2/13
第三章 家業
一時は役者を目指そうかと思った
時期もあった。
東京の大学に行くのが決まった時親父から
「なあ一輝お前ほんまにやりたいことがあれ
ば別に後つがんでええで!」と言われていた
四年になり同期がほとんど就職先を決めている
中俺は悩んでいた。
その頃エキストラとか舞台で役者仕事もしていた。先輩や演出家の先生からも役者になる事を勧められていた。
役者か家業か
前髪が白くなるほど悩んだ。
卒業前
悩みを振り切る為
オーストラリアへ
バックパッカーの一人旅に出た。
砂漠の中のエアーズロックという
世界最大の一枚岩に登って
360度地平線という景色を見た時
いろいろ悩んでいる自分がちっぽけに思えた。
朝から晩まで仕事して俺たちを大学まで行かせてくれた両親に恩返しをしよう。
俺は長男だ!
家には店がある。
その頃には店も大きくなり
従業員も20人は超えていた。
父親は、
「お前が帰ってきてくれたら助かる」
と言った。
その一言で、俺は大阪へ戻った。
家業を継いだ。
忙しかった。
だが、店は繁盛した。
金も入った。
車も買った。
服も買った。
酒も飲んだ。
女の子とも遊んだ。
店も大きくなり
2号店 3号店 温泉旅館も出した。
宴会 仕出し弁当 も受けるようになり
従業員も更に増えた。
順風満帆だった。




