第84話 エフロシーネと準備
執務室に行き、妻達にエフロシーネの紹介をした。
現状説明と子の処遇などね。
「皆様方、若輩の身では有りますが、何卒よろしくお願い申し上げます。」
「「「「「「「「「「「「「宜しくお願いね」」」」」」」」」」」」」
「「「「宜しくお願い致します」」」」
「では、今日はどうする?夕食だけでも共にするか?」
「はい。宜しければ。体制が整う迄の数日は雷帝宮で過ごそうかと。」
「分かった。アウラも頼むな」
「はい、旦那様。」
挨拶の後は皆に混ざって研究の話をしている。
特に、歳の近いソフィア、カトリーヌ、ラティーナは絡みが多そうだな。
とは言え、アーシャ、ジェシカ、リーリアも近いのだが。
まあ、年齢は考慮はするが、本人の内面だな。
だが、今晩泊まるなら魂の接続で嫌々かどうかだけでも確認しよう。可哀相だ。
明日の朝は誰が王都に戻るのだろう?
もう時間が無いからパーティーの準備の最終確認とかしないとな。
色々と準備が必要だ。
皆のドレスや宝飾品関係もだし、家臣達にも準備が出来ているのか、留守中の
引継ぎも万全か確認だよな?
向こうのジェームズにも準備の確認入れなきゃならん。
えっと、人数って………
王都所属は、アーシャ達妻全員と侍女全員と別宅二人にマリアンヌを始め
主だった使用人達に、騎士団は全員と警備隊は主要員。
商会メンバーも全員だしな。
雷帝宮は妻全員と別宅二人に侍女も全員だろ?ここの騎士団も全員に将軍や
主要人員とサリーニャ達、主な使用人。
これ、凄い人数だな。大体が両方の騎士団と主要の警備隊員だけで二百人以上
だもんな。え?あれ?全員で三百人は居るぞ?それにジェームズ達。
凄い人数だな。霊波移動を考えてたけど、テントにしてバハムートに速度
上げて貰うのがいいのか??
{チビムート?}
{何だ?メル}
{今度、家臣顔合わせするだろ?テント持って、ここ→王都→アルテンだと
急いでどれ位掛かる?}
{幾らでも早く飛べるが、無事にって事なら最大三時間程度か?}
{お!速いじゃん!それで頼めるかい?明後日の日中だが}
{分かったぞ!久しぶりだ!}
助かった。凄いな。最速で三時間か。バハムートに感謝だな。
準備が整ったとの事で食堂に行く。
最近また、席が変わった。俺の両横だが、左にアーシャとアウラ
右がエリダとソニア。後は縦に左がターニャ、ソフィア、ジェシカ、カトリーヌ
ガイア、アルテミス、クリスティとケイティ。
右はラティーナ、リーリア、フローネ、クラウディア、エフロシーネ、
フェンディとレスティナだ。正面は子供達と侍女だ。
「では、妻達に感謝を」
「「「「旦那様と創世神様に感謝を」」」」
「「「「「「「「「「「「「「―――――――」」」」」」」」」」」」」」
食後は恒例の俺の自室なのだが
「アーシャ、エリダ、明日の朝の移動はどうする?」
「私は来週お休みにしましたわ。舞踏会の準備は万全で出欠確認も大丈夫。
マリアンヌが留守の維持管理と警備確認と手配は済ませたので安心ですわ。」
「今回は無理に移動しなくても大丈夫なように、其々が動いてますわ。」
「そうか。だが、迎えにはいかなくてはならんからな。じゃ、明日朝は
無しって事にしよう」
「「はい。」」
「サリーニャ?ここの準備はどうなってる?」
「はい。全ての手配は整っています。楽団も楽器の手入れに余念が有りません。
全てのメニューも確認済ですし、食材も検品して魔法具に格納しました。」
「では、明後日の朝九時に城内広場集合にしよう」
「畏まりました。それから、エフロシーネ様のお部屋は準備完了で御座います。」
「だ、そうだが。どうするね?」
「…………はい。こちらに。」
「そうか。まあ、遅いしな。ゆっくり休んでくれ」
「え?」
「「「えっ?」」」
あれ?アーシャとエリダ、サリーニャ、エフロシーネが呆けてる。
いや、何だコイツみたいになってる?どした?
「旦那様?いくら何でも鈍感過ぎでは?」
「そうですわね~、はぁ~~」
「城主様。流石にそれは」
「…………」
「え?え?何だっけ。あれ?」
「旦那様。エフロシーネさんのお覚悟がですね。」
「そうです。かわいそうです!」
「ここまで鈍いとは……」
「それはダメです。駄目ですよ?」
「時には罪になります!」
何だか、皆に責められてるんだが…………エフロシーネも涙目だ。はて?
あっ!!やべ!忘れてた!だって今日と思わないだろ!いや、反論は不正解だ。
非難は甘んじて受け止めるのだ。頑張れ、俺!
