3 旅と男の娘
「やはりお前はこの世界の人間じゃないのか。じゃがな、不可解な点がたくさんある。じゃが、もう暗いし夜更かしも良くないのじゃ。そろそろ寝るぞ。」
ミクトはその場で丸くなる。私は布団とかないのかなとか、ご飯スープだけなんだとか思う所が沢山あったが、暖かい所で寝れるだけマシか。と心の中に閉まっておいた。
「お母さん!みてー!沢山うさぎさん居るよー!!」
私は楽しそうに動物園を回る。
「そうだね!レイちゃんはうさぎさん大好きだもんね!」
私の母親はにこやかに笑い、私の手を引く。
触れ合い広場では、すごく人懐っこいうさぎが私に飛びついてきた。
「可愛いー!うさぎさん!」
私はそのうさぎを抱きしめた。
ーーー夢か?それも随分昔の幼少期の夢だ。目を開けると、私の腕の中にはミクトが居た。こうして見ると妹みたいだな。と思っていると。ミクトが起きた。
「おはよミクト。」
私は微笑む。ミクトも最初はおはようと返していたが、だんだんと目が覚めてきたようで
「!?!?おい!お前!この変化のミクトに馴れ馴れしいのではないか!?離れるのじゃ!」
ミクトは私を押しのける。
「えーミクト〜私をもっとあっためてぇー」
私はミクトを抱きしめる。
「なんなのじゃ!?お前は!離れるのじゃぁ!!」
しばらくイチャコラした後、私達は朝食を食べ、出かける準備をした。
「ねぇ?ミクトこれからどこ行くんだっけ?」
「さっき説明したではないか。近くの街へいくのじゃ。ここから歩いて3日のな。ほれ、これもて」
ミクトは私に馬鹿でかいカバンを持たせてきた。
「えー3日!?なんでそんな遠い所行かないといけないのさー!それにこのカバンおもっ」
「買い出しじゃ。あと、お主が何故この世界に来たのかも調べないといけないからのぅ。」
私達は小屋を出た。そこからは長かった。山を降り、森を抜け、ひたすらに歩いた。車とかあれば楽なのに。
歩きながらミクトは色々な事を教えてくれた。
「ほれ、あの森はお前か倒れていた場所じゃ。あの森は磁高の森と言われておってな。あの森に長くいた人間はノルア病にかかるのじゃ。」
ミクトは森の方に指を指した。
「ノルア病って前も言ってたよね?どんな病気なの?」
「ノルア病はの、この森の高い磁源に当てられた人間が発症する病気じゃ。髪は白く染まり、目は赤や紫に染まる病気なのじゃが見た目が変わるだけじゃなく、五感を失い。体の時が止まり、心臓が動かなくなってしまう病気なのじゃ。」
「こわ。けど、なんで私はノルア病にかかってないのかな?」
「わからん。お主が異世界の人間だからかもしれぬし、もしかしたらお前が人間じゃないからかもしれんのぅ。」
ミクトがニヤリと笑う。
「いや、私人間だから!!怖い事言わないでよ〜てか、磁源って何?」
「ん〜その辺は説明が難しいのじゃがな、簡単に言うとこの世界にある見えない力のことじゃ。磁源が多すぎたら毒じゃが、その力で磁術を使う事が出来たりするのじゃ。」
「なるほどね、つまり魔力みたいなやつね!」
「お主が言うまりょく?は知らぬが多分そう言う事じゃ。」
そんな事を話ながら日が落ち、夜は野宿し、朝になると、歩いて、歩きまくった。
「はぁっ、はぁ、もう疲れた〜!!こんなに歩くなら富士山登った方が楽だよ!もう〜!!!」
歩くのに疲れた私は長く続く道に向かってそう叫んだ。
「そろそろ街も近くなってきたのぅ。」
「ねぇ?ミクトー私達ってさ、どこ向かってるの?」
「そういえば言ってなかったのぅ。向かっているのは、洞窟王国ロワールじゃ。」
「へぇ!洞窟王国ってなんかかっこいいね!」
私達は山を抜け、綺麗な湖が見える場所まできた。
「今日はこの辺で休むかのう。お前はあっちの湖で水を汲んでくるのじゃ。」
「全くもう。人使い荒いんだから。」
私はバケツを持ち、湖へ向かった。湖は大きく、夕日に照らされ、ピンク色に輝いている。私は水を汲み、重くなったバケツを持ち上げた時、
「ん?」
遠くに馬車が見える。しかもかなりのスピードでこっちに向かってくる。馬車は私の前で止まり、馬車の扉が開いた。中から出てきたのは、背が高く、筋肉モリモリの大男だ。
「あの、何かご用ですか?」
私が恐る恐る話しかけると、男はいきなり私の首根っこを掴んで、馬車に私を放り投げた。その衝撃で頭をぶつけてしまった。
「いだっ!」
ドアがバタンと閉まる。状況が理解できないまま、男に両手を縛られる。周りを見回すと、男3人と両手が縛られた女の子達が居た。泣いている子もいれば、震えている子もいる。少女達の嗚咽を聞きながら、私は悟った。多分私は人攫いに捕まったのだと。
馬車が動き出す。
やばい、売られるかも。
冷や汗がダラダラ出てくる。ふと、周りを見渡すと一人男の子が居た。髪は長い三つ編みで、灰色のの髪は美しい。服は王子様みたいで背中にはマントも付いている。
どこの貴族だろうか?
不思議に思っていると、男の子は声を荒らげて、
「おい!貴様!無礼だとは思わないのか!?この、ハイビスカスロワールを攫うなんて!」
男の子は以外と可愛らしい声をしていた。




