第97話 ジャクオ島2
皆での川遊びも終了して、戦利品を時空術に収めて探索しながらの帰宅です。
ジャクオ島は一周150キロ程度の島で、ニルヴァーナ領の半島の西側で
領都バハムートの街からは南西に50キロの位置ですね。
少し遠いのかな?
私達は島の西側に出て南下してるんです。
もう、見渡す限りの大海原って言うの?凄いんですっ!!これぞ絶景!
皆で暫し、見蕩れてから移動開始ですね。
「兄者!凄い景色です!コトブスじゃ見れ無かった!」
「来て良かったよ!」
「うむ。これだから冒険は辞められないのだ。まだまだ世界は広い。様々な絶景が待っているぞ?」
「凄い景色ですね?旦那様。冒険も着いて参りますね。」
「そうね。皆で旅とかも、回りたいわね。」
「………この世界を………焼き付けなきゃ………」
「冒険者になりたかった~」
「え?そうなん兄ちゃん?」
「今からでも遅くは無いがな」
「旦那様のお作りになった冒険者準備学校も有りますよ?」
「………俺は、やっぱ農家なんだと思う。遣りたい事、するのもいいけど誰かが農家やんなきゃなんねぇ。畑に出て十年だし、先祖代々の村の技法も継いでるしよ」
「今日の兄ちゃん、なんかカッコイイな!」
「バ~カ。おちょくんじゃねぇ。俺は漁師じゃねえし騎士様でもねえ。役割は皆、決まってるでねぇか?」
「そんなもんか~。俺どうしようかな?」
「ザガン。お前の人生だ、好きにしろ。だが、俺としてはお前に仕事を手伝って貰いたいと思っている」
「「「「「え?」」」」」
「旦那様?ザガンに出来る事って………」
「当面は北部だ。開拓の前段階としてアルテミスとガイア。アドバイザーにカトリーヌとソニアを当てにしていたのだが、
ザガンが来てくれれば更に踏み込んだ開拓の準備や開墾、指導、土壌改良迄が可能と思ってな」
「そうね。ザガン君が居ればメルの主導で農地、農家の指導や指示監督が楽に出来るのね。」
「そうですね。信用の置ける人が実際の農業従事者だと助かりますもの。」
「……それなら、可能と思います。ザガン?考えてみたら?家の畑はどうにでも出来るのだし。」
「………うん。考えるけど、兄者とは、色々と男の話がしたい!」
「ああ、弟なのだ。構わないぞ?今晩からでも時間の有る時に相談していこうな」
「はいっ!ロブスも聞くだけ付き合え!」
「え~?俺、姉ちゃんに甘えたいよ。久しぶりなんだから」
「ちょっとにしとけ。男にゃ大事な話だ」
「済みません……旦那様。ロブス?ニースも一緒だよ?」
「うん!」
「ちゃんとお姉さんしてるのね?私もカトリーヌさんの姉で頑張らなきゃ!」
「長女はエリダか?」
「じゃあ、私はエリダちゃんの姉かしら?」
「それもいいかも知れんぞアルテミス」
そんな話を海岸と森の間を歩きながら。
ザガンは確りした弟だったけど、こんなに男らしくなってるなんて。
ちゃんと考えてたんだなぁ。男の子って凄い。
ロブスはまだ十二歳だもんね。甘えたいのかな?可愛いからいいのだけど。
長女としてはうれしいかな。えへへ~
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本日。皆のアイドル、アーシャちゃんは、寝不足で死んでいます………
野獣と化した旦那様に朝迄求められて、幸せと寝不足と体力の枯渇でダウンです。
なので、別荘の屋敷でお風呂に入ってゴロゴロ。お酒を飲んでゴロゴロ。お散歩してゴロゴロしてます。
まぁ、朝迄なんて凄いけど、嬉しい。作戦大成功ですもの。
これはカトリーヌに何かお礼が必要よね?甘やかしてあげたいし。
これだけ………赤ちゃん。出来たかしら?きゃっ!!恥ずかしいわぁ。
最初は男の子?旦那様に似てカワイイ男の子!う~~ん!サイコー!!
