翌日と翌々日
翌日とその翌日。更にメタルナアイーツが降下した。
未だ少数ではあるが、争奪戦の参加者は倍々的に増えていた。
以下、そんな彼らのシャウト一覧。
「ンひぃ! そのメタルな奴を買い占めろ!! 相場の倍……いや10倍でいい。ンフゥー」
「潰して良し、売ってよし……野郎どもポン刀持って一個でも多く回収せえ!! 総力戦じゃ」
「いやいや、勘弁してよ。いやいやいやいや。俺ら警官は身体張って争い抑えてんのよ? 同時多発暴動? むりむりむり……これ俺ら警官こそメタラーにならないとヤバヤバっしょ!?」
「馬鹿じゃねぇの? 上納? 時価ウン千万だぜ? 着服マストだろ!!」
されとてそれは、極端な人間に限る。
裏社会や悪ノリのYouTuber、災害時にトイレットペーパーを買い占める様な奴らはともかく……学生は自粛し、普通のお父さんは山に芝刈りだ。
国家は、遅れて動き出した。
初日に「近づくな」という雑な警告を出したツケを、今まとめて払っている。
研究部門は不眠不休。現場担当は追加動員。
危険な連中の監視リストは、増える一方だ。
「もうイヤだ……頭限界。眠気MAX、幻覚見えるし、どんなに調べても謎物質過ぎる!!」
『たっくん……頑張って……』
「あぁあ……美少女な幻覚が俺を励ましてくるよおお……」
今の彼らに分かることは1つ。
連日の落下からこれが継続的である事と、早期にメタラーになった者ほど意欲面と身体能力の向上面から獲得率を伸ばしていくという地獄のエスカレートだけ。
「副作用あってくれ……メタルの副作用で全員下痢になってしまえ……」
しかし、その願いが叶うことはない。
メタルナアイーツの副作用は、ただ人類の団結を破壊する事のみである。