「あ、あ、コホン。その、なんだ。風呂にでも入って来なさい」
「…………………はぃ。」
真っ赤になって、侍女と出て行く彼女を見送る。
「え~と、これで良かった。の、かな?」
「旦那様?正解ですが、ちと鈍いのでは??泣きそうになってましたわよ?」
「そ~です!幾ら何でも気付くの遅過ぎですわ!」
「シーネちゃん、可哀相。」
「いや、待ってくれ!いきなり今日とか思わないだろ?彼女の準備も有るし!」
「いえ、話の流れ的に分りますでしょう?」
「です!側室になる為に直談判して」
「了承して受け入れて貰い」
「此方で過ごす、と言って」
「部屋の準備も整ったから」
「じゃあ、今晩からここで。」
「さて、何の為にここに居るのですか?」
「あ、ああ。子づくり。か、な」
「「「「「「「「「「ならば決まっているでしょう!」」」」」」」」」」
「しましぇん」
妻達に詫びを入れたら許して貰えたので、ご機嫌で一緒に風呂に入る。
「まあ、そんな旦那様も可愛いのですが。」
「そうですね?先程のは抱き締めたくなりました。」
「いや~師匠に抗議したいよ。エフロシーネに可哀相な事したなぁ」
「そうですよ?フォローしてあげて下さいね?」
「そです。シーネちゃん、初心ですから。」
「まだ15歳ですから。優しくです。」
「でも、私が嫁いだのは15歳ですわ。」
「私も屋敷で初めてを迎えたのは15歳でした。」
「なら、大丈夫ですね。」
そんな話をしながら、俺が送り出されたのはエフロシーネの部屋だった。
う~ん。いいのかな?だが、本人と妻達が了承なんだ。拒否権は無いな……
で、ノックする。返事が聞こえて侍女が開ける。
「総領様。エフロシーネ様は寝室で御座います。」
「分かった」
ゆっくりと寝室に向い、そっとドアを開けると
ベッドの端に緊張で固くなったまま佇むエフロシーネが座ってた。
「そう、固くなるな。酒でも飲むか?」
「は、はい!ぃ、一杯なら………」
寝室に備えられたソファーセットのテーブルには、グラスと酒が用意されてる。
グラスに少し注ぎ、彼女に渡す。俺は普通に一杯だ。
少し震えながら、ちょっとづつ飲んでいる。
「まあ、緊張するのだろうが。少し話でもするか?」
「………はい。あ、あの?ご、ご迷惑では、無かったで、しょうか。」
「それは無いが、少し早まったのでは無いのか?」
「いえ!それは!あ、有りません。少し、時間は、欲しかったです。けど。」
「時間?後なら良かったと?」
「いえ。今でも良いのですが、この歳で結婚は思って無かったので。
つい先日迄はこの事態を想定出来ませんでしたから、戸惑いが大きくて。」
「確かにな。ならば俺が原因とも言えるな。」
「あ!いいえ、その、お相手が総領様になったのは嬉しいのですが、
突然、国が崩壊して離散して、何だか分らない内にこうなったので。」
「そうだろうな。だが、内情を知ったが、俺が攻めなければ異形と魔物に
滅ぼされたし、仮に助かっても財政破綻していた。そうなったら悲惨な
目に遭っただろうし、殆どの者が死に絶えただろう。今の戸惑い処では
済まない。ま、気持ちは分らんでも無いがな?ちゃんと守るから安心しろ」
話をしながら、少しずつ身体を密着させ、安心させる。
大分慣れて来た頃に腰を手で寄せて、まだ、話と酒を続け
少し目がとろんとしてきたので抱き寄せて、口付けをする。
身体から力が抜けたのを見計らって、ベッドに運び………
「身体はどうだ?」
「はい。その、良かったです。」
「負担が無いならいい。これからは何でも言えよ?既に夫婦だ」
「はい、旦那様。その、私で良かったのですか?」
「それは俺の台詞だな。正直に言え?」
「あ、私は、あの、嬉しいです。旦那様は有名なお方ですし、英雄で、
その、格好いいなぁって。でも、私が相手にされる事は無いと思って。
憧れが現実になって嬉しいのです!後は家が無事なら。」
「俺自身は、まあ、若いが可愛い嫁が出来たのだ。否は無い。」
「安心しました。不安でしたので………早く御子を産まないと。」
「そう焦るな。家は何とかしてやる。俺達の子が継げば良いのだろ?」
「はい。出来れば。」
「大丈夫だ。安心して寝なさい」
「え?あの、ま、まだ、いた、だけるのかと………」
「お前が大丈夫ならな?」
「…………はい。」
朝の定期通信で補完して、ここからは十分間隔の通信だな。
エフロシーネは俺にくっついて、良く眠っている。
まだ15歳なのに酷な決断をさせてしまって申し訳無い。
…………あれ?アーシャとソニアも15歳じゃなかったか?なら変わらんか。
とは言え、大人びているが15歳だ。見守ってやらねばな。
寝顔を暫く見ていると、起きそうだ。6時前か少し早いか?