でもでも!女の子もいいわねぇ~~?どっちかしら~?夢が広がるわね~
「アーシャ様?」
「でも、男の子もやっぱり………ふふ。」
「アーシャ様ってば。のぼせますよ?……んもぅ。」
「どっちもいい…ふふ、でへへ………コホン。何かしら?ターニャさん?」
私の実母。シリアお母様、王太后様、エリダ様、ソニアさんとエイミィさん。ガイアさんが揃って私を見てます。
呆れたお顔で………妄想が暴走でお粗相です。反省……
「ソニアです!ターニャさんは海ですよ?妄想に浸かるんじゃなくて、温泉に浸かってるのだから。のぼせますよ?」
「アーシャの事だから。大方、メルさんか赤ちゃんの事でしょ?」
「でしょうねぇ。くすっ。」
「逸る気持ちも分かりますけど、湯の中は辞めた方が良くってよ?」
「お、お恥ずかしい限り、です………え、ええ~っと!森の探検は順調でしょうか?た、楽しみです!」
「アーシャちゃん。誤魔化せて無いけど乗ってあげます。ずっと無人島でしょ?凄い動物とか住んでたり?」
「またカトリーヌちゃんが、凄いモノ発見してたりとか?」
「カトリーヌならあり得るわ。」
「「「そうね」」」
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ジャクオ島二日目も、ビーチでのんびりしています。
メンバーは、ソフィアさん、アウラさん親娘、クラウディアさん、ラティーナさん、リーリアさん、フローネさん
エフロシーネさん、クリスティさん、ケイティさん、フェンディさん親娘、レスティナさん、カトリーヌの実母と妹とイエネッタさん。
それに加えてマリアンヌとサリーニャ、私達の侍女軍団。
凄い人数に膨れ上がったので、メイド達も連れて食材やお酒等も運びました。
主に旦那様の時空術ですが………さて、私は誰でしょう?
「旦那様?人数が増えて、大騒ぎになってますね?主に浜辺が。」
「そうだな。ターニャは混ざらないのか?」
「昨日で疲れましたから、本日は休憩です。」
「ま、ノンビリしに来た様なものだからな。カトリーヌのお陰で捗って良かった」
「そうですね。あの娘は頑張り屋で優しいから。下着もですが、水着はどうですか?」
「うむ………皆が魅力度増大で大変だよ」
「ならば私達の作戦も成功です。旦那様に喜んで貰いたくて。」
「嬉しい悲鳴と言うヤツだな」
「とうしゃま~」
「とうさまぁ~!みてみて!」
「義兄さま!かわいい貝殻がたくさん!」
「ん?三人共綺麗な貝を見つけたな?」
「ベルナとフェルナ、穴を開けて飾りにしよっか?」
「ねいしゃまする~」
「にーすお姉ちゃんてつだって~」
「うん、いいよ。」
こっちはのどかに過ぎていますが、森の探索班は無事でしょうか………
正解は、高性能事務処理娘のターニャさんでしたぁ!
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「あっ!兄者!森の木の陰で何か動いた!」
「ほんとだ~なんだろ?」
「うむ、大蛇だな。殺るか?」
「うわわわっ!旦那様!巨大です!」
「心配いらん。ステータスも只の蛇だ。大きいだけでな。ザガン、ロブス、狩ってみるか?
俺が動きを牽制してやる。どうだ?」
えっ?大丈夫かな?この蛇かなり大きいよ?
胴だって、私と変わらない位有るし、長さも十メートル以上は有りそう。
二人はどうするのかな………
「「やってみる!」」
「よし。では………この剣を構えていろ。俺が正面で動きを封じるから、適宜攻撃だ」
「ならフォローします。」
「私はジェシカちゃんと居るわ。」
私は二刀を抜いて、アルテさんに頷く。
旦那様はゆっくりと無手で蛇の正面に立ち、いきなり拳で殴ったの!
「今だ!ザガン、ロブス!」
「「はいっ!」」
「そらっ!」
「え~~い!」
旦那様に殴られて怯んでいる蛇を、二人が横から頭めがけて切り掛かるの!
ドシュッ!ザクッ!
