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事後報告
「連絡、ご苦労」
受話器を置いた局長の顔は険しい。
「目下最大の問題は、処理できたが……」
それは『ゆっくり腐る権利を得た』程度の好転である。
「局長、各地で異常能力者由来と思われる問題が多発……もう把握できません」
「山間部の巨人案件、食糧難が……3日後には、底をつきます」
「原子力発電所の停止及び閉鎖は完了です。……ですが、やはり解体はできません。定期管理も……」
笑えないのは局長ではなく、世界の明日だった。
……
海人県の夜。
この数日、多くに怪我人を出した事件がある。被害者は皆、悪魔の様な女による凶行を訴えたが、とうとうそこに重症者が出る。
「ふふ、業腹ではあるけど、このやり方は……最高ね」
女は、覚えてしまった。圧倒的な武力で制圧するよりも、傷を負わせて逃げ帰らせる方が恐怖や憎悪は高まると。
「ああ、なんて美味な悪徳。魔力が漲るわ……」
そうだ。この魔力で部下を召喚しよう。
悪徳を増やして繰り返そう……世界を喰らい尽くすまで。
「もう魔王様はいらない……私が、なればいいもの」
月明かりの下、リリムはそう言って嗤った。