「うにゅ…………ん。ふぁ。あ、おあ、おはようございます、旦那様。
は、恥ずかしい、です。やだぁ。」
「ん?おはよう、どうした?」
「は、や、寝起きで、その、」
「いや、可愛い寝顔だったぞ?風呂に行こう。良いな?」
「は、はい………」
恥ずかしがるエフロシーネを抱き上げて、風呂に連れていく。
恥ずかしくて、何か言葉にならないようだが、問答無用で裸にして
浴場に入り身体を流してやる。
顔も身体も真っ赤だが、アーシャ製造アーシャ達愛用の薔薇石鹸で
優しく身体を泡で包む。キメ細かく、柔らかくて、壊れそうなので気を使う。
段々と慣れてきたのか、俺にも触り始め、洗ってくれ始めた。
恥ずかしいのだろうが、一生懸命に身体を使って洗う姿が可愛いものだ。
「ど、どうですか?拙くて、済みません。よいしょ。」
「ああ、気持ちいいぞ?習ったのか?」
「は、はい。リーゼ母様に。」
「ん。では湯に浸かろう。実母は?」
「はい。気持ちいいですわね?えっと、実母は私に興味が無かったみたいで、
女の振る舞いや生き方、夜伽やお流しはリーゼ母様からです。マナー全般は
教師からですわ。幼い頃から、余り接した記憶が有りませんので。」
「ふむ。放って逃げる位だが、変わってるな?」
「あの人達はお金にしか興味が無いのです。理解が出来ません。」
「だが、今回はそれが助かったな。逃げ出した連中の末路は悲惨だろうからな」
「そう、思います。私は我が子を大事に育てます。」
「逃げなくても、非道な扱いはせんのだがな。エフロシーネは良き母になりそうだ」
「旦那様。この地を、ニルヴァーナ領を、宜しくお願い致します。
ロマーノ王国は、確かに酷い国、でした。でも、私や多くの人々はこの地で
生まれ、育ったのです。愛着は有るのです。皆にとって良き国にして下さい。」
「そのつもりでは、有るのだがな。国ではなく領地だぞ?」
「はい。でも殆どの人はニルヴァーナ国だと思っているかと。私もですから。
確かに対外的にはストラスバルト王国でニルヴァーナ領でしょけれど、住まう
者には違うのです。私ですらなのですから、民はそう思っているかと。
大勢の民、軍人、貴族が見守る中、単身で乗り込み前国王と腐敗層を斬首し
文字通りの御独りで手中に収められて。城下も足繁く通われて、民と触れ合い
現状を直接見て、改革断行するお姿は、絶対王の御振舞いですわ。」
「そんなモノなのかもな。俺は兎に角、弱者が泣きを見ない様にするだけだ」
「着いて参りますので、宜しくお願い致します。」
すると妻達が全員で風呂にやってきて、俺もエフロシーネも揉みくちゃにされ
俺は皆を揉み返した!どことは言わないが、揉み返した!
特にアーシャとジェシカとカトリーヌだ!
まあ、調子に乗ったせいで、大変な事になりかけたが。
朝から皆でスキンシップも良いものだな。ソニアは大人しくしてたが。
朝食は和やかだった。エフロシーネも嬉しそうで何より。
風呂がトドメで打ち解けたかな?
毎食後恒例の自室の居間でお茶を飲みながら雑談だ。
「旦那様?本日のご予定は?」
「うん。最低一人は皆と居る。後は十人に分裂して領内の街や村を直接見て回る
のと、ここと王都、ジェームズのとこで事前確認。執務室で昨日の会議で纏めた
内容を確認して、細かく詰めるものと、大まかな決め事、建領祭の後に公布
したい新体制の内容の纏め。とかだね。あ、他にも有った!」
「………旦那様。少し多過ぎでは有りませんかしら?」
「私も多いと思います。心配なのですが。」
「旦那様?私を心配して下さるなら、ご自分もですわ。」
「そうなんだが、これでも手は足りない。政務官達も毎日遅く迄働いているから
これ以上の圧は掛けられない。街の視察はそれこそ俺がやらなきゃ意味が無い」
「分かりました。アウラさん?雷帝宮班でサリーニャと確認を、終わればここで。
ターニャさんはマリアンヌとスフィアで屋敷の確認を。ソニアさんはジェームズ
残りの方は執務室でお手伝い致しましょう。エリダ様に指揮をお任せします。」
「分かったわ。」
「「「はい。」」」」
「「「「「「「「「「「「「「イエス!マム!」」」」」」」」」」」」」」
「あ、ああ。済まないね、皆。じゃ、俺は街の視察が五人と”トンネル”に二人
北部開発に二人にするよ」
其々が動き出し、執務室内もエリダが仕切って議決内容毎に仕分けして指示。
議事録も保留の内容を纏めたり、公布内容の書き出しと確認。
俺も分裂して其々に飛んだ。
明日は出発だからな。
ブクマ登録有難う御座います!
読者の皆様に感謝していますー
実は、少し投稿ペースが不定期になります。
仕事と体調の関係なのですが、申し訳有りません。
お読み頂いている皆様には申し訳無く思っています。
勿論、投稿出来る時はしますが、今週の木曜日は厳しいと思いますので
来週の木曜からの週一か、不定期になりそうなのです。
早くペースを戻して頑張りたいと思いますので
生暖かく見守って頂けると幸いです。
お話はまだまだなので頑張ります!
さら




