ノアとのコラボ配信(2)
ノアと特訓を始めてから1時間が経とうとしていたその時、僕はようやく1位をとれた。
「やったーーー!!ノア見て!1位だよ〜〜!!」
「おめでとう!」
僕が一位を取ったことで、ノアも嬉しそうだ。
その証拠に、ノアのアバターが目を細めながら体を左右に動かしていた。可愛い……。
【ついに!!!】
【やっと一位】
【成長を見れて感動】
【おめでとうーー!!!!!】
【ナイス〜〜〜〜!!!!】
【ちなみにまだスタートラインに立った段階】
【悲しい現実を言うな】
【そういえば対comだったこれ】
【この調子で特訓していけば俺らにも勝てる………はず?】
「いや〜長かったね。お疲れさん」
「ん〜〜ありがとう!これで僕も最強になったかな?」
「いや、インターネットマッチングしたらボコされると思うよ」
「えぇ!?こんなに頑張ったのに……」
「このまま練習していけば大丈夫だと思うよ」
「うぅ〜〜」
「ゆいは理解が早いし、問題なのはPSだけ。お姉さんが保証するから安心して?」
「お、お姉さんって…………そういえばノアっておいくつなの?」
「女性に年齢の話はNGだよ〜」
「あ……その、す、すいません!」
「そんなに謝らなくても大丈夫。後で二人っきりの時教えてあげる」
【ゆいちゃんは理解早いよね〜】
【がんばれ】
【ノアは普通に成人してそう】
【それなw】
【職場にいそう】
【こんな可愛い子居てたまるか】
【草】
【まだオフで会ってないん?】
「まだオフでは会ってないね〜」
「ゆいとリアルでも会いたい。まぁ、同じ事務所にいる限り絶対会うだろうけど」
「そうだね!僕もノアと会うの楽しみ!」
「…………私、ゆいとあったら尊死しないかな」
【草】
【ゆいちゃんはリアルでも可愛い!?】
【死ぬなwww】
【ゆいちゃんって普段でもこんな感じなん?】
「ゆいちゃんは私と配信外で通話繋いでる時もこんな感じ」
「え?なんか僕悪いことしちゃった?」
「違う。ロリは可愛いよねって話」
「ロ、ロリ……僕だって立派な高校生ですよ?」
「キャラ設定は高校生なんだっけ」
【キャラ設定とかいうなwwww】
【攻めすぎww】
【ロリって言われてむすっとするゆいちゃん助かる】
【切り抜き師頼む】
「僕16歳ですよ?ちゃんと高校生だもん」
「え!?言っちゃって良いのそれ!?ってか本当に16歳!!??」
僕が16歳って言うと、ノアは心の底から驚いたような声を出した。そんなに16歳に見えないかな……。ちょっとショック。
【暴露しててやばいww】
【!!!???】
【16???】
【ガチで高校生なの!!!??】
【今時本当に中学生ライバーとかいるからわからんかったw】
【マジで合法ロリやんやば】
【ノアちゃんめっちゃ驚いてて可愛い】
「そ、そんなに16歳っぽくないかなぁ………あ、年上に見られちゃうってこと?……それなら納得かも〜」
「いや、それはないと思う」
【一刀両断】
【バッサリwww】
【「それなら納得」←どこが】
【!!!???】
【16???】
「声質とか、口癖とかが16歳とは思えなかった」
「え、それって僕が幼稚ってこと……?」
「幼稚ってわけじゃない。……あ、あどけなくて可愛いってこと」
「あ、ありがとう……」
幼稚って言われたのかと思ってムスッとしていたら、唐突に可愛いと言われて照れてしまった。
【百合!?百合なのか!!??】
【落ち着け、これはまだ百合と呼ぶに早い……】
【あ、あなたは……百合を見極めし達人A!?】
【ふ、バレてしまったか】
【いや誰だよ】
【本当に誰】
僕はマラオカートを閉じ、背景を変えてエンディングトークに移る。
「えーっと、今日はマラオカートをノアとやりました!ノアとは初コラボだったね」
「ん。ゆいとは初めてだったけど、非常に楽しかった」
「うん!もちろん僕も楽しかったよ!コラボ、ゲーム配信以外でもまたやろう!というわけでおつゆい〜〜!」
「おつノア〜」
【おつゆい〜!!!】
【ゆいちゃんが上手く場を回せてて感動しました!おつゆい〜!】
【おつノア】
【楽しかった〜〜おつノア】
【またやってほしい】
【おつゆい】
そして僕は配信を閉じた。しっかり閉じれていることを確認して、まだ通話を繋げた状態のノアに声をかける。
「ノア、お疲れ〜〜」
「うん。ゆいこそお疲れ。マラオカートよく頑張った」
「ふふ……ノアこそ特訓してくれてありがとう。またやろうね!」
「ん。約束。じゃあまた」
「は〜い!またね〜〜」
通話が切れた。
ノアについては、最初に話した時こそは不思議な感性の持ち主だな、なんて思っていた。
だけど、こうして一緒にゲームをしていて思ったが、彼女はすごい。
視聴者さんのコメントに応えつつ、僕のゲームプレイングを見ながら的確なアドバイスを出す。そして話も面白く、その凛とした声と相まって聴いていて飽きない。
ひるねとは違った凄さを僕は体験したのだった。同期から学ぶことは多い……。
◇◇◇
濃い土日が終わり、ノアとのコラボ配信から三日後の放課後。
学校から家に帰り、テレビをつけて休憩をしていたら、マネージャーの花月さんからディスコードに連絡が来ていた。
『今後のスケジュールなども含めてミーティングを行うので、スタジオに来てください。日時はいつが良いですか?』
と言った旨のメッセージが届いていたのだ。
何気にすまいるほーむに入って結構経つが、まだスタジオには一回も行ってない。
基本すまいるほーむが放任主義なのもあるが、流石にこれはまずかったかもしれない。
花月さんからは、「スタジオには来なくても良いですが、暇な時には顔を見せてくださいね。スタジオでも配信はできるので」みたいなことを言われていたので、「じゃあまだ行かなくていっか」と放置していた。
すまいるほーむに所属している他のライバーさんたちは、ちょくちょくスタジオに来て配信やらなんやらをしているらしい。(ひるね情報)
僕はすぐに花月さんにメッセージを返す。
『水曜日と木曜日の放課後、それと土日なら基本行けます!なんなら明日でも行けます!!』
誠意を見せるのが大事だって父が言っていたので、明日でも行けると打ち込む。
するとすぐに、花月さんからメッセージが返ってきた。
『では明日にしましょうか。そんなに大した内容でもないので、サクッと終わらせちゃいましょう。』
本当に明日になってしまった。
僕は猫のスタンプでOKと返す。
急遽明日に大事な予定が出来た。僕は、花月さんと対面でうまく喋れるか不安に思いながら眠りについたのだった。
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