「もう一発だ!ドゴン!」
「「そりゃあ~!」」
あ、結構いいとこ入ったわ。
この隙に滅多切りで二人の猛攻!私も飛び出せる様にはしてるけど。
まあ、難無く討伐は成功です。アレだと大人も丸呑みされちゃうものね。
「やったぜ兄者!ハァ、ハァ、」
「つ、つかりたよ~ゼハ、ゼハ、ゼハ~」
「見事だ!やはり筋がいいな?銅クラスの二位~三位の難易度だな」
「「おおッ!!」」
「旦那様のお陰でしょ?でも、初めてにしては上出来過ぎね。ロブスは大丈夫?」
「うん、ちょっと怖かった!」
「よしよし。頑張ったね。」
「こうして見てると、お姉さんキャラなのよね。」
「そうですね、アルテミスさん。何だか不思議だけどしっくり来ます。」
「そうだな。学校では確り者で通っているからな」
倒した大蛇の皮を一部剥がして持ち帰り、死骸は食物連鎖に。
野生の動物や昆虫、微生物によって自然に返る。
ザガンがそう決めたの。大地の養分、他生命の糧に。命は廻るの。
夕方、別荘に帰り着いた私達は、直ぐお風呂に入って汚れを落としてから夕食です。
食後は談話室に集まって、皆で今日の報告会なんですけどぉ………
「またまたカトリーヌさんがやっちゃいました!ね?旦那様、アルテミスさん!」
「そうだな。しかも重要でも有る」
「ほんとにこの娘は……何か持ってるわよね。」
「「姉ちゃんスゲーから!」」
「旦那様?何が起きたのですか?」
「うむ。なんと金山を見つけた」
「「「「「「「「「「………………はぁ~~?」」」」」」」」」」
「「「「「「「「「「なんですとぉ~~???」」」」」」」」」」
「えっ?あれ、私ですかぁ?」
「流れ的にカトリーヌちゃんでしょ。」
「ですね。それしか無いですよ?」
「何か起こるとは思ったが、まさかだったな」
「「リスも川も姉ちゃんだろ!」」
何だか皆さんが呆れてるんですけど。わたしだって驚いたんですぅ。
そんな痛い娘見る目は辞めてくらさいよぉ……
「冗談で、何か発見したとか話してたら………」
「本当に凄いモノを見つけるなんて。」
「しかもカトリーヌ限定で。」
「この娘は一体どうなってるの?」
「立て続けにやらかし過ぎ?」
「黄金!見たい!」
「あ、拾った物ですよ~~はい。」
「「「「「「「「「「………………デカ過ぎでしょ。」」」」」」」」」」
「「「「「「「「「「一体幾らになるのよ…………」」」」」」」」」」
「ですが旦那様。財政的には助かるのではないのでしょうか?」
「そうですわね。石切り産地からは貴金属・重金属は僅かしか産出してませんし。」
「現状はきびしいのですから。」
「そうなのだがな。俺が調査した上で、入場・採掘量を制限し、開発も最低限に留める」
「あら?そうなのですか?」
「大規模採掘場を開発した方が宜しいのでは?」
「森の探索をして実感したのだが、ここは手付かずの自然が素晴らしい場所なんだ。
なるべく、壊したくは無い。金を採掘しなくても俺達は死なないが、山や森と泉は死んでしまう。」
「「「「「「「「「「………………」」」」」」」」」」
「カトリーヌちゃんのたっての希望でね。私も賛成よ。」
「私も賛成しました。」
「「俺達も!」」
「そうですわね。それが、綺麗な形に納まるかと。流石は旦那様ですわ。」
「そうね。潤うのには変わり無いのだし、自然は残して行かないと。」
「カトリーヌ。貴女の優しい心は大切なモノだけど、あまり敏感になり過ぎない様にね?先は長いのよ?」
「ん?母さん?」
「ん~~~今はナイショ。カトリーヌが知っていれば問題無いから安心なさいね。」
「そうなのか?カトリーヌ?」
「……………はい。まだ、遥か先の事ですから。」
「では、カトリーヌに任せておこう。明日から霊分で調査を進めて決めようと思う」
「はい。分かりましたわ旦那様。」
「それから、ジェームズからスフィアで連絡が有ったのだが、コトブスに建設中の
”虹の尖塔”が、後三日で完成すると有った。だから、カトリーヌと俺の一人が
三日目に確認に行って、翌日に皆で行こうと思うがどうだろう?
セバスやバルデロも誘いたいとカトリーヌが提案しているが?」
「もうですか!凄い速さですわ!ジェームズも気合が入っているのですね?
セバスの件は連絡しますが、バルデロとアルノ様はソフィアさん?」
「はい。喜ぶと思います!近いですし連絡しておきます!」
「エリダ?陛下も招待したいのだが、どうだろうか?送り迎えは俺が行うから」
「まあ!素敵なご提案ですわ!是非に!」
「「「「「「「「「「「「陛下ですかっ!!!!」」」」」」」」」」」」
「あの子も喜びます。有難うねメルさん。」
「息抜きは大事ですから。義弟でも有る訳ですしね。まあ、宰相と爺さんが着いて来そうですが」
「おほほほ。そうですね、楽しそうですわ。」
「宰相と外務卿が来れば、公爵家も御招待した実績にもなるし」
「そうですね。対外的なアピールも必要ですから是非に。ジェームズも労ってあげませんと。」
この後は、今日の出来事を笑いながら報告し合い、お風呂に入って就寝です。
私も勿論一緒に入りましたよ?だって奥さんですから。
旦那様とベッドで横になっていると、
「カトリーヌ。”終焉”の話だったのか?少し元気が無いが」
「………はぃ。でも、言えないんです。”その時”が来る迄は。分かるんです……”光鎧”の装着者だから。」
「そうだったのか……だが、俺が居る。何が起こってもな。安心しろ?」
「はい。今の内に泣いておきます……ふぇぇ、ぐす、えっく………」
お待たせしています。
頑張ってはいるのですが、中々。。
今話はどうでしたか?
カトリーヌ視点が続きますけど、可愛く書けてるかな?
もう直ぐ100話です。
お読み頂いている皆様のお蔭ですね!
がんばる~~
さら




