うわぁ〜!リョウ、プロの歌手みたいだね〜、ゴモリーちゃんも、凄く上手〜!」と、マリーさんは拍手している。


「リョウ君たちか?此れも、使えるな」と、スクリーンを眺めている身体がガシッとした、髪を後ろで束ねた初老の男性が一人呟く。


リリーさんがサイコロを振ると、出た目は6。


「チャッチャ〜チャ〜ン!貴女は、荒廃した世界の修道院を救うヒーローになりました。是非、上手く修道院を助けて下さいね?助けた際の報酬は、ランクによって高価になります」


瞬間移動してやって来たのは、荒廃し荒んだ人間の行き交う風景の町。


「オラァ!金が返せぇねぇんなら、出ていけ〜!」


「や、止めて下さい!子供たちには、手を出さないで下さい!お願いします。もう少しだけ待って下さい」


「そう言いながら、一体どんだけ待たせるつもりだ?」


柄の悪い数人のチンピラが、修道服に身を包んだ老女に、文句を付けている。


そのすぐ近くには、子供達が一塊になって様子を伺っている。


すると、チンピラの一人がリリーさんに声を掛ける。


「おい!何を見たんだ!?ゴラァ!」


「・・・チンジャオロースは好きだけど、チンピラは嫌い」


「アァん!?何だと!!」


リリーさんに、チンピラが詰め寄って来る。


「・・・汚い手で触るな」と、リリーさんは、チンピラの手を掴む。


「イデデデ!?」


掴まれたチンピラの手首が、ミシミシと音をたてる。


「は、離せ!?」


騒ぎを聞きつけたチンピラが、リリーさんの周りに集まって来る。


「おい!どうした?何だ、このチビは?」


「お前等、やめろ!お嬢ちゃん、ウチの若いのが済まないね。でもね、ウチも金を貸して、返してもらって無いんだよ。だから、取り立てに来てんだ。まぁ、今日は引き上げるが、また明日来るからな?明日には、荷物を纏めて出ていけよ!」と、デップリした中年男が偉そうに去って行く。


「お、覚えてろよ〜!」と、リリーさんに手首を掴まれていたチンピラも、後に着いて行く。


「有難う御座いました。助かりました」と、修道服の老女が、頭を下げる。


「・・・何もしていない」


「おネェちゃん、中に入って!」


「遊んで〜!」と、キャアキャア言いながら、子供達がリリーさんの周りに集まって来る。


リリーさんは、子供の頭を優しく撫でながら老女を見る。


「もし、宜しければ、中にどうぞ。何のお持て成しも、出来ませんが・・・」


「・・・分かった」


「私の番ね?」


ユカさんがサイコロを転がすと、出た目は2。


「チャッチャ〜チャ〜ン!貴女は、近くに居るプレイヤーと共に、他のプレイヤーが居る物語の世界へ、転送されます」


「と、言う訳で、お願いします。先生ぇ」と、醜い笑顔を浮かべるデップリした中年男。


ユカさんが瞬間移動した先は、リリーさんが居る世界。


どういう訳か、目の前のデップリした中年男が自分の事を、先生呼ばわりして頭を下げている。


「え〜と?一体、何の話ですか?」


「惚けてもらちゃ、困りますぜ?先生、アンタは腕の立つ用心棒だ。今後、邪魔な修道院を借金の形に地上げしようとしてるんだが、其処に妙なチビが居ましてね。で、先生にソイツの始末を、お願いしたいんでさぁ」


「はい?」


困惑するユカさん。


しかし、施設ランドでファム・ファタルを演じるユカさんの役者魂に火をつけた。


「・・・分かった。相手が誰かは知らないが、やってやろう。その代わり、礼は弾めよ?越後屋」


「え、越後屋?何だか、分かりませんが、お願いしますね」と、手揉みしながらニヤニヤ笑う中年男。


俺は、歌を歌い終わり気分よく、会場の皆に手を振る。


「みんな〜、ありがとう〜!ゴモリーさん、最高のライブでしたね!」


「はい!とっても楽しかったです!」


と、そんな会話をしていると、急に視界が暗転。


「チャッチャ〜チャ〜ン!貴方は、近くのプレイヤーに呼び寄せられて、他のプレイヤーの物語の世界に転移しました。因みに、ライブは生配信(勝手に)した収益を、現実世界で使える通貨に換算しました!大いに、役立たせて下さいね?」


おい、ちょっと待て?


ライブ配信って、さっきのライブを勝手に配信してたのか?


この世界の肖像権とか、個人情報保護法とかどうなってんだ!?


ミリィさんじゃないけど、訴えるぞ?


「因みに、もしライブ配信映像をCMとして使用した場合、アナタに契約金及びCM料が振り込まれます」


なら、良いのか?


でも、ゴモリーさんの意見も聞いてないし、そもそも承諾許可とってからにしろよなって話なんだけど?


まぁ後で、ゲームセンター側に文句つけてやる。


そして今度は、小汚い小さな建物の中で、何だか身体が小さく感じるな違和感を感じながらいると「・・・リョウ?カワイイ」と、リリーさんに抱き締められた。



